夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「光る君へ」19話 「放たれた矢」感想

今週も面白かったね!!!

995年

 

道長がどの程度出世したかナレーションが教えてくれて、以前転んだ定子様を道長が起こそうとして貴子に止められたときに後の一条天皇がいらっしゃったエピソードに触れた一条天皇が美しいですね。

 

あれだけ関白関白言ってた道隆伊周を見ていただけに、実務にこだわる道長に好印象を持っちゃうだろうなあ。主人公補正つよいけど、これまでの生き様を見ているので無理がないんですよね、伊周にしてもね、最初からあんなクッソ生意気に描かれているんだもの。

 

関白にならなかった道長の意向も本当にこうだったのかもって思うと、娘をことごとく入内させて出世と権力の鬼というイメージだった藤原道長がすごくまともな政治家に見えてくる。まともな政治家であるために娘を入内させまくるのかもしんないね。そういう時代だったんだって。

ここまで何度か陣定について描写してきたのもこのためとこれからのためだったのかあ。兼家がぶっ倒れたりいろいろあったけど大事な政治の中心なんだよね。

 

BGMが活きの良いお仕事ドラマっぽい。

 

今回BGMが随所で効いていておもしろかったんだよねー!

新楽府の写本(Google IMEはちゃんと変換してくれるのだ!)をしていたら清水寺詣でしようぜといとに言われる。清水寺地主神社が縁結びの神様だもんね。

さわさん待望の婿ゲット!幸せであれ…

 

さすが帝であられるという時の柄本佑さんの目がキラキラしていて、この人本当に上手だなあと1話につき1回以上は思ってるんだけど今日は生き生きしてるシーンが多いからいか余計に思った。妻に対するどうでもよさそうな「ん」も好きなんですけどね。

金田がこうやって意見したことで今回の除目で出世できなかったのかな、民のことより公卿たちのパワーバランスを気にしたから?

 

陣定での意見と表情でキャラクターがよく出ていて面白い。公任美しい、帝に右へ倣え、道綱は間違いなさそうなのを選ぶ、実資は真っ当、隆家は相変わらず世の中舐め腐ってる感じ。租税を免じる理由の本質を見抜けない伊周。目がキマったままだなあ…

 

そしてまた政の本質で責めるのではなく言いがかりで嫌がらせをするの。性根悪いっつーか、頭の使い方間違ってるというか。

伊周が叔父だし自分より位が高い人に本当に態度悪いの何様かなってところへエレキギターがギュイ〜〜〜〜〜〜ンで伊周に腹を立てるより笑ってもーた

 

中宮様に無理強いするのをやめろというのも、そんな描写がないから言いがかりにしかならないし無理強いしてるの自分じゃんといち視聴者のわたしは思うのであった。そして伊周かっこわるい。

公任と道綱が見ないふりをするのは紳士的な配慮よね。そのくらいカッコ悪い。

しかし三浦翔平さんはうまいなあ…竜星涼さんもうまいんだけど、ここまで感じ悪くてカッコ悪く演じられるのってなかなか出来ないよ。

 

詮子様の政治に乗っからない道長、前回うつけ者と罵られたけどちゃんとあしらうことができてるし、今回はあしらわれることをふつーに受け入れてるのが元が仲の良いきょうだいって感じが出てる。詮子様も前回までの切れ味がやや落ち着いて最初の頃の楽しげな感じが戻っていて良かった。

 

実資と道綱のやりとりで公卿の反応もわかるというもの。ふたりとも楽しそう。

そこからの、久々の勢揃いのF4!!!公任が大きく出世しないのは自分が望んだからという流れに持ってきた…元々が仲良しだったから人事や権力闘争で変な軋轢があるといやだなーと思っていたんだけど。

出世欲を失っていまのまま遊んでいたいというのは私も感じ入るところがある。一緒に良いお酒が飲めそう(この作品たぶん2人目?サマー少納言につづき)。

やっぱり公任の中の人の台詞回し好きだわー

出世欲を失っても政治的手腕はちゃんと素質があるから道長に助言をして、そこから行成の登用につなげるから、友達って大事だねー。

 

おなごたちとも密なつながりを持っているけど道長推しの行成は私が推せる。

 

友達を出世させないと酒の席でもシビアに言っちゃうけど物言いが誠実なんだよね。言い方が昔なじみ感が出てる。内容は出世させないってエグいものなのに笑

 

