吹替版で見たんだけど三上さんはすっかりベネさん声優なのね。
予めアラン・チューリングとかブレッチリー・パークのことを知った上で見るので吹き替え版でいいし、ベネさんのいい声を聴きたかったらまた字幕版を流せばいいと思っていたんだけれどやはり物語としてアラン・チューリングの人生を見てしまうと悲しいんだな。
育った時代と国が悪かったとしか言いようがない。稀有な数学者をしょーもないことで死なせることになって恥を知りなさい(実際後々謝罪があったけれども、死んだ後では意味が無いのだ。戦死の後の2階級特進くらい意味が無いのだ)。このことで苦しんだ人たちが有名な中でもどれだけいるか。サキもオスカー・ワイルドもなー。
アラン・チューリングの人となりって今で言うところのなんらかの発達障害があったんだろうなあという感じを匂わせつつ、戦時中に敵方の暗号を解読できてしまうことが解読できたブレッチリー・パークの面々にとってどれだけ危険でキツいことだったのかが語られるのだけれど、ここでいい味を出しているのが髪が若干あるつよし*1よ。
ベネさんは繊細なのか図太いのかわからん役柄を丁寧に演じていて、そらーアカデミー主演男優賞ノミネートされるわね。そしてその席でフォトボムやっちゃうよね。
キーラ・ナイトレイといい、時代物に強い感じの演者(あとダウントン・アビーの人もいたね)とMのお付きの人できちんと当時の雰囲気を出しながら、淡々としているのに最後までダレることがなくアラン・チューリングの天才であり同性愛者であったことで身に起こる悲劇を見届けることが出来ました。
作中でキーラ・ナイトレイが何度も「普通じゃなくていい」と云っているのが印象的でした。
本当に惜しいことである。あの後もどれだけ貢献できたかわかんないのにな…