夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q

まずお断り。自分の考えを整理するために多分ネタバレ全開で行くので、見てない人はすぐに引き返してください。なんの情報もない状態で見に行くのが一番楽しいですよ!!


NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX (仮)

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シリーズはすべてリアルタイムで視聴済み。一番好きなのは本編の「涙」と「最後のシ者」と劇場版の「まごころを君に」。
序は2回見て楽しみ、破は優しい綾波レイと優しいアスカに首をかしげたり「つばさをください」に首を傾げつつも楽しみました。ビーストは意味はわからないけどかっこいいですよね、イビルジョーみたいで。

で、ここからの展開はどうもテレビシリーズとも劇場版とも違うようなので、どんなものだろうか、正直がっかりしてもいいけど楽しめたらいいなあ、くらいのつもりで行ったのです。破の時も同じ心境でした(なんでですます口調?)。
「最後のシ者」は後半のほとんどのセリフを覚えて検証済みとか、それ以外でもテレビシリーズ版はどうでもいいワンカット(バンクを除く)を見ただけでどの話かある程度わかるくらいのどうかしている側のエヴァ好きだけど、最近の思わせぶりなCMで深読みするとかはしなくなり、誰かの深読みにも興味がなくなった。テレビシリーズ以来ある程度の知識を身につけたのでそれを根っこにその時間だけ楽しみたいと思ってます。深読みってすればするほどその人の浅さとか陳腐さが浮き彫りになるんだもん…私がただ浅くて陳腐ってだけだけど。

いざ映画館へいくと、平日でも人が多い。しかもアラフォーだらけ。特にお安い日でもないのに。
人が多いとマナーの悪い人とかいるから嫌だなあと思っていたけど本編が始まったらそんなのは杞憂になりました。
まず同時上映の「巨神兵東京に現る」に驚いた。事前調査をまったくしてなかったから見られるとは思わなかった。
最後のキャストスタッフのクレジットで「巨神兵 宮崎駿」と表示されるとやっぱり巨神兵を宮さんが演じていると錯覚する。
そして動いているリアルな巨神兵を見るとやはりエヴァンゲリオン巨神兵に似ていると思った。猫背とか。ちなみにウルトラマンベリアルも似てるけど。
巨神兵の攻撃でまず一番にアコムの看板が吹っ飛んだのが面白かったなあ…特撮は仮面ライダーは映画で見たことがあるけどああいうでっかいのが出るものを見るのは映画館に限るとちょっと震えた。お話は最初はなんやねんと思っていたのにだんだんおっかなくなってくる。おっかなくなればなるほど巨神兵が増えて行って何から作ったんだその槍!って感じ。よく見たらこれロンギヌスの槍っぽいとそのとき気づいた。
ツッコミどころもあると思うけど突っ込む気を失うほど圧倒されてエヴァ本編。

前作の予告編のアスカのアイパッチは出し惜しみされることがなく、えらく働く。真希波・マリ・イラストリアスと妙に馴染んでいる。なんで?つーかなんで天地真理
リツコさん髪切ってなんかおばちゃんっぽくなってる?
なんかネルフのメンツ、剣呑になってるしちょっと老けてる?
つーかなにこのギスギスした感じ。なんで大塚明夫さんがいるの?なんかわけがわかんないメンツで仲間意識的な空気出してるの?
わけわからーん、と思っていたら戦艦出てきて。ミサトさんがガイナ立ちする勢いというかこれはサンライズじゃなくてガイナックスなんだなあって感じたシーンだった。
シンジくんと同じくわけわからーんと思っていたらまったく先の読めない展開が続いて黒綾波キター、カヲルくんきたー、セントラルドグマどうなってんねん、それにしてもさっきの二号機の戦いかっこよかったな、戦艦のバトルは正直どうでもいいけど、そういえばさくらちゃんっていくつなんだろ、なんてことを思いつつ成り行きを見守る。
で、新事実に驚愕。さっきまでは珍しくイラっとせずかわいそうだと同情していたシンジくんが面倒臭くなってくる。ええ、私、シンジくんは昔からあんまり好きじゃないんですよ。
そしてカヲルくん。妖しい。こりゃあ腐った人たちが萌えるだろうな、と思ったら私の隣に座っていた、この世の腐ったものどれもが苦手な男性がなんかのけぞっていた。
私はカヲルくんが大好きなので目が離せませんでした。シャツとかの着こなし、姿勢、表情、前よりより魅力的になってる。言ってることやってることは基本テレビの時から変わってないのはこの劇場版の中でも一番だろうに、他のキャラクターより初めて見た感じが強い。
冬月さんは相変わらずだったけどお母さんの設定変更があったようだ。元々はゲンドウさんが六分儀さんで婿養子だったのに。
ピアノのシーンは妙に官能的ではあった。やっぱり石田彰はすごいわあと惚れ惚れした。チョーカーをシンジくんから取り外して自分にはめたシーンもよかった。一個一個色っぽかったなあ。
そらーシンジくんがキュンとするよ。
で、危険を請け負ってくれたことがどれほど相手を危険にさらしているのかろくにわかってない感じのバカシンジはよくわかってないくせになんかホイホイと13号機にカヲルくんと搭乗。この機体がいろいろすごかった。ファンネルあるし。
カヲルくんが困惑しているのに焦って任務を遂行しようとしたところは尺が短い気がした。
第九がかかったときはテレビシリーズファンなら快哉を上げるだろうな。
私の大好きなでかくてこわい綾波さんがすごかった。
で、先が全く読めないまますごいエンディング。これからどうなる、ってところで宇多田ヒカルの新曲。
これがすごくいい。宇多田ヒカルのバラードはそんなに好きじゃないのにこれは聴けば聴くほど良くなる。怒涛の展開だったお話をそのまましまい込ませてくれました。


もう1回見たい、劇場で。
いま破を見直しているのだけど作画もずいぶん変わった気がする。
で、ミサトさんとメガネくんがもしもサードインパクトが起こったら、って話をしていてその仮定のままになってしまったのが。伏線だったか。
破はつばさをくださいのくだりとかの曲を使った演出はカッコつけすぎた感じがして好きじゃなかったのだけど、今回はそういうくっさい部分がなくてシンジくんフルボッコで世界もフルボッコで女の子が強くて、使徒と戦うよりエヴァエヴァが濃厚でパワフルだった。
面白かった。こういうのを国民的人気作品とか認知されて受け入れられている感じがあるのがすごい。わけわかんないのもまたよし、らしい。
ミサトさんとゲンドウさんが対立しているとか間の14年間の謎と変遷が気になるけど説明不足もまたよし。

テレビシリーズを知っていると、どこが違ってどこが変わってないかを熱心に探してしまうけどそういう前提がある上であえてこういう作品を作られるっていうのは作り手さんのつよい心を感じられる。テレビシリーズのファンに阿るわけではなく、かといって突き放すわけでもなく、でも面白いものを作ってくる。
どう終わるのか心配。アスカのほうは掘り下げられないのか。真希波さんも掘り下げられないのか、次の懐メロはなんだとか。
つぎの心配まで楽しくさせてくれる。たぶんいろんな感想があると思うけど、私にはめっちゃめっちゃ面白かったです。

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