夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜 (映画)

ビル・ナイ様を好きで良かった… 

人生の宝物は生きてきた日々そのもの!
なにげない一日が、かけがえのない時間だったと気づくー。

イギリス南西部コーンウォールに住む青年ティムは、両親と妹、そして伯父の5人家族。どんな天気でも、海辺でピクニックを、週末は野外映画上映を楽しむ、風変りだけど仲良し家族。しかし、自分に自信のないティムは年頃になっても彼女ができずにいた。

そして迎えた21歳の誕生日、一家に生まれた男たちは代々タイムトラベル能力があることを父から知らされる。そんな能力に驚きつつも恋人ゲットのためにタイムトラベルを繰り返すようになる。

やがてティムは弁護士を目指してロンドンへ移り住み、チャーミングな女の子メアリーと出会い、恋に落ちる。ところが、タイムトラベルが引き起こす不運によって、二人の出会いはなかったことに。ティムは巧妙なタイムトラベルを重ねた末、ようやくメアリーの愛を勝ち取ることに成功する。

その後もタイムトラベルを続けて人とは違う人生を送るティムだったが、やがて重大なことに気がついていく。どんな家族にも起こる不幸や波風は、特殊能力を使っても回避することは不可能なのだと。そして、人生最大の選択を迫られるのだった…。

 恋愛のために遺伝性のタイムトラベル能力を使うくだりは正直くだらないなと思っていたのですが、主人公の実家のコーンウォールの屋敷や風景、個性的で素敵な家族(変わり者扱いされていたけど妹のキットカットがとても可愛い)を見てやっぱりイギリスはええのう…とぼんやり見ていたら、終わりになるにつれてタイムトラベル能力のシステムがじわじわ切なく効いてきてもうボロボロ泣いておりました。

レイチェル・マクアダムスも可愛いし、主人公を演じている人はハンサムじゃないから物語にいい効果を出しているのもいい。すごく人柄の良い役で、幸せになってほしいと思えるような子ではありました。変わり者の妹や風変わりの叔父をそのまま優しく受け入れているとても素敵な人でした。

タイムトラベル能力のシステムについてはいろいろツッコミを入れたくなったけど(そういう映画とか本とかで触れすぎの弊害)ビル・ナイ様が素敵だからもういいや…コーンウォールが見せてくれた魔法なんやこれは…って満足しました。

 

あー、めちゃくちゃ不便でもコーンウォールディケンズを耽読するビル・ナイ様と住みたい。

 

ビル・ナイ様は「ラブ・アクチュアリー」では可愛い役を演じていらっしゃいましたが、同じ監督作品でこの役だから、監督から好かれているのが伝わってきます。

 

音楽の使い方も素敵で、割と最近の作品だけど古き良き時代の青春映画のようでした。トム・ハンクスメグ・ライアンが出てきそうな映画の味わい。

マーゴット・ロビーがもったいない使われ方をされていましたが(キャリアの始まりごろなので仕方がない)、レイチェル・マクアダムスと12歳違うように見えないな。役割が彼女のためにあるような感じではあったけれど、もっと見たかったです。

 

枯れ専は見ましょう。(私はさほど枯れ専ではない…)