分冊版1は無料。
ここまでが本編です。分冊版で買い漁ってもーた…
韓国の電子書籍プラットフォームRIDIBOOKS「2019年BL小説大賞」最優秀賞受賞作がついに日本上陸!
韓国サッカー界のエースでありトラブルメーカーでもあるワールドスターサッカー選手——キム・ムギョン。
チームメイトに女癖の悪さを注意され、性欲を発散できずに悶々とした毎日を過ごしていたムギョンは、とある出来事をきっかけに新人コーチのイ・ハジュンとセックスパートナーになることに!?
そして、ハジュンにはある秘めた思いがあり……。
俺様スター選手と純朴な新人コーチの、とことん激しく、そして甘く切ないセックスライフが幕を開ける!
注意書きが必要なくらい、ドスケベ多めで濃厚です。まあ性欲解消のためにセフレになるのが入り口ですからね。スケベありき。
こういうセフレもので期待できる展開を楽しめるのですが、韓国ドラマあるあるの過去の接点とか誤解からのすれ違いの苦しさなども多分に散りばめらられており、好みのコメディ色は少なめで(2巻の後半畳み掛けてくるけど)どちらかというとメロメロドラマかなー。
受けの人の淡白さ、自己評価の低さ、謙虚さと自己犠牲強めなところ?が美しさを際立たせていて魅力的でした。
攻めの人はなかなかのクズでいらっしゃったけどヤリチンの恋愛童貞なところがあり、クズからのリカバリってそのギャップの凄さが魅力ですから。彼に壮大なツッコミを入れながら読むのが楽しい作品ではあります。
私は「あんた好きやん」とか「お医者様でも草津の湯でも治せないやーつ」とかツッコミ入れてました。面白みのあるクズは魅力です。
脇を固める人たちもそれぞれ個性的で物語を盛り上げるのに十分でした。
地雷でさえなければグイグイ読ませるし、翻訳は丁寧なので18歳以上でBL小説をがっつり読みたいなあと思う方におすすめです。
「セマンティックエラー」でも思ったけど、韓国のBL界隈って専門分野をちゃんと物語に組み込むのが達者ですね。
こちらは韓国のサッカーリーグが舞台ですが、試合や練習の模様がかなり丁寧に描かれていました。
続きは外伝が結構ボリュームがあるみたいで、週刊で更新されるようなので買うと思います。
韓国BL、日本と環境が似ていて(法律的に同性婚が許されないが、一般的には寛容になってきている)のびのびと表現できる感じが良いですね。他になにか流通していないかなー…
わかる。いちゃいちゃしているのがわかる。そしてあらすじが2巻のネタバレなので注意です。
後日2周め再読(ここからちょっとネタバレ風味)
いやあムギョンのクズムーブが本当に酷いけれどお話の組み立てが上手だからそこからのリカバリとさらなるクズっぷりと、最初から好きじゃね?というのと内在するスパダリの素養と豹変ぶりが面白い。ジェットコースター並み。自覚が全然ないけどハジュンのことが気になって可愛くてしかたがないのが様々な描写に現れていて表現がうまいなーと引き込まれました。
ハジュンの救いようがない感じのある片想い体質とクソデカ感情も刺さるところで、性格良いを通り越して自分を大切にしないのが心配になるレベル。最終的にムギョンにも心配されてるものね。
ドスケベのバリエーションの多さに作者さん考えるの大変だったろうなあと思ったのですが、こう来ればそうなるよね!という読者との阿吽の呼吸も出来てる気がしました。特に最新刊の分冊版33でね。そこに行けばそうなりますよね、って。
2周めのほうが面白かったかも。分冊になるとどこにどのエピソードがあるかぼやけちゃって2回めに読むときも新しい発見が見つかりやすい。
後半の、どうやったらハジュンの気持ちを取り戻せるかに謎の努力をするムギョンがちょっとおもしろくて、イケメンアピール、サッカーつよいアピールからたどり着くのが可哀想アピールでそういう可愛いところがクズだけで終わらせない魅力があるなとか。ムギョンから見たらハジュンがすごく美しいんだけど、それは確かにそうなのかもしれないけどムギョンが見るから余計に美しいんじゃないだろうかと。
ムギョンがハジュンを様々な動物に例えるのが一個一個面白かったな。野兎とか仔牛とかミーアキャットとか。最後はユニコーン…あなたにはそう見えるんですね…
たぶん3周目に入ると思います。