夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「すずめの戸締まり」(映画)感想

いまだかつてこんなに椅子に萌えたことがあっただろうか…(「みぃつけた!」ではある。トータス松本さんは椅子でも好みのタイプなんだな!)

夏の日テレ関係の映画といえば青春!ボーイ・ミーツ・ガール!なんか女の子が走る!なんなら飛ぶ!というイメージですが、こちらの映画でもそうでした。

私は新海誠監督の映画はわりとよく見ているのですが、一番好きなのは「ほしのこえ」か「君の名は。」かなー、入野自由くんの演技が素晴らしかった「言の葉の庭」も捨てがたい…ってところなんですが、この映画が一番に躍り出たかもしれん。

 

そうたさんが吾の性癖すぎて…なにあの泣きぼくろ

なにあのロン毛

なにあの声。松村の北斗氏、声の演技最高じゃん…

すずめよりまつげが長いのもたまらんぞ。おじいさんがまた美老人なの、DNAよね!!いい声だなあと思ったら松本白鸚さんだったか。

 

と、人の姿としてはあまり出てこないそうたさんに魅了されておりました。

お話としてはすずめがどういう状況で叔母さんと暮らしているのかが映像でわかった瞬間にどうしようもなく悲しくなっちゃったところとかもうしてやられた感じですよね。

冒頭の建物の上に船が乗っかってるのが幻想的で非現実的な雰囲気に見えただけだっただけに余計にショック。あれが現実だったときがあったのにね。西日本にいる私には全然ピンとこなかった。東日本にお住まいの方だったら序盤だけでわかっちゃっていろいろ感じるものがお有りだったでしょう。

実家に戻ったシーンからの日記帳のページでボロ泣きですよわれわれは。

 

椅子だけどうして残ったんだろう?というのがうっすら疑問だったのも終盤で納得。

「どこかで会ったことがあるような」も。

 

いまどきらしくフットワークの軽いロードムービーでもあり、行く先々の人の好意も素敵でそういうところも好きでした。

まさかの3話連続出演の神木くんのうまくも下手でもない歌も癒やされたわ笑

また神木くんが出演というからまた瀧くんかと思ったら違ってたけど芹澤くんいいキャラでしたね。

メインの声優さんがほぼ全員本職じゃないと思うんですが(ざーさんと西村知道さんが出演されているけれどあまりセリフがない)、染谷将太さんは自然だったなあ。深津絵里さんは元々大分の人だからネイティブ喋ってるんだろうけど大分弁ってあんな発音かなあ(私のルーツの一部も大分。伯父さんもああいう感じで喋ってたかな)。

 

「君の名は」「天気の子」からのこの作品で、天変地異ばっか取り扱っているけれどつぎどうするんだろ?

「天気の子」はオチが大好きだけど別に繰り返して見るほどではない(でも2回通して見たな)、「君の名は」は何回も見てる。「すずめの戸締まり」は早速もう1回見ています。

 

話自体はヒロインのマッチポンプで日本がヤバくなるという、そういうのよくあって安直やなーと思わなくもないからそうたさんが吾の性癖じゃなかったらちょっと辛い目線で見ちゃったかもしれないけれど、すずめもいい子だったし、終盤のセリフが素晴らしかったし、どこまでも彼女やあの震災などで遺された子どもたちのためのお話かもしれないと思うとこうでないといけなかったのかもと思える。出会ってすぐの人のために命を投げ出す自分の命への執着のなさとかが未曾有の犠牲者を出した災害の経験者ゆえなのがわかると納得とも思う。

震度4くらいでは揺れが落ち着くのを待つくらいで「通知が大げさ過ぎる」とか言っちゃうのがTHE日本人って感じであれ外国はちがうんだろうなー。

 

もうちょっとダイジンがなにを考えていたのかがちゃんと描写されていたら更に好きです。

 

草太さんのハグはそれまでに愛媛と神戸で出会った人が別れ際にすずめにしたものと同質のものじゃないかなーと思ったり。よかったよね、愛媛と神戸の出会い。

すずめのそばにいたちょうちょはご両親なのかなあ、虫が苦手だから部屋の中でちょうちょが飛んでるのを見て「え!?やだ」と思った吾は情緒のないクズである。

 

劇場で見ていたらきっとそうたさんの声や、やたらいい演技で死んでいたと思うので(佇まいもだけど声に色気がある。真顔でそう思う)配信で前のめりで見ていてよかったです。あくまで私は、なんですが性癖が過ぎる…(ポムじいのように震える吾)