お人形を恐怖の対象として捉えるのはあんまり好ましくないし別に怖いと私は思わないのですが(スタージョンの「人間以上」の昔の表紙のはマジで怖いけど)。ちなみに私、暗がりでひな壇状態でたくさん飾られた市松人形を見ても怖いと思わなかったよ。ブギーマンとチャッキーは死ぬほど怖いけど。
- 作者: アガサクリスティー,モーリスルヴェル,ジョー・R.ランズデール,シャーリイジャクスン,パトリシアハイスミス,Agatha Christie,Shirley Jackson,Patricia Highsmith,Joe R. Lansdale,Maurice Level,中村妙子,深町眞理子,小倉多加志,田中早苗,高山真由美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/02/08
- メディア: 文庫
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↓こちらの本、新版ともに古書価が上がっていて、表題作の評判がいいので気になっていたのだけど、最近文庫化がニュースになりました。10月発売。ずーっと待っていたので嬉しい。
ということで、↑こちらに「くじ」だけは所収されているので読んでみた(無粋結構)
シャーリイ・ジャクスン「くじ」深町眞理子訳
「厭な物語」というアンソロジーに編まれているんだから厭な話に決まっているだろとわかって読んだ分驚きは半減どころか3分の2減だけど最後までオチまでのんきに行きますよ、という展開なのでそれがむしろ怖い。
平穏の裏にはなにかある感じ、それが非常に重たく不気味なのはアーシュラ・ル・グインの「オメラスから歩み去る人々」を思い出させるところもあり。
↓こちらに所収。表紙が変わる前のものを持っているけれど、再版されるまで一時期1万円以上の値段がついていたやつ。ドラマの影響もあるらしい。短いお話なのに一生忘れられないくらい重たいですよ。たまに頭にちらつくもの。
ということで、アンソロジーを冒頭作から読まずつまみ食いしたのだけど、ラインナップはすごそうなので読んでいこう…
最近退屈だから刺激的で感じの悪いお話が読みたくなってきている…
アガサ・クリスティー「崖っぷち」中村妙子訳
良心と本心の境目でギリギリのところでの読み間違いに確かにこれは後味が悪い、と思ったらアガサ・クリスティーはさすがイギリス人、ラストですごく意地悪!うまい!と。こういうの大好き。
パトリシア・ハイスミス「すっぽん」小倉多加志訳
Le Ballon Rouge: (The Red Balloon)
- 作者: Albert Lamorisse
- 出版社/メーカー: Distribooks Inc
- 発売日: 1994/01
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なんだかこの作品の子供を想像させるような少年が出てくるけど、物語はひどい。
ちなみに私、↑この本を持っているのよね。
年齢層は違えどこういう話は最近現実でも増えてきているが、書かれた時代を鑑みてアダルトチルドレンの走りかしら。子供の行いを完全に否定したくない私がいるわ。
この作品は「11の物語」にも所収。
- 作者: パトリシアハイスミス,Patricia Highsmith,小倉多加志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/12/08
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たぶん持ってる。表紙の絵がちがうけど、むかしミステリアスプレス版で出ていたんじゃないかな。(調べた)合ってた。
全私が泣いた。いい話のように感じるけれどこのアンソロジーの趣から言うと…と考えると、やっぱり。
ちなみに↓こちらの本に所収で、私は持っている。田中早苗さんは戦前の方なので翻訳の言葉が美しくてそこにも注目。さようならって、漢字でああ書くのね。うっとり。
- 作者: モーリスルヴェル,Maurice Level,田中早苗
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/02
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ジョー・R・ランズデール「ナイト・オブ・ザ・ホラー・ショウ」高山真由美訳
「フェリシテ」が美しめで救いのない話だったのに対し、こちらは超絶胸糞の悪くなる救いのない話。
クソ野郎しか出てこない。が、どこの基準かで最強のクソ野郎が一周回っていいやつに見えたがやっぱりクソです。しかし胸糞が悪い話なのに一周回って面白くもあった。たぶんクエンティン・タランティーノが好きだったら好きかも。でも本当に読むのに注意。気分が悪くなるよ。
↓こちらに改題、翻訳家も違う同作が所収。いや誰が訳しても気分悪いよ。
- 作者: ロバート・ブロック,ジョー・R・ランズデール他,デイヴィッド・J・スカウ,田中一江,夏来健次,尾之上浩司
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/11/28
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