夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「シャン・チー テン・リングスの伝説」(映画)

Disny+で見られるから久々に見放題再開。トニー・レオンが出るというのでな…

 

シャン・チー(シム・リウ)は捨て去ったはずの過去と向き合い、危険なテン・リングスの組織を率いる彼の父親と対峙することとなる。

 

 シャン・チーが大人になってからはアメリカで倹しく暮らすアジア系の青年として振る舞っているので、めっちゃ王のブラックパンサーよりリアル。お話を説明していく構成に工夫があり、キャストも魅力的。

だけどアクションは大味でサンフランシスコで坂道を利用したカーアクションは面白いけどなんかどこかで見たことがある感じがつきまとい、事件が大きくなっても家族内のマッチポンプロード・オブ・ザ・リングサウロンの指輪みたいで、モチーフがそんなにおもんないしツッコミどころも多い。年に1回道が開くとかそんなんなくても行けてるじゃんとか、行きたいところへ導くのがペンダントなのもどこかで見たことがあるし。人数が多ければいいってもんじゃないけどアクションシーンが全部人数少なめだし、ブラックパンサーでも思ったけどよその民族文化を取り入れるとしっくりしない。ブラックパンサーでは先進すぎて、こっちでは旧時代くさすぎる。

ある年代より上だとこれが頭をよぎるシーンなかった?

 

そんな既視感をずーっと抱えつつも、トニー・レオンの佇まいや甘いマスクからは想像つかないようなアクションは長年好きなだけに嬉しいし、ミシェル・ヨー様もそこにいるだけで説得力があるし、シム・リウやオークワフィナ、妹役の人だって魅力的で彼らの好演で面白く見られるエンタメ作品になっていた…かなあ?ベン・キングズレーが面白かったけどもったいない使い方とも思う。すごく良かったけどな!子供の頃から知っている俳優さんだけど老けないなー!

 

しかしオチの付け方のからっとしたところ、チャラいところはアメリカに住むアジア系って感じがして好きです。妹の身の処し方もすごくいい。

わざわざ変な国で暴れなくてももっと面白い味付けできたんじゃないかなー

 

トニー・レオンのアクションに「この人本当にこういうことできるの?」って怪しむ人は「グランド・マスター」を見てほしい。あの独特の眼差し、物憂げな佇まい、素敵だなーと思うでしょ?オフで役が抜けるとふにゃふにゃになるのもまたいいのよ。すげー憑依型なのよ。

美女と大恋愛(半分くらい悲恋)が似合う俳優さんなんですよね。

 

続編をするつもりらしいけどもうちょっとキレのある作品になるといいな。予算ないの?って思うところがちょいちょいあった。

「エターナル」見るまではDisny+を加入し続けると思うのでこれからしばらくもとを取るためにいろいろ消化します。(この「もとをとる」というケチくさい発想よ…)