夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「いつもポケットにショパン」などくらもちふさこ作品について

NHK朝ドラ「半分、青い」にくらもちふさこ先生の作品が出るよと聞いて、「あまちゃん」以来久々に朝ドラをビデオに録って追いかけて見ています。

子役が可愛すぎて子役の話に満足してまだ2週目で止まっているけれども。ブッチャーも鈴愛ちゃんも可愛いし律くんがひょうひょうとしていて、でも誠実で、あと原田知世さんが美しすぎてうっとりしていました。

 

リアルタイムではいよいよくらもちふさこ先生の往年の名作が作中の人気漫画家の作品として 登場したとかで。

 この表紙のイラスト、可愛い…

いつもポケットにショパン (1) (集英社文庫―コミック版)

いつもポケットにショパン (1) (集英社文庫―コミック版)

 
いつもポケットにショパン (2) (集英社文庫―コミック版)

いつもポケットにショパン (2) (集英社文庫―コミック版)

 
いつもポケットにショパン (3) (集英社文庫―コミック版)

いつもポケットにショパン (3) (集英社文庫―コミック版)

 

 私はくらもちふさこ先生の作品は「いろはにこんぺいと」からリアルタイムで読んでいたので、「いつもポケットにショパン」は割りと大人になってから読んだのだけど(過去作として知っていたのだけど、もともとくらもちふさこ先生はうちの母が大ファンで、私は後追いだったのであった)初めて読んだときには最後あたりはおいおい泣いたものであった。

残念ながらその頃には文庫版しか普及していなかったので文庫版で持っていますが、これを機にKindle版を買おうかしら…

 

くらもちふさこ先生の作品の特徴としては、ほぼ必ず底抜けに、他に類を見ない魅力的な男性がでることとキャラクターの私服のセンスがとんでもねー、伏線の貼り方が文学的、台詞回しがシンプルながら印象に残る…でいいかしら。

見た目の美しさも大事だけどこの人モテるだろうな、って感じの男性を描くのがうまい。20代前半からすでに女性の心を掴むような魅力的な男性を描くことができるってどういう観察眼をお持ちなのかしらと子供の頃からドキドキしておりました。

 子供を描くのも上手なのよね。地雷を踏みまくるのに憎めない、「いろはにこんぺいと」のクンちゃんとか大好き。言い間違いとか子供によくある描写も完璧。

歴代のキャラクターの中では「東京のカサノバ」の「ちいちゃん」と「タイムテーブル」の貫ちゃんと「花に染む」の陽人が超好み…

 

最近は昔の漫画にそれほど頓着しなくなって処分も検討しているのだけど、やはり質の高いものはいつ読んでも面白くてくらもちふさこ先生の作品はその類に入る。

マーガレットコミックスで持っている作品は持っていたい。

「いつもポケットにショパン」はピアノに打ち込む幼馴染同士が、母親同士の軋轢を乗り越えて幼馴染らしく距離を縮めていく深い感じが丁寧に描かれていて、母親同士の軋轢とかややこしいことはないけれど(原田知世さん演じる母も松雪泰子さん演じる母も仲が良くて魅力的だった)朝ドラの幼馴染同士という設定とリンクするんだろうなーと思います。

きしんちゃんとリンクする佐藤健さん演じる律くんがどれほどミステリアスなのかおっかけ再生中なのでまだ見ていないけれど(隠された本心が素敵であればあるほどミステリアスな男の子は魅力、くらもちふさこ先生の描く男の子は大抵そう)、29歳でも高校生を演じてもあんまり気にならないのすごいなって…

 

そういえばくらもちふさこ先生は20年位前の時点でけっこうなゲーマーでFF8のスコールが好きすぎてエッセイ漫画を描かれていたのを思い出した。

あの指輪も買ったとか。

 

かといってくらもちふさこ先生の作品に出てくる男の子たちも心のなかではよう喋るような感じは…ないけど。スコール本当にモノローグではよう喋るからな。引くくらい喋るからな(好き)

男の子ばかり言及したけれど女の子も飛び抜けて美人はあまりいないけれど面白くていい子ばかりなのよね。近作の楼良ちゃんが好きです。

 

ちなみに、妹さんの倉持知子先生の作品も好きでつぐみちゃんという魅力的な男の子とかよかったなー。