夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「光る君へ」18話 「岐路」感想

995年て厄年だったのかしらん

蔵之介が帰ってきて結婚フラグというか親戚の放っておけない小娘から女性へと見る目が変わりましたか??このまま自然と結婚する流れになっていくのかしらーーーん

そういう見る目の変化ってある程度少女漫画なら許せるけど現実では蔵之介じゃなかったら気持ち悪いだろうなー。蔵之介で、フィクションでよかったわ。いや、パープル先生と蔵之介の外の人(宣孝様だっけ)結婚してるんだからノンフィクションやん!

 

と、序盤から私が忙しい。

なんとなく為時パパが牽制球を投げていたような。気の所為じゃあるまい。

まひろが宋に興味があるのが後へのフラグだろうなー

 

関白の後釜が伊周か道兼かとはっきりしないときも実資がしっかり中宮を批判し、公卿としての意見を強くぶっているところをまたも…御簾ごしに美しい目が煌めく!!!

伊周にしてしまえば定子様の印象も悪くなるというのも判断したのかも。

若さを指摘する道綱に「時には的を射たことを言うではないか」ってきっぱり言われても、道綱が本当にいい笑顔で「時にはね」って返せるのがいいな。可愛い。

叔父と従兄弟という立場の違いに大きな隔たりがあるの、先の関白の息子というのよりそちらのほうが重要視されるのも興味深い。

それにしても御簾の影から瞳のアップでまつ毛の長さが際立つ帝よ。

 

おもしろ黒光り実資、可愛い道綱のあとでこの美しさは世の中の男性はいろいろな魅力があることの見本市のような…平安期に一番美しかったであろう道長のお顔と、この作中で現代目線でとびきりキラキラしているように見える一条天皇、目を奪われるほどイケメンの公任、顔はきれいなのに…とイラッとする伊周、そして黒光りと可愛いおじさん。あなたは誰がお好きですか!?お顔がちっちゃいちっちゃい隆家かな!?それとも癒やしの従者たち?

 

帝のことばに目を剥く伊周の目がマジでキマっててね。ポリゴンガビガビ時代のクソゲーと評価されたゲームでこんな目をするキャラがいたなあと最近見たRTA動画を思い出した(わかりにくい例え)

これまで金田と花山天皇の愛妻だったよしこ様、道隆と詮子様、直接的なやりとりは見えなかったけど公任と円融天皇の愛妻の人といった天皇に嫁入りした妹(姉)と出世を望む兄(弟)という関係性の表現があった中で、どれもちゃんと敬意と尊重を感じていた中で(道隆は詮子様から嫌われていて詮子様が遠ざけられるみたいなくだりもあったけれど)、伊周の定子様への態度が一番露骨に良くない。自分の意のままになる所有物みたいな見方、父親の悪いところをそのまま受け継いでいて自分が大したことを成し遂げてないのに自分が思ったように出世できない理由を定子様になすりつけていてこれまでの感じ悪さが際立った感じでしたね。

それに対して定子様がはっきりと視聴者も思っていることを指摘できるから私は定子様の印象は落ちないの。

サマー少納言が沈痛な面持ちで推しを気遣い、推しが誰にも明かせないような悩みをサマー少納言には吐露する、この時間が癒やしでした。

 

やっと道兼が関白に昇進するんですが。

私はねー、これまでもこちらのブログで道兼についてはもうなかなか散々たる書きっぷりで、世の中には優しい目線もあったでしょうが私はわりと厳し目で、花山天皇を騙しきったときには笑ったけど「ひでえやつ」って印象は拭えないままだったので、史実を見れば七日関白と呼ばれ兄道隆の死からそんなに経たずに亡くなってしまったのを、このドラマでもザマアくらいの気持ちで見るんだろうな、って思ったんですよ。流れ的に不自然だからそれこそ誰かから殺されるんじゃない?とか。花山天皇とかに。

そうしたらさー。

直秀以来に泣いたわ…

序盤に強烈な悪事を行い、視聴者と主人公から憎まれ、父親からは最悪な利用のされ方、甥からも蔑まれた人が、見事に心を入れ替えてこれからってときにって思うと惜しいんですけど、こういう味付けをされなかったら道兼って花山天皇をだまくらかしたところで目立ったものの、本当に謎のタイミングで亡くなっちゃう人でしかないんですよね。それをここまでのキャラ付けをしたのは見事。演じきった玉置玲央さんも見事。

 

狂気に満ちた表情から晩年の憑き物が落ちて解脱した姿、甥っ子に感じ悪いことを言われて硬直する姿、父親に恨みはないと晴れ晴れとしていたり、慶賀奏上を受けるときの毅然とした中でもなんか体調が悪そうな佇まい。どれも目の力がそれぞれ強弱があって印象に残りました。