行成のスパイ大作戦、字が綺麗。道長の脇の甘さが若干出てるけど(バレたらやばめの文なのに捨てられないとか)それが御堂関白記につながるのかー。そして倫子様もそれを見て内裏の人間関係を知っていく、それが彰子様の後宮でのコネクションにつながっていくのかな。

 

それより小麻呂ですよ!!!小麻呂健在なのか、土御門殿では猫様の名前は代々小麻呂なのか、気になるところ。

 

俊賢はプライドがないのがポジティブに受け入れられて道長Win-Winの関係が築けるのが、キャラ付けが物語を彩る要素になっていて面白い。プライドがないことにかけては周知されているから中関白家の残念兄弟へのご機嫌伺いもしやすいとか。

やさぐれてる残念兄弟、どこぞの喧嘩ヤンキー映画で見そうな雰囲気。天皇の血筋の俊賢にもヤンキー隆家が偉そうで見ているこちらがヒヤヒヤする。というか、後ろでLDH系のオラオラソングがかかりそう。

 

割と同時期に菊様を演じていたとは思えない堂々たる生意気な風貌の伊周、本当にこういう平安貴族いそうと思ってしまう。ふっくらして見えるし。

俊賢の言葉選びが伊周のプライドをくすぐるのがうまい。そこを見込んでの道長の人選が素晴らしいんだけどそんな見る目があったんや…

ここのBGMの入り方がトンチキで好き!!!茶番感つよい。

 

右大臣が内大臣をないがしろにしているという噂を立たせないため、と政治を滞らせないための配慮とか。道長賢いし穏健だなー。放っておいてもよかったかもだけど、変な派閥が出来るのもよくないものね。

俊賢の第2の手が見たかった…

 

そして倫子様と穆子様の「大臣の妻」オホホホ教育、これが内助の功の基本でね。おっとり=おバカではない、大貴族の正室に求められるものがこれなんだな。倫子様の立ち位置が、視聴者にとって敵ではなくて興味深くて好きでいたい雰囲気であるのがいいですね。底知れない怖さもあるんだけど。

 

チョロい伊周隆家、登校拒否をやめました。

隆家の渋々来てやった感じの着座が見応えがあったな。宋人の件はこれからまひろにつながっていくから伏線見逃せない。

 

為時パパ字が綺麗。中国語を話せるという伏線があるんだよね。

引退を匂わせるパパ。そしてさわさんが来れなくなっても自分がいるとばかりにまた遊びに来てるサマー少納言。ここからの世間話から、まさかのまひろ参内につながるなんて、とんでもねー超展開なのに語り方がうまいからさほど超展開に見えないのが大石マジックかな。

 

サマー少納言前回は道長sageだったけど、伊周のマタハラを見たのもあってか好印象を持ったらしく元カノに元カレの活躍を知らせてる。

道長より宋人に食いつくまひろ。

宋人で松下洸平さんが後々出てきますが、どういう関係になるんだろうなあ。

 

推しのそばにいられたら幸せとオタクのあり方を表明してくるサマー少納言、やっぱり一緒にいい酒が飲めそう。このときの恍惚とした表情のサマー少納言、いつも好きだけど最高でした。

推しに会いたいと言われたら同担拒否の性癖がなかったらどんどん布教したいのがオタクだよね。だから会わせると。無理がない。定子様が賢い女性が好きな賢い女性だから喜ぶかもと推しを慮る姿勢もいい。無理がない。うまいなー!

 

実は、前回この展開を知ったときに、まひろが新楽府を読んだうえでオラオラと知識をひけらかしにしゃしゃるのかと心配していたのですが、そういうわけではなかったのでホッとしてます。いわゆる主人公補正じゃないですか、そんなの。でも一応違ったのでよかった。

 

女房装束は借りたというかもらったのかなー。畳用みたいなガチ目の鋲が刺さってびっくりしました。このいけず、本当に平安時代からありそう。でも破傷風とかになりそう。

いじめられても推しが楽しそうなら平気!とオタクの生き様を見せつけた強心臓サマー少納言、美味しくて甘いものをごちそうしたい。

 

なんのことかわからんけど後宮こわって表情のまひろ。うまいなー!のちにまひろも入っていく世界だけど鋲を撒かれるかなあ?

 

サマー少納言肝いりのマブダチを紹介してくれるのでサシで会おうとしてくれる定子様いい人だよね。

能力が高くて友達が少ない女性同士の類友は信頼できる。

 

からの!!!!突然の帝のお出まし!脇目も振らず定子様の手を取って!

