夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

今年のまとめ・振り返り 韓国ドラマ版

ほんまこのムックには大変助けられました… 

 2020年のはじめにはまさか自分が韓国ドラマ括りで1年を振り返るようなことになるとは思っていませんでしたよ。

今年はいろいろあったけれど、私個人でいえばコロナの影響は薄くて、仕事も休業しなかったし、もともと引きこもり気味だから年中ステイホームだしで、ステイホームだからドラマを見まくりましたという状況でもなく、ただなんかピンときたからネトフリで独占配信中の「愛の不時着」をダラダラ見てみました、っていうのがきっかけでした。

 

それまで私にとって韓国は、おじいちゃん(日本人のほう)のおじいちゃんが戦前にそこへ行って大成功をおさめておじいちゃんも裕福なおうちで生まれて、戦争が始まって奇跡のレベルで帰ってきたことがよく話のネタになる国で、その振り返りのためにおじいちゃんと一緒に韓国へ行ったことがある、くらいの関わりがあって、おじいちゃんもいろんな感情を持っていたみたいだけど思うままにいろいろ話していました。おじいちゃん、朝鮮人の友達が多かったのか食事のマナーが朝鮮人の影響が強くて立膝でご飯を食べるんですよね。

ドラマを見ているとそれを思い出します。

 

ドラマや映画や芸能人が人気が出る前に韓国旅行をしたので、そのあと「冬のソナタ」でものすごいブームが来たときはすごく他人事で、私はメロドラマよりSFとアニメが好きなクソオタクなのでずーっと興味を持たないままでした。特に理由はない。

でも私はなんにでも面白そうであれば興味があり、初めて目に留まったのがネトフリオリジナルの一連のドラマのサムネでした。ランキングを採用して余計目につくようになりましたよね。

一部では韓ドラがランキングに居続けることが作為だと言いますが、いまの様子を見たら全然作為じゃなくて正しいデータだと感じます。愛の不時着が一定の場所に居続けて、次が梨泰院クラスが出たり入ったり、新作が残るかどうか。あとは大体日本のアニメ。ユーザーの層と需要が知れる。お金を払ってまで見たい人たちが見たいものがそれなんです。

まあそんないらん思い込みによる怨嗟の声が目に入るような状況を見ながらも、「愛の不時着」にものすごく引力を感じて見てみたんですよ。

それからはもう、このブログをご覧になればわかるように、ドハマりですね。

 

お話づくりが本当にうまい。尺が長かったり、予算の違いもあるんだろうけど尺がながければ長いだけ冗長になったり、予算も無駄遣いになることもありえるのに、韓国ドラマは余すことなく使って提供してくれる。演者の演技もいちいちうまい。

心に残る作品を作るのがうまい。技術もあるけどセンスもあるんですね。悪役のえげつなさがある程度漫画的なことが多くて、日本ではそういう文化がわりと廃れ気味なんだけど(演者が嫌うのかなあ、視聴者に現実で嫌われるから)韓国ではもう振り切ってるしだからこそ面白いし演者も上手に演技できるでしょ、と突きつけてきます。

これ食わずに興味を持っていなかった自分、長い間もったいないことをしたね。でも「愛の不時着」というとんでもないドラマに最初に出会ったからこそ強く掴まれたともいえる。まさしく運命(ウンミョン)だねーっていまドヤ顔。

 

そんは私が、7月後半に「愛の不時着」にハマってから見たドラマの数は「愛の不時着」を含めて完走が23作、挫折と言うか続きを保留しているのが2〜3作。打率高い。

その中で、気に入ったドラマ5本、気に入った男性の俳優さん3人、気に入った女性の俳優さん3人、あといろいろ言いたいことを挙げていこうと思います。

 

気に入ったドラマ5本

「愛の不時着」

愛の不時着 完全版 上

愛の不時着 完全版 上

 
愛の不時着 完全版 下

愛の不時着 完全版 下

 

これほしいなあ!両方ともこのシーンを見たらOSTが頭でかかりませんか?

 

この作品に出会わなかったらいまも韓国ドラマを知らず、私はこんな面白いコンテンツを見逃したままでいたかもしれない。世の中にはまだそういう出会えていない自分にあうコンテンツがあるのかもしれないという可能性にワクワクさせられました。

愛の不時着についてはさんざん語っているのであとは吹替版を見たり上に挙げた本を見てなにか書くかな。台詞を覚えるほど見たのはそこそこあるけど、その中でも随一のボリュームですよね。でもそのボリュームでも足らなくない?もっとあの世界に触れていたかった。

面白かった…いまや私はBTSのジョングクが誰かわかるようになりました!