一旦立ち去る道長の耳に届いた光明真言を自分で唱えたあとの台詞で許されたというか、いち視聴者の私は許しましたね。だからすべてを知っている道長も抱きしめたんでしょう。BGMもすごかった。(光明真言真言宗の一応信徒である自分には馴染み深いもので余計グッとくるものがあったなあ。あれクライマックスに10回唱えるんですよ、お葬式とか法事で)

 

味付け次第ではどうにでもなる役柄だっただろうな。道綱みたいに可愛いおじさんになってたかもしんない。でも前半を大きく盛り上げたキャラクターになりました。

あー来週からいなくなるのが寂しい。

 

一条天皇が力を込めて「国家万民のため」っておっしゃったところ、良かったな…(すーぐ一条天皇を振り返る吾)

 

しかしそのあとにニッコニコの中関白家のシーンなのがエグい。貴子までニッコニコ。

サイテー笑

こんな人達だからなあ。まあ内心はそんなところだったのかもしれない。

それとは対比的な、為時パパとまひろの弔い方が美しい。善き人としての身の処し方の見本みたいなので、大嫌いな人が亡くなった場合の心のやりどころで悩む人は倣ってもいいかもね。「無念であったろうなあ」って。道兼に聴かせた母の琵琶で弔うまひろがかっこいい。

 

そして史実なのにすごいびっくりする公卿大量ナレ死。

 

詮子様、居候(違う?)なのにどえりゃー態度で弟夫婦を迎えてヒステリックにキレッキレ。そんなに伊周が政権を握るのが嫌か!嫌でしょうね!!その気持はわかる。

キツい姑は小姑としてもキツいんですなあ…

道長が謙虚で出世にやる気がないのを髪を振り乱して叱咤するのマジ怖かったので、あの音声データをめっちゃムカつく誰かに使いたい気もする。渾身の「うつけ者ッ!」

 

伊周が夜の宴席を設けるんだけど、こんなの、やや上品な体裁はとっているものの、花山天皇の叔父さん(もう名前を忘れた)と同じやん…

実資がブッチしたのは公卿達にとっては主催者を見定めるメーターになってると思う。宮川一朗太さんがじわじわ大きく映るようになってきたなあ…

そしてチラッチラとごちそうにテンションが上ってる道綱がかわいい。情報量の多いながら微妙に盛り上がりに欠ける宴席でした。人心掌握の仕方が教科書通りで心を感じない、その辺が伊周。中宮と帝との距離を売りにして中身がねーんですよ。言いながら集まった君たちより距離が近いんですわとマウント取ってる。そういうとこ!

 

器の有無より定子様の兄であるからを取っちゃった一条天皇(カメラの捉え方が美しいのなんの、ゼロ距離の定子様と揃って美しい。2話前より落ち着いて大人びて見える)

 

宴席での振る舞いで公任からの伊周の印象も「やや」マシに。やっぱりF3仲良し。

行成の道長推しが今回も可愛い。三者三様出世への食いつき方がちがう(そして公任本当に見応えがある)。推しに出世を頼らない行成、厚かましい金田、そもそも関白にならないだろうから頼らないつもりの公任。みんなもっと活躍してほしいんじゃが!!

 

遠慮容赦なく話せる友達がまひろしかいないっぽいサマー少納言、出世しても彼女を訪ねて来るの可愛いとこある。

中枢の話しから元彼の道長の話になってキョドるまひろに7年前の漢詩の会を思い出してあげるサマー少納言賢いだけあるな。

定子様の贅沢を許さなかったのでサマー少納言には印象が良くない道長、私は推せる。そしてそのエピソードで笑ってしまうまひろ、嬉しかったんだろうな。

立派な政治家になれと激励した相手というより心を残している元カレが人気がないと知ってちょっと凹んでるのが可愛いですね。

弟に「男もいないのに物思いに耽って!」と突っ込まれてるうしろのいとが微妙な表情をしたのを私は見た!

相変わらず惟規おバカかわいーな!

