夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「光る君へ」7話 感想

初見はふつにーに見て、おかわりは副音声つきで見ているんだけどクレジットも音読してくれるから「ユースケ・サンタマリア」「ファーストサマーウイカ」も音読されていて浮きすぎて笑っちゃった…

井浦新さんは大河(平清盛)に出演されたのをきっかけにARATAから本名に名前の表記を変えたという話を伺ったけども。このお二人はこれから大河に出演されてもこのままでいてほしい…

さて、7話。

まひろが「おかしきこと」と考えて作ったのがまさかのコロコロコミック的ギャグだったのでちょっとびっくりしました。

大臣家へのヘイトを絡めながらコロコロコミック的ギャグで風刺するとは…私の予想の斜め上を行くパープル先生の才能こわい。

 

入内は女子を幸せにできないという道長のダーツが外れるのが象徴的。生まれた女子の大体を入内させちゃうようになるにはなにが起こるんだろうなあ?

あのシーン、F4が絵になる構図だったな…本物のF4でもああいう構図なかったか?まっちーがそこにいるだけで美しい絵になるんだよ。言う事ことごとく俗っぽいけど。

 

百舌彦が私の気になることを訊ねてくれて道長が振られたと言っていたけど本当に振られたようなものなんですよね、まひろは道長から離れようと再度言い聞かせているからね、再度思っちゃうほど断ち切るの大変なんだね、しかもそこで振り切るために考えるのがコロコロギャグ…

 

道隆は道兼を気遣って、もともと情緒不安定な道兼が父親のせいで悪事に手を染めているのもメンタルに来ていたらしく兄上に泣きついていたけれど、これまで道兼が情緒不安定な振る舞いをしていたときに大して気遣いをしてなかったあたり、ここらあたりでたらしこんでおこうという下心が見えてそのうち自分も利用しようとか思ってないかと疑ってしまった。前回のこともあるし、人誑しなんだろうな。自分で手を汚さないタイプが父より上手の気がする。

でも絆される道兼、来週はいよいよ為時とまひろと対峙するんだけど雰囲気の柔らかさとか繊細さが垣間見えて、あれだけ乱暴なことをしてひどいことをいうのになんか憎めないというか、哀れさのほうが強く感じる。来週の見どころは間違いなくそこのようなので心配ですね。

 

散楽が荒らされたあと(乙丸が勇敢だったなあ。見た目的に頼りない人しか雇えない藤原為時家というのも伺えるし姫を守ろうとするけどそんなに役に立つ感じじゃないのが見て取れるのがもう、最高のキャスティングなのよ矢部太郎さん)道長に手首(手を繋がないのよ手首なのよ…そういうところよ…)を取られて逃げたまひろとのシーン。

まひろはこれまでも道長に怒られても仕方がないことをそこそこやらかしていて、そのたびに怒られるとビクつく感じが見て取れるんだけど、そのたびに怒られないし今回は「見たかったな」と言われるしでたぶんそのたびにトゥンクしてるよね。

 

父親にはしょっちゅうでかい声で怒られてるし、蔵之介にも今回黙れ言われてるしでなにかにつけて男性からまともに怒られてるだけに怒られても仕方がないことでも怒らない道長ってそれだけで好きになれるかもしれない。初めて会ったときにきれいな所作でお姫様扱いしてくれたしね。

どの時代も優しい人が好きなもんだよ!悪い人もいいけどさ!怒る人はダメ、絶対!

優しい人と悪い人(?)と距離が近いまひろ、乙女ゲーの本命的には後者が多めだけどどうするどうなる(まさかの追加コンテンツ、おじさん枠だったりだ…ときメモGSにいた理事長みたいな)

 

それにしてもまひろといっしょにいるときの柄本佑さんがイケメンに見えるのすごいな…

私が柄本佑さんを初めて知ったのは「あさが来た」なんですよ。主人公あさのお姉さんの旦那さん役なんですが、屈折したやな奴でその時から「これだけ嫌な奴に見えるのはうまいからだ」とは思っていたんですけど、凋落したあとの汚さがもう上手さもあいまって際立っていてその印象が強かっただけに(合間にシン・仮面ライダーとか他にもいろいろ見聞きしてるけどもだ)このイケメンっぷりにやっぱりすごいなあと惚れ惚れしているのです。

振られたと言っているときの馬に乗ったまま腕組みして悔しそうな顔をしているのもどこかのほほんとしていてどこまで本気なのかわかんない感じがあったり、このあとの打毬アフターの斉信と公任のゲストークもおっとりして聴いてない感じがあって掴みどころがないけれども、たまに見せる熱さに私もコロッといきそうですよ。藤原家の武士が散楽に乗り込んだと聞いたときの怒り方とかね、怒るときにはちゃんと怒るのいいですよね。

