夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

金曜BLトーク 「人渣反派自救系統」分冊版27辺境3、28幻花1 「25時、赤坂で」5巻特装小冊子 感想

冰河が出そうで出なかったから1週感想を待っちゃった…「辺境」もっと長いかと思ったけど3話で終わりましたね。

 師尊と冰河の関係を巡る憶測が当たらずとも遠からずというか、読者だけが知ってる情報に掠ってるのがなんとも。でも勘違い師尊は全然ピンときてないんですよね。

 ピンときてないまま28話、とうとう出てきた冰河が師尊に似てるきのこ師尊にブチ切れながらも必要なのできのこ師尊から霊力を奪う際にシステムが再起動するの、システムが何を言わんとしてるかって二人が絡まないと物語が進まないってことなんですよね。ここでは冰河はきのこ師尊に対して塩なんですが、またも服がパーンとなる子の物言いで冰河が自分の中にある荒ぶる魔族の血を鎮める必要性があり、そのためにはきのこヒゲ師尊のあふれる霊力が必要ってことで、自分の居城に来させることに。

 このときの師尊の勘違いぶりとプライドのなさがまた際立っていて、霊力ならいくらでもあげるわァくらいの気持ちでホイホイついて行っちゃう、恐ろしいほどの前向きさ。この個性を冰河は知らないで師尊のことが好きってちゃんと見えてないようなものなのになあ、私はこういう師尊が好きだけどな。

 そろそろお話に大きな動きがあるような気がするんですが、読者が薄々感じていることを師尊がはっきり思っちゃうのがどういう日本語で書かれるのか、楽しみです。

 

 

連載は本誌で追っていたのですが(単話版が売られるようになりましたねえ…)特装版は小冊子として読み切りのお話がついていたのでもちろんそっちを買いました。

本編の期間限定遠距離恋愛で、白崎くんは自分の厄介な性格と時代遅れの価値観を持て余してる監督と向き合い、麻水さんは自分の厄介な父親の半生と向き合うんだけど、単話で読んだときにもふわっと書いたけど、麻水さんの父親に対するケリの付け方が好きです。

そしてそれまで妄想(引き出しにいるちっさい麻水さん可愛かった)や思い出というか記憶でなんとかやりすごしていたドスケベも終盤できっちり描かれるあたりが絵が美しいだけでも話がしっかりしているだけでもない、BLはこうでないと!という感じがして満足度高かったです。

 

そして小冊子。仲がいいしお互いがお互いのことが大好きなのはわかっているから摩擦がないけど、理解しているわけではないから探り探り仲良くしているという、表現するのがなかなか難しいやりとりをおまけ漫画でやるあたりが質が高い。

ループして読んじゃうな。

 

なんか面白い漫画がないかなあと思って探してはいるのですが。とりあえず紙でしかない作品を取り寄せてはいます。面白いといいな!