白居易読みたいってなってる熱いオタク、この流れが来週につながるのか…

読みたがってるまひろと弟のやりとりを楽しそうに見守る為時パパの表情が良かったな。

 

詮子様、俊賢にも強くて怖い。

烏帽子をつけてないというのが見てはいけないお姿を見ている気にさせられるようになったのはこのドラマのおかげですわ…しかしそんなお姿であっても一条天皇は美しいわ。ちょっとした目線のうつしかたと表情で指示を伝えたのがわかるとか、上に立つ人の仕草が本当に滑らか。

さて、ここからの熱い熱い詮子様のプレゼンよ。

一条天皇が伊周を関白にする理由を見透かしているうえであえて指摘するの、定子様を持ち出すのがいいことなのか私はヒヤッとしたんだけど、でもここで政治と妻との関係を線引きする言質を取るのは大事だったのかも。そのうえで、どういう政治を行いたいのかを切々と問いかけ、いかに伊周では駄目かを語るんだけど、先週伊周が嫌いという私的な思いを見ているだけに、自分のことはどうでも良いと言いながら父親の円融天皇を持ち出したり関白に操られない天皇という旨味のある未来をチラつかせたりとするのがどこまで政治と帝を思っての物言いなのかが計れなくてただただ勢いに飲まれる。さすが兼家に一番そっくりな娘!

 

ここで一旦断ったのに折衷案として道長に内覧宣旨を下したの、母の泣き落としの勝ちだな…確かにそれが間違いではない人事だったのかも。

ここからの伊周がもう、過去イチ最低。よく演じた三浦翔平さん。腹の底からの「どけええええ!」と「皇子を産め」コール、最悪オブ最悪。背後から睨み据えるサマー少納言の殺意高めの表情、私と被りました。堪える定子様が気の毒で気の毒で。前回の父道隆は病気の末にトチ狂ってたからまだ流せるけどこっち元気じゃん?おめーが人徳がなくて信用されない政治家だからだろ!自分以外の身内を武器に出世しようなんて甘い考えだからいけないんだよと、日頃政治に絡まない私でも思うわ。だから詮子様のキレッキレのプレゼンも間違いではなかったんですよね。

 

定子様は必要以上に女の武器を使わずにちゃんと帝のことを大事にしているから更に愛されるんだろうなあ。ビッチやったらもっとやりようがあった。しかしここの一条天皇の甘い台詞にかぶせてくる副音声の声がいい。で、一条天皇の震える声が「母上怖かったなあ」「定子に嫌われたくないなあ」「でも万民も大事」が様々こもって揺れていて、この御夫婦が可哀想になってくるんだよね、自分たち以外のことで面倒くさい目に遭っている。

 

唐突なさわさんとまひろの別れ、惟規の告ってないのに振られるところでほぐしてくるのでそれまでのひりついた展開との格差がすごい。あまり上級でない貴族、いいな…

 

「人の心は移ろうものなのよ」

これ後々の自分のことかな。

 

道長が関白にならずに右大臣になりましたとさ!(道長が関白になることはなかったんですよね)

 

ここで土御門殿で倫子と母がキャッキャと婿の出世を喜ぶシーンになるんだけど、実は政治を動かすきっかけを担っていたって裏側が読めて怖くて面白い。倫子様の小姑を引き受けることに対して忌憚のない「え〜…」と思いましたけど、って台詞がさすが倫子様。

オホホホ笑ってるけどこの母娘の只者ではない感じ、こえーのよ。「でかした」って。でも中関白家とちがって道兼とか誰のことも貶めてないよね。慮ったり気遣ったりしてるだけ。で、オホホホ。私もかくありたい!格の高い貴族の振る舞い、勉強になったわ。

 

高松殿での明子女王と俊賢のやりとりは他の兄妹のやりとりより遠慮がなくて面白みがあったな。俊賢がプライドがないところも面白い。友達にはしたくないけどいまの公卿たちの印象をそのまま写してくれるという立場がこのまま継続されるのかな。

 

で、道長がまひろを回想したあとで六条の例の廃屋に言ったらまひろもいたんだけど、まるでジョジョの奇妙な冒険第3部の最終回みたいなすれ違い方をするんですよね!まひろ、帰るのかよ!

過去のあつーい抱擁を思い出しながらも、会いに来たのは自分ではないと解釈するまひろ。

帰るのかよ!!!!

 

来週の予告、まひろがなにをやるのか心配ながら、花山院が再登場するのが楽しみ!残念兄弟が失脚しちゃうんだなあ…

まひろが天皇を前に言うことがオバマ大統領じゃん??最後はYes, We Can!で締めくくると神。

24009  墨香銅臭「天官賜福」3巻 日本語版 感想(ネタバレ回避) からの、自分の原書の読み方

ね、ネタバレを回避してやる!!!

【千万の詩より、雄弁な口づけ。】
郎千秋(ラン・チエンチウ)、そして四大害・戚容(チーロン)との複雑な関係が明らかになった謝憐(シエ・リェン)。その過去に天界は騒然として、三度目の追放を願い出た謝憐は君吾(ジュンウー)から禁足を命じられる。だが、そんな彼を天界から攫い、「あなたは間違っていない」――そう言って千々に乱れた心を