夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

ドクター・ドリトル(2020年の映画)(吹替)

公開前はわりと話題だったのに公開後はそんなにだったのでお察しで特に調べもせず、吹き替えで見ました。 

ドクター・ドリトル (吹替版)

ドクター・ドリトル (吹替版)

  • 発売日: 2020/11/06
  • メディア: Prime Video
 

CGにお金がかかったすごく子供向けの作品です。でもキャスティングには吹替の俳優以外は人間がそんなに出ないからそこまでお金がかかってなさそう。ダウ兄がどのくらいのドル箱かは知らないけれども。あとはアントニオ・バンデラスがちょっととジム・ブロードベントが私も知っているくらいですものね。

 

私はどちらかと言うと藤原啓治さんの遺作だからという気持ちで吹き替えを見たんだけどこっちも声優さんが豪華でした。石田ゆり子さんが重要な役だけどもののけ姫だししっとりした声だから変に浮くことは全然なく、八嶋さんも本来の愛嬌ある言い回しが楽しかったです。

そしてグリズリーからホッキョクグマしろくま)まで演じられる熊声優かもしれない中村さんや、ヘタレゴリラが小野さん、うるさいトンボが杉田さんなど私には嬉しい配役。病んだトラが池田秀一さんだったのですが、可愛げがありました。

人間を当てるのは大塚明夫さんと大塚芳忠さん、森功至さん。大塚芳忠さんはたまにダウ兄の声を当てられるので、珍しい共演だなと思ったり。

 

藤原啓治さんはもう、ダウ兄の顔を見たら藤原さんの声が浮かぶくらいだから、飄々として心に傷を抱えつつも動物を愛しているドリトル先生というかもう完全にダウ兄でした。

私は原作をまったく知らないので(妹の愛読書ではある)これが正しいドリトル先生なのかどうかは知らないけれども、藤原さんのお仕事をしかと聴いたぞって気持ちです。大好きな声優さんです。

 

 

もうちょっと、丁寧な脚本にできなかったのかは思うところではあるけれどもな…子役も悪役も台詞が陳腐で学生が書いたほうが面白いのではと心配になった。子ども向けにしても子どもの胸が躍るのかどうか謎。せっかくのダウ兄の映画、せっかくの藤原啓治さんのお仕事なのに残念だったなあ…

(2021/03/13追記)

ラジー賞取らなかったのかな、と思ったら2021年発表のラジー賞の対象だったんですね。

よりによって藤原さんの遺作がラジー賞に絡むのは痛恨ですが、たしかに面白くなかったからな…おすすめできる作品ではないです。