夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

23005 23006 墨香銅臭 著 鄭穎馨 訳 「魔道祖師 1」「魔道祖師 2」(原作) 感想

ドラマとアニメは過去の雲深不知処での修行?とか女性の像と戦うところとかまでは視聴済み。まとめて見たいなーと言いながら、ドラマとアニメはBLではなくブロマンスという話を聞き、じゃあBLの原作の方はどうなのと、うずうず気にしつつも1冊がけっこうなお値段だから外れるとなあ、と逡巡すること1年半。

やっと全巻揃えて年末年始で読もうとするも、別のBLを読んで一息ついていま読みました。

【時を超えた、運命の再会。】
かつて「悪の道に堕ちた」と人々から恐れられた魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は、すべてを失い非業の死を遂げた。しかし、それは自らの信念を貫いた証だった。
それから13年後――別人の体に召喚され、思いがけず現世に蘇る。
正体を隠し過去と決別しようとするが、よりによって少年の頃から文武を競い合った宿命の相手、藍忘機(ラン・ワンジー)と再会してしまう。

自由奔放で快活な魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と、品行方正で寡黙な藍忘機(ラン・ワンジー)。
前世の記憶の中では衝突してばかりいたはずなのに、なぜか彼はそばを離れようとせず――。

あの日の旋律が、再び二人を巡りあわせる。

 

ドラマ版の藍忘機の人がとてもエレガントで美しいんですよね。魏無羨の人も十分に美男。アニメ版はアニメらしく目が大きい。

私は漢字が得意なので漢字の名前は覚えやすくて、登場人物が似たような名前でも見分けは可能ですんなりその世界観に入り込めました。

 

まあ、それよりも。

 

 

朗らかノンケとスパダリクソデカ感情ツンデレ無口のカップリングはマジで性癖!!!!

 

 

マジで!!理性を失うほど!!!

久々に蘇るこの感覚よ…このブログで何回理性を失った??

再びこのターンが来てワクワクしてます。

 

12年前にぶっ殺されたはずが蘇って、その場で起きためっちゃホラーなトラブルを立て続けに解決したら昔なじみのめっちゃ美男がずっと傍から離れなくなったって感じで始まるんですが、私は昔なじみのめっちゃ美男の藍忘機の気持ちをなんとなく知っているので、魏無羨が彼の目線と彼の感覚で知る、蘇ったあとの藍忘機の変化(天子笑を自分の部屋の床下に大量に隠していたり、魏無羨がふざけても怒らなかったり、額に巻いているアレを触らせるのも厭わなかったり)にもう、彼のクソデカ感情を察せざるを得ず、床をバンバン叩きたくなりますよ!

無口でろくに態度にも見せないからその辺余計わかるんですよ!!

 

あー!!藍忘機かわいい!超かわいい!

 

床を転げ回りたくなるほどなんですが、魏無羨も無意識に藍忘機が大好きなのでちょっかいかけずにいられないし傷つけたり辱めないように気を使いながらもなんだか手を出してしまうのが、特に藍忘機が酔ってちょっとおもしろい酒癖を見せるときとか面白いんですよね。ちょっかいかけるのに藍忘機が思ったのと違う反応を見せて結果的に振り回すので藍忘機がド天然の小悪魔なのもいい。酔っ払ったときはさらに磨きがかかるんですね。

 

そんな二人のくっついたり離れたりの合間に起こる事件が、話が仙人とか道教とかがからむだけに出てくるのが凶屍とかアラフォーから上がちょっとだけ詳しいキョンシー的なやつ、つまりゾンビみたいなのがわんさか出てくるのでおどろおどろしく、サスペンスフルなエピソードもあるのでヒリヒリしながら「いや、あの二人いちゃいちゃしねえかな」と安息を求めつつ怖い話にも引き込まれるんですよ。

過去の話の見せ方が週刊少年ジャンプの周囲黒塗りの過去エピソードみたいな演出なんですよね。伝聞調じゃなくてちゃんと見せてくれることが多い。魏無羨が追体験することが多いのでその視点になると読み手も感情移入してしまう。

殺戮の描写がもうガッチガチのホラーなんですが、主人公たちが本気で頑張ってるので真面目に読んじゃうところもあり、BLと言っても全然ライトじゃない感じです。

作者はどっちが書きたいんだろう、二人の関係性をしっかりさせたいがための展開ではあります。

 

これはいいBLだ…外枠がしっかりしているBL大好きなんですよ。なんでも外枠がしっかりしている作品が好きですけども。漫画で例えると顔マンガは認めん感じ。

 

1巻2巻とかなりボリュームがあるのですが、あれよあれよと読み進めています。

ある程度ネタバレを食らっているけれどそのネタバレにたどり着く感じがしない。おっかない展開に暗躍するめっちゃたちの悪そうな石田彰(アニメ版な)!って感じ。

 

そういえばしばらくBLはご無沙汰だったので忘れたんだけど、左と右ってどっちが受けでどっちが攻めだっけ??

主人公の二人はリバ不可で左が魏無羨で右が藍忘機なんだって!(真顔)(うろ覚えだから逆かもしれない。どうしよう)

そこは尊重したいからさ!(真顔)

私自身はリバ全然いけるけどな(もういい

 

息もつかせないストーリーテリングというやつなのでどんどん読んでいて、怖いのに楽しいです。藍忘機が魏無羨のそばにいるだけでワクワクしますね。

この二人がどのような結末を迎えるのか(ちょっと知ってるけど)かなり気になるので私はこの週末もアホのように読み漁るでしょう…