夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「砂とアイリス」4巻

 紙の本の出来がすごくいいのだけど、Kindleで買ってしまった。

砂とアイリス 4 (愛蔵版コミックス)

砂とアイリス 4 (愛蔵版コミックス)

 

 西村しのぶ先生の漫画はとにかくスタイルの良い女の子が元気なので読むと姿勢が良くなるしお仕事頑張ったり生きることを頑張ろうと思うのだけど、割とどの作品も恋愛に関しては「こういうことはしてはいけない」がなくて二股、不倫がよくある。

割とまともなのは「一緒に遭難したいひと」くらいじゃないかなあ。「アルコール」もわりとまともだけど、もともとの出会いが水商売のアルバイトとそのお客さんで、出会ったその日にやっちまうかと思ったらそこはやらなかったがお泊りはさせた(そしてさせた方は旅に出た)という、貞操観念はゆるい。そこは主人公たちも自覚しているところ。

そのへんも変に硬いよりは面白いやと私は思っていたんだけど、今回は不倫の形がアリなのかナシなのかの見極めが難しい。軽やかな気分で読むのも難しく、「いいのかなー」って思いで読んでる感じ。

お相手は大学の助教授で主人公は職種的に関連のある仕事をしているから出入りをしょっちゅうしているんだけど、お相手からびっみょーなアプローチをされてふつーに仲のいい先輩と後輩の関係から一線を越えちゃう。でも主人公には同年代の彼氏がいるし、お相手には学生結婚していまは海外で活躍している美しい本当に美しい奥さんがいる。

 

どろどろは排除されているけれど、なーんも匂わせず奥さんが日本に居ないことを良いことに関係だけ続ける、好意はあるらしい男の人のずるさをまーったく責めるとかなく、その時の関係を楽しんでる感じが続いているのだけど、まあお互い相手の周りに迷惑をかけないならこういう関係もいいんでないの?とは思うけれど、ファンタジーなのかなあ。

 

自分自身貞操観念に自信がないのでこのくらいゆるふわだと気が楽だけど、本当に好きだったら不倫なんかするもんじゃないと思っているところはあるので、この作品はどう捉えたらいいのかさっぱりわからんなあ、と思いながら美しい人が自分の仕事を楽しんでいるのだけは元気をもらう感じがしました。

 

続きはまた何年後かわかんないけど、一応楽しみにしておきます。スマホの形とかスマホのアプリの内容とかいまどきすぐに変わっちゃうから、期間の長い連載はその辺出さないほうがいいと思ったり。

 

今回、奥さんのサラさんが出てこなかったのが残念。本当に美しいからな。サラさんが輝いている1巻は何回も読んだ。散らかしぐせがあるところとかも好き。

 1巻はまだ不倫関係になってないからスッキリ読めます。でもセクハラあるけど。

 

RUSH 5 (Feelコミックス)

RUSH 5 (Feelコミックス)

 
一緒に遭難したいひと(4) (ワイドKC)

一緒に遭難したいひと(4) (ワイドKC)

 

 RUSHも二股、今どきだったら淫行だーと騒がれる関係性もあり。でも好きなので紙と電子書籍両方持っている。2巻はブックオフで買ったらサイン本だったという僥倖。

西村しのぶ先生の漫画にはほぼ必ず、主人公とものすごく仲のいいかっこいい女の子が出るのだけどその女の子のほうが好きでその子を見たくて読むところもあったり。たいてい主人公と同じ長身でスタイル良くてワンレングスでベタ塗りのヘアスタイル。

またいるわ、と思うところはあっても好きなのでべつにいいやと思える。地に足がついていて聡明できっぷの良い女の子なのよね。主人公がテンションが高め、友達は落ち着いているというコンビで。「砂とアイリス」は珍しくその女の子があまり出てこないけれど、出れば出たでいい印象。

いつもどおりでいいのになあ。二人が美味しそうなご飯を食べているシーンをずっと見ていたい気になりました。

 

 どこかでこの続きを連載してくれないかなあ。