お話の趣はぜんぜん違うけれど、よく一緒に名前を挙げられがちの「梨泰院クラス」も面白かったなあ…韓国ドラマブームを再燃させる熱量があるドラマでしょう。

 

「雲が描いた月明かり」

コメディの革をかぶった超メロドラマ。

見どころがいっぱいあるけどとにかく「予算がいっぱいあるんですね?」と思う部分が多い。

ツッコミどころもあるけどそこを黙らせる若い役者さんたちの説得力ある演技、美しいOST、衣装、美術。大河ドラマレベルの舞台。

時代劇にしてはカジュアルな部分も多いので初めて見る韓国時代劇に最適じゃないのかなー、演者に美しい人が多くてそれを見ているだけでも時間が経つのを忘れがち。とにかく男性の主人公がヒロインを愛する圧がすごいしよく働くので、そういうのが好きな人は是非どうぞ!という感じ。だからかな、私のお婿さんがハマってます。DVDBOXを買いました。

 

 「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」

 韓国ドラマをろくに知らない頃から目についていた作品です。吹替を諏訪部順一さんが演じていらして、その情報を当時から知っていたり。まさかバリッバリのファンタジーとは思わなかったけど。

その当時の出来る範囲での限りなく上質なものを作った結果がこちらのような感じ。人の思いが美しく、ひとりひとりの人生が美しくて味わい深く彩られ、予算のある限り車を壊した作品だと思います。ファンタジー色が強い作品がよかったらこちらか「青い海の伝説」「星から来たあなた」「力の強い女、ト・ボンスン」かなあ。

 

 「あなたが眠っている間に」

この作品の脚本家さんやイ・ジョンソクさんが出演されるドラマはだいたいそうかもしれないけれど、最初から最後まで、ずーーーーーっと面白い!ファンタジーではあるけれど、味付けが現実的なのでファンタジーを見ている感じがそこまでない。

 単に私の好みってだけだけどお話づくりが緻密で上手でした。とにかくなんの情報もなく見て!!という感じ。なにも情報がなく見ていたらずっとびっくりしっぱなしだから。

 

「スタートアップ:夢の扉」

今日見終わったからそのテンションで挙げてるんじゃねーの?って気もしないでもない、脚本家とヒロインが「あな眠」と同じだし、出演者にこの脚本家さんがいままで起用した人が多いし。でもね!お仕事ドラマとしても恋愛ドラマとしてもおばあちゃんドラマとしても白眉で見応えがあり、毎回泣くところがあったし泣いた後に爆笑させられる勢いは「愛の不時着」に比肩します。

主要登場人物をとにかく応援したくなるし、自分の失いかけているいろんな感情に対してちょっと振り返りたくなるような作品でしたね。あとこの脚本家さんと私がすごくマッチするんだと思いますよ。他の作品も全部好きです。「君の声が聞こえる」もすごく好きだし、きっと「ピノキオ」もいいんでしょう。いつ見るか、次か!ってくらいです。

 

好きな男性俳優

(まあだいたいおわかりでしょうが)

ヒョンビンさん。

ケチつけるところがないよね…この方の作品をいろいろ見ましたが、若い頃から上手だし佇まいがなにをどう演じても品を落とさない。たとえ洋式トイレに座っていても!指ハートをくれたのは自分だけじゃなかったと拗ねても!クソダサいジャージをドヤ顔で着ていても!前髪が変でも!見とれてしまう。

結果的に一番この人のドラマを見た半年かもしれない。映画も見た。「愛の不時着」がもちろんよかったのだけど、「アルハンブラ宮殿の思い出」も「ジキルとハイドに恋した私」も面白かったし見ごたえがありました。「愛の不時着」では北朝鮮訛りに徹するあまりにそんなにわかりませんが、声がすごくいい。あの声をずっと聴いていたい。

しばらく新作ドラマの情報は聞いてないけど2021年は楽しみですね。映画もそのうち公開されるでしょう。

 

パク・ボゴムさん。 

 梨泰院クラスの最終回の3分のカメオ出演で「なにこの可愛い子!!」と視線が釘付けになり、「雲が描いた月明かり」で「マジ王族…」と慄き、「ネイル・カンタービレ」で一挙一動に可愛いを連発、「晴れのち青春」で天然で清らかな人となりに「マジ尊い」と自分の黒い部分が消される勢い。

Bloomin'<初回限定盤>

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 歌もいいですよね、日本語で唄ってるのも多いのですが、お国の言葉で歌われるほうがやっぱりナチュラルで耳に馴染みます。何を唄っているかわかんなくても全然気にしないから。