大臣家の若君が〜って百舌彦に言われたけど右大臣家の者だからこそ振られたと感じる部分もあって、どうすればいいのか考えてるところもあったのかしらん。

まひろ、父上が右大臣家とのつながりがなくなったのマジで喜んでたよね…

 

打毬のお誘いメールがまひろにも来たというのは見栄かと勝手に思っちゃったんですけど、漢詩の会の縁と義理で藤原斉信に招かれたんですね。清少納言のバーターだったなんて、前回の出会いが見事に効いてる…

源女子サロンが打毬にキャッキャ言うてるの完全に今どきの思春期の女子やったな

副音声で小麻呂がちゃんと人の数に入れられているのは、のちのちに小麻呂の存在が鍵になるからなんだけど副音声ナレの中の人的にも思い入れがあると知って聴くのが嬉しい。

 

副音声、聴く価値あるんですよ。前回も漢詩の会での副音声でのナビがよかった。まひろと道長がどういう気持でいるかをじわっと説明してくれる。あの、多すぎず少なすぎない情報提供の塩梅がいいですね。

 

花山天皇が亡くなった妻を皇后にすることを部下たちが認めるかどうかの認めない理由が「前例がない」みたいな流れがあったのがこれまでもそういう描写があったけど「今も昔も変わらない体質」を描いていてえげつなかったなあ…愛妻が亡くなったつらみでしおれてる花山天皇つい絆されちゃいそうになったけど冒頭で泣き崩れたときに掴んでいたのがプレイに使っていた帯だったので単純にはホロッとさせないの本当にエグい大河ドラマだなあとニヤニヤしましたよ。

 

直秀が弟という触れ込みで打毬のピンチヒッターにされたのは矢傷に道長が気づくためなんだけど姫君がたがキャッキャ言うても直秀にはピンとこなかったのは公達センサーにひっからなかったからなんだろうか。倫子様は直球で道長にヒットしてたしな…元からこっそり狙っていたんだろうけど。あの純粋に一目惚れっぽい表情がおそろしい子黒木華さんの真骨頂って感じだったな…

 

これからさき、パープル先生の作品をバックアップするかも知れないと思うと「重版出来です!」とか言わないだろうけど言う姿がなんだか頭をよぎる倫子様(あのドラマ好きだったのよ)

 

サマー少納言が早くも再登場してくれて私的に盛り上がってしまいましたわ!

才気あふれるギャルが爪を隠した鷹かもしれないふんわりお嬢様方とは挨拶はしても打ち解けない雰囲気が見事に出ていて、群れてもないのがかっこいい。わたしこっちがわやねん!って思いながらもなんだかんだ言いながら道長が気になって見に来ちゃうまひろも気になるわたし。

小麻呂がいきなりまひろに懐いているのはこれからの展開に強引さを生まないためなんだろうけどつまり倫子様もまひろをわりと気に入っているのを表しているようにも感じる。

 

道長の打毬での活躍に見とれるまひろと倫子様、チラッチラまひろを見てる道長とクールにピンチヒッターをこなす直秀、敷物をガリガリやる小麻呂、賢い女子とのイレギュラーな出会いが嬉しい赤染衛門と様々な人間模様が一時に語られて見るのが忙しい。

 

そこからのハプニングで通り雨、小麻呂を追いかけて部室でのゲスい男子トークを聞く羽目になるまひろ、聞かれてるとは思わないからいつものゲストークだと聞き流してる道長、気づいちゃう直秀、気づいちゃう道長と畳み掛ける終盤、かーらーの!(私は流石に脱いだまっちーに何かしらの声を上げるには大人になりすぎていますのよ…肌の白さが貴族っぽかったですね!でも言ってることがそれぞれひどくて体がどうの見てる場合じゃなかったよね)

 

傷ついたまひろが道長からもらった文を燃やすシーンで、前回訳も解説もなかった和歌が本人によるナレで訳が詠み上げられて、猛烈に切なかったです!切ないですあれは!!!!!

すれ違いやん…!まひろちゃうねん、道長はゲストークに絡んでないから!って直秀フォローしなよ!お願い!

 

そして次回、道兼VS母の形見の琵琶を携えたまひろ、どうなるんやろうなあ。

ここから先の見どころでチラ見した今後がどう絡んでくるのかわかんないけども。なるべくネタバレを踏まないように、地上波の時間を待ちとうございます。

 

打毬をドラマのシーンに組み込んだの良かったね。俯瞰がサッカーの試合みたいだった。雨の叢にうずくまる小麻呂、なんだかんだと来週も出てくれると思うけど姿がないままだったからちょっと心配になりました。次回直秀捕まっちゃうの?道長が盗賊たちの真上に立っていたよね…

「琵琶は誰に習ったのだ?」って訊いてる道兼の顔が悪い人に見えないんだよねえ…演出と演技がいいんだな。こわいなあ。あと直秀が無事でありますよに、なんか死亡フラグいっぱい立ってるけど。