- 作者: R.D.ウィングフィールド,R.D. Wingfield,芹澤恵
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/07
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あまりに好きなので既刊のうち短編を除いて最後にあたるこれは読まずにとっておいたの。でも6月に待ちに待った新刊が出るかもしれないって話なので我慢できずに読んじゃった。
このお話はこのミスとかの上位に常連なのであえてなにも説明は必要ないと思うけれど、日頃このブログではやたらメガネと美男(ちょっと気持ち悪い)に言及しがちなので、なんだか期待させてはいけないから先に断っておこう。
イケメンは、出ません!メガネも誰かかけてるかな…
主人公は50代の身なりに全然気を配らない、言動は下品で汚いおっさんですよ。
起こる事件は凄惨を極めていることが多いし、社会の醜くて薄汚いしみったれた感じがつきまとう。しかもこの主人公、ドジばっか踏むの。
でも読み終わるとああ、明日からもお仕事頑張ろうとか思うし、フロストのことを思うと妙にあったかい気持ちになっているのでした。
世界で一番好きなおっさん。その勇姿を拝めるのもあと2作…
とりあえず6月が楽しみ。今度は我慢せずすぐに読むぞ。
このお話の感想を簡単に。
相変わらず休む暇がなく立て続けに起こる難事件にフロストが挑むけど今回の新顔は女子。だけどいままでで一番いい子だったかな。いいサポート役でした。そのかわり足を引っ張るというか、フロストの手柄をかすめ取っていくやな奴が出てくるけど、この人にはこの人の問題がある。
アレン警部が留守をするのが毎度の恒例になっているけどこうもバリエーションを効かせてくると次作ではどんな風に留守をするんだか。
だいたいパターン化はしているのかもしれないけれど、フロストの手がける仕事はよく言えばスリリング、悪くいえばヘマしそうで怖いという怖いもの見たさで読むのが楽しくて、結末がどんなであれなんでもギリギリで本当に親身に心配してしまう力があるのでした。
現実では下ネタをいう人なんて大嫌いなんだけどな…あの、こういう話、本当は好きなんだろ?みたいないやらしい空気を醸し出しながらつまらんことを気の利いたジョークのように云うの、全然面白くないからね?
でもフロストなら許せるかもね。だっていかにも云いそうな感じ。
今回も本当に面白かった…下巻3時間で一気読みでした。
6月が待ちきれないわ