ドラマはいまのところ2作品しか見られてない(はず)、最新作の「青春の記録」を大事に残してる、「ボーイフレンド」はレンタルがお高い(のとヒロインが苦手)のでしばらく見られそうにないので当分は世子様を楽しみます。お婿が大好きなんですよねー。たぶん同じキリスト教徒だからだよ(適当)

 

 イ・ジョンソクさん。

 パク・ソジュンさんかコン・ユさんかパク・ヒョンシクさんかキム・スヒョンさんかナム・ジュヒョクさんとか素敵な俳優さんは枚挙にいとまがないのですが、数ではヒョンビンさんと同じくらいドラマを見ていて…

「アンタすげえな!」

って純粋に、素直に、興奮気味に感嘆の思いを込めて言える。

出るドラマ全部面白い。キラキラしてるのにけっこうひどい目に遭う、でもキラキラしてる。

上記のお二人は俳優さんそのものとして好きなんですが、この方はそこはそれほどでもないんだけど(カメラロールにそんなに姿がない)それぞれの作品に出ている役柄に対する私の思い入れは強いし、演技をしている姿は見惚れる。だから演者さんとしては一番ハマってるんじゃない?

まだ主演作は「ピノキオ」と「ロマンスは別冊付録」は残しているのですが、ここ半年、他の作品を見ていたら定期的に訪れるイ・ジョンソク禁断症状が起こるので近々どっちかを観るつもり。

すでに挙げた「あなたが眠っている間に」が好きだけど、役柄的には「君の声が聞こえる」と「ドクター異邦人」がかっこよくて魅力的、「W」は漫画のキャラをそのまま演じることに違和感がないところにびっくりさせられたんだけど、あれは話が怖くて面白かったなあ…

「シークレットガーデン」に印象があるけど何がやりたいのかよくわからん役で出ていたのがお初でしたが、それでもあの手足の長さ、独特の雰囲気に魅了されておりました。

 

番外:マ・ドンソク兄貴

悪人伝(字幕版)

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  • 発売日: 2020/10/15
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 見たのは「悪人伝」じゃないし、番外ってなんやねんって感じですが、だってステージちがくね??この人はマブリーなの!!

 

好きな女性俳優

なんか最近「女優」「男優」って言いづらい世の中…どうでもいいとも私は思うんだけれども。

ペ・スジさん。

第2回

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  • 発売日: 2019/04/10
  • メディア: Prime Video
 

 顔が好きなんですよ。演技とか声も好きなんだけど、まあこれは本当に好みの問題で、もっと他にいい女優さんいっぱいいらっしゃるやろというツッコミも聞こえてきそうな(アンチがそこそこいるらしい)気もするけどまあ理屈じゃなく容姿が好みなんですー。演じた役柄もけっこうあけすけな部分もある(すね毛が濃いとか黙っていたい部分を晒してしまいがち)ので等身大の美人、説得力があって人間味があるヒロインという感じ。製作者がわから下駄を履かされることもなく、過剰な演技もなく、じっと黙って相手を見つめていても尺が充実するのでいい俳優さんだと思うけどな…欲目かもしれませんが。いやあ、ほんとうに顔が好き。

 

キム・ゴウンさん。

 北島マヤ的ですよね。塩顔だけどイケメンに惚れられても特に不自然じゃないし他に居ないくらい美人に見えてくるときもある。泥団子を本物のおいしいおはぎに見せられそう…

トッケビの愛の物理学のシーンがほんっとうに可愛らしくて。カメラの撮り方や演出、コン・ユさんの朗読もあるんでしょうけど飛び跳ねるように横断歩道を歩く姿が飾られすぎず、トッケビおじさんが恋に落ちていく瞬間が説得力を持って描かれているあのシーンが彼女なら納得ができるの。すごく心に残るシーンでした。

 

ソン・イェジンさん。

韓流ラブストーリー完全ガイド 深愛号 (COSMIC MOOK)

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 「愛の不時着」しか見てへんから好きって言うのもアレだけど、演技がむちゃくちゃうまいのは確か。賞もののお祭りに出席するときの衣装がセクシーすぎてびっくりすることがある。かなりキャリアの長い人で韓国の作品に疎くても知っていた作品に出ている方だしいろいろ気になる方だけど、とりあえず「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」は近々に見たいと思います。

 

好きなOST

「愛の不時着」

愛の不時着 オリジナル・サウンドトラック

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  • アーティスト:オムニバス
  • 発売日: 2020/05/27
  • メディア: CD
 

インストも聴きごたえ有り。作品で重要な位置にある「兄に捧げる歌」が美しくて「あつまれどうぶつの森」の村メロにしました…

どの曲もいいけどIUちゃんの曲 が大好きですね。12話の指輪をあげるシーンでかかる曲です。あと軍事境界線でかかる。思い出すでしょ。

 

