Kindle UnlimitedでBLを落としては読み、落としては読みをしてるのですが、まあ大体が玉石混交というより玉石石石石石混交って感じです。
前のブログでも書いたけど、ノリがAVじみていて侘び寂びもないか、侘び寂びが過ぎてどんよりしているか、破綻してるか。もうネームを見るのも嫌になってキャラの顔芸を目で追って盛り上がる所がちゃんと盛り上がるか確認して駄目だったら「本の利用を終了」したり。画風なんて言葉にもならないデッサンの壊れっぷりとかも強烈だったりする。
そんな中でも綺羅星の如く耀く作品もあるので、それをどうにか見つけたくて表紙から地雷臭がしないものを手当たり次第読んでいる感じなんですが。
今回ね、引きましたよ、大当たり。
こちら。
そのまえに先週末か今週のはじめに「ちるちる」さんで新刊の案内が出ていて買うもののリストに入れた漫画家さんの作品だったのですが、気づかずに読みました。新刊の方も表紙から雰囲気がとても良い。絵の上手い下手より雰囲気がいい(もちろん下手ではない)。
どこがいいって、イケメンでモテる攻めが本当にモテそうなオーラ出してるんですよ。ああこれはモテるだろうなという雰囲気がある。本心をなかなか言わなくてミステリアスなところがありながら、気さくで距離感が近い。
それに翻弄される受けなんですが、実は…ってところの内面の描写や時間が経っていくことでの積み重ねがうまく物語になっていて読む方もグイグイ引き込まれるような。
モノローグの組み立て方がうまくて、ちゃんと全体像を考えて1冊の本にまとめたんだろうなと思わされるところがあります。もっと前にアメのエピソードを含ませてもよかったかもだけど(本気の寸評してる…)。
Kindle Unlimitedで読めるうちに読んどけー!と思える、良作でした。Unlimitedの対象から外れたら買います。こういう作品は何回でも読みたい。
ここからネタバレ。
対話でのコミュニケーション不足からくる両片想いものなんですが、両片想いって…本当に、エモいっすね。体はコミュニケーションを交わしているのがまたエモい。
陰キャ気味で地味な受けが大学デビューするところで私は笑ったけどそれを攻めは笑う感じがないのもいいなと。びっくりはしてたけど。大学デビューっぷりがまた「ああこういう子いるわ」って思うような造形で、人を描くのがうまいなーとニヤニヤしておりました。
面白かった。いろいろ作品がある漫画家さんなので他のものも読みます。いい人を見つけました。ありがとうKindle Unlimited…