夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「光る君へ」10話 感想

私、明日6時起きなんですよ。寝られるのかな…

先週アホみたいに予告編を大きめの液晶画面でガン見したものですが、アンサー出るのも体感3分くらいのタイミングでしたね。出家大作戦のほうがあととは思わなかった。あまりにも勢いが良くてドラマチックなのでこれ道長の夢オチ?って思った。先週は花山天皇の夢オチかと思ってたんだけど!

私は予告を見たら次回の構成までいろいろ想像しちゃうんですが、そらークライマックスはあっちの方だと思っちゃうじゃないよ

 

私はどちらかというと少女漫画脳のほうが勝つので陰謀より主人公二人の性愛になだれ込む怒涛の展開の方に持っていかれたのですが、それまで静かに思い悩んでいたまひろが内心なにを思っていたのかが理路整然とぶちまけられるの、見ている方にもいろいろと理解できて助かりました。文の送り合いがロマンと事務ってくらいすごく温度差を感じるんだけど、私は道長に同情的に見守ってしまいましたよ…古今和歌集漢詩で返すって、私には怖い。情念を冷徹で返す感じ。でもそのくらい現実的な志を突きつけないといけないとまひろは回転が速すぎる頭で思っちゃったんだろうな。でも怯まない道長の熱くて重たい愛情は「これ、こういうのを浴びたかってん!」って思った!トドメが精一杯の気持ちを志に変えた漢文って!!!強い!果し状みたい!(いま2周目)

 

ストーリーテラーは物事の先まで見通してしまうから、道長が内裏の要人になって世の中を良い方に変えられるのが見えてしまっている。道長は自分はあくまで三男で陰謀でも泥をかぶらない補欠扱いで親の威光しかないし世間知らずのせいで友達を死なせるしで先のことより世を儚んでしまう。周りから意にそまない結婚を迫られる前に大好きな人とどこか遠くへ行きたいなーって気持ちになるのも十分に理解できる。でもリアリストまひろには遠くで庶民の生活を送る道長なんか想像つかないって。せっかくいい家に生まれたんだから世の中を変えろと。

序盤の三郎だったらそうでもなかったろうに、ここまで華麗なる上級貴族のなかのキラキラした道長も見てきてるからなあ…(今回もF4は揃わず、でも行成のほのかな矢印を感じましたね)

 

そんなやり取りをめちゃくちゃ早めにこなされ、勢いに飲まれる視聴者の私、バックハグからのまさかの下からのアングルでキスで理性がふっとび、話を追いかけるのが大変でございました。まさかNHKであそこまで濃厚な…

月下での夜伽も吉高ちゃんが山口百恵ちゃんに見えるくらい艶めかしかった…昭和の艷やかさ…(分かる人には伝われ)

事後も全然決別する気がない道長に私は叶わないとは思いながらも「餅を贈れーーーー!」と願いました…三日夜の餅って知らなかったらググってね☆(フツーは嫁の家が出すものだけど源氏物語では光るの君が紫の上にあげたのであった)

 

陰謀の方は絶妙な緊張感とたどたどしさをはらみながらも兼家の計画通りに運び、道兼のいっそ清々しい手のひら返しと兼家の内裏に響き渡る高笑いというトドメに私も笑ってまうという…ね!嫡妻の三男坊が家出しかかっていたとか恋愛に溺れてるなんて知る由もない中で内裏がガラッと変わってしまう。義懐の宴席が本当、品がなくて昭和だったなあ、あそこで退場かな…

たぶん為時パパは官職を失うんだろうなー…利用されるだけされてそうなるんじゃない?それでこそ兼家と道兼だと思う。ひどいけど突き抜けてるから嫌うとかいうレベルじゃない。でもあんまり天下が続かないのもわかってる。

 

来週、伊周が出てたなー。一条天皇即位のときってとんでもないことが起こるのがそのまま実写化されるのかな。

 

リアルタイムの私のポスト

 

奇しくも道長は詮子様が目論んだ通り倫子様と明子を妻にすることになるんだよねえ。まひろは物理的に遠くの国へ行っちゃうし、その先で謎の中国人と出会うらしい。

結ばれないにしてもどうしてそうなっちゃうんだろうというのをうまく描いていくんだろうなあ、それはそれはエグいかたちで。

 

本当、今回もすごかった。NHKやりおる。早い人はお昼にアレを見たんだよね…20時でもいろいろエグいぞ。兼家の悪辣さが地上波ギリギリよ?

 

あー面白い。毎回おもしろい。直秀絶対草葉の陰で戸惑ってるよこれは。