もう一度私は、ここに

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Give You My Heart

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 シーンを見たら頭の中でかかりますねえ。

 

 「梨泰院クラス」

 サブスク配信してませんねん…わかる。買ってもいいってことで、V(BTSのテテちゃん)さんの曲とか買いました。浮遊感があって心地の良い曲なので、お風呂でよく聴いています。よくかかるロック色のつよい曲もかっこいい。作品に合います。テテちゃんはご自身も出演した「花郎」のメインテーマも好きです。

 

 「雲が描いた月明かり」

時代劇とは思えないポップな曲や意外なムード歌謡みたいな挿入歌が多いんですが、歌詞が作品によく合ってるのと、ラオンちゃんと世子様それぞれの目線で同じ曲を唄うみたいな曲が非常にメロウでね。それとうちのお婿が「やけくそ婚礼」と笑うシーンでかかるのがとても情感あふれる男性の歌声でいい曲やなあと思っていたら演じるパク・ボゴムさんが唄っていらしてますますハマりましたね。

 

この当て馬がすごい

 「雲が描いた月明かり」のキム・ユンソンさん(ジニョンさん)

 ちょっと二の腕を抱き寄せただけで男装を見抜き、事あるごとに窮地を救うのに報われない。

私が念をこめて「報われろーーーーー!」と言いながら見守った人でした。お顔が美しくて、時代劇の貴族にピッタリはまる上品さもあり。魅力的だったなあ…

 

「あなたが眠っている間に」のハン・ウタクさん(チョン・ヘインさん)

どちらかというとチョン・ヘインさんをいれて3人が主役、みたいなところもありました。当て馬という部分もありながら、イ・ジョンソクさん演じる主人公との結びつきもよくて、終盤の役回りがすごかった。「君の声が聞こえる」のユン・サンヒョンさんもいい当て馬でしたが、頼もしさ、切なさにおいてはこの役が素晴らしかったなーと。

 

「スタートアップ:夢の扉」のハン・ジピョン(キム・ソノさん)

この人を挙げるために設けたの「この当て馬がすごい」枠。 

本当なら主人公になってヒロインと恋愛をする役柄なのにねえ。演者さんの微妙な演技、背中の演技も良かったし、おばあちゃんとの関係性が本当に素晴らしかった。私も見ていて救われました。なんだか。

 

この悪役がすごい

「愛の不時着」のチョ・チョルガン

オ・マンソクさんに出会えてよかった。冒頭のシュッとした将校から終盤のボロ雑巾のようになっていくまで本当にそこにいるから超ムカつくしヒリヒリする。韓国ドラマにはいろんなムカつく悪役がいますが、この人が白眉だなあと。結構終始に渡ってジョンヒョクさんにあんまり勝たなかったしひどい目に遭うことも多いんだけど、それでも憎たらしかった。うまかったなあ。

 

「雲が描いた月明かり」の王妃

この人の顔芸が好きで。よくモノマネしちゃう。悪さは並だけど演者がうまくて結構ノリノリで悪役を演じていたんじゃないかなあ、オフショットで敵のボゴムさんと楽しそうに写真を撮っていたのが良かったです。

 

「梨泰院クラス」の会長

ほかの作品に出る度にギャップをすごく感じるほど悪い役がハマっていて見ごたえがありました。ここで強烈な敵を演じる前にパク・ソジュンさんとやや味方で花郎で共演していたとか後で知ったので可笑しくて大変だった。悪役とバイプレーヤーどっちを演じられるのが多いのかな、優しいお父さん役や献身的で頼もしいお付きとかもしっかりハマっていて好きです。

 

このバイプレイヤーがすごい

「愛の不時着」の北の奥様がたとダンママと第5中隊4人とマンボクさんたちと南の長男夫婦

みんな大好きになれるドラマでしたねえ。特に私は人民班長さんとジュモクさんが大好きですね、ジュモクさんの中の人は「スタートアップ」でもとても良かった。

 

キム・ウォネさん。

どこでなにを演じていても魅力がある。出たら嬉しくてテンションが上がる人ですね。特に「スタートアップ」のドサンの父と「あなたが眠っている間に」のおじさん役がが良かったけどト・ボンスンの謎の二役も面白かったし、花郎の養父もかっこいいのかどうなのか謎で面白かったな…もっといろんなところで会えますように。

 

このくらいでいいかしらん。

本当に、韓国ドラマに出会えてよかったな。まだ見たいドラマが山程あるので、来年も見ていきたいと思います。来年一発目はなににしようかなあ…