何事と驚く私とまひろ!そこを野暮なことを聞くなという目線のサマー少納言

真っ昼間から盛ってる15歳一条天皇!15歳だから早くても仕方がないのか…っ!15歳男子の生態よくしらんけど!

そこを上品に雅に展開していく「光る君へ」おそろしいドラマ!

 

事後、一緒に話を聞いてくれる一条天皇賢者タイムはないのか…

美しいなーと思っている視聴者の私を尻目にまひろの「I have a dream」来ました。

先週これオバマじゃね?と思ったのですが、よく思い出したらオバマ大統領の演説はキング牧師からの引用でしたね!!

 

新楽府の受け売りに食いついてくれる一条天皇、笑顔が満ち足りて幸せそうで美しい。上品だなー。目がキラキラしてる。

ここで残念兄弟が現れるんだけど、伊周が直衣なのがなんかもう、ふてぶてしいのなんの。そして早速のマタハラ。まひろへの態度が虫けらムーブくさいのが兼家から脈々とつながってる感じもする。

二言目にはマタハラ、帝に対してもマタハラ。マジで不敬。ドン引きするほど不敬。

帝に「それしか申さぬのだな」と言われるあたりが今日だけじゃない感じがしてドン引きなんですけどー!帝がさっきまで活き活きしていたのが沈んじゃったよ!さっきまひろが引用した言葉が頭をよぎってるかもねー

もう残念兄弟の一挙手一投足が全部感じ悪くて俳優さんがうますぎる。すごい演技を見せてもらっている。

 

まひろが父に越前の国司になれと物申してる!

実務的な為時パパと道長のニーズが噛み合うんだよね。

 

伊周が金田の妹の一人光子のもとへ通っても定子様のことを愚痴ってる。このときの光子の言い回しが金田のこのドラマでの演技での言い回しによく似ていてなるほど兄妹って感じがするんですよね。(もう金田の役名を表記する気がないわたし)

 

一条天皇が最近会ったおもしれー女について右大臣道長に語る。

道長、こうやって兄道綱とかF4とかから自分の運命の女の評判を耳にする機会が多いな笑

思わず口が開いちゃう道長。瞬きが増えるの面白い。まひろもさっき瞬きが多かった。

道長の心中大変なことになってる。

 

為時パパの申文で淡路の文字を見て、淡路ならそう遠くないしって思ってるんじゃないかな!?

 

為時パパが出世を賜るときの口上が祝詞みたい。

「右大臣様からのご推挙でございます」ってこれ言えって言われたでしょ!!!

 

蔵之介に束帯を借りに行くまひろ。

まひろのコネで出世できたと思ってるパパといと。そこまで直接的なコネじゃなくてまひろが直接政治に参加できないならパパを動かせばいいって思ったんだろうなあ。実際口出してるし。

道長…なんかじんわりくる。

 

為時パパがお礼に行ったときに悲田院の件を持ち出したのは、まあお礼は言ったほうがいいよね!とは思う。まひろはお礼言ってないけどな!!!先週帰ったけどな!!

 

肩の力が抜けてる感じの声掛けが好きだなあ。

 

琵琶を鳴らすときのまひろの表情がやや嬉しそうなんだけど、琵琶の弦が切れて不吉演出。でも不吉が訪れたのはまひろでも道長でもなかったのがどういう演出よ!ってね。

しかも雲に隠れる満月。どういう演出よ!

 

めそめそ伊周が立派な牛車にマウント取られてると感じてるのが可笑しくてさー!自分もかなり位の高い貴族なのに、そこで負けた気持ちになってるのがメンタルやられてる証拠かしらん。うまくいってないときのメンタルよね。

姉妹が多いのにそこに思い当たらない浅慮もね。でも史実だからなあ…

 

めそめそ伊周とオラオラ隆家

それにしても弓を仕掛けるのはアホが過ぎる。矢を放ったときの隆家の表情が最高!!

戦いた花山院も最高!もう、このシーンでいくらでもご飯がうまい!

花山院と藤原兼家の血筋って相性最悪なんだね☆

史実とはいえすごい展開。面白いところで終わって予告も面白い。

平安時代を代表する二代作家がトンチキコントをするみたいなシーンでとどめを刺されて笑いが止まりません。なんでああいうことになるんだあのふたり。全然わからん!

 

 

あー面白かった!来週も楽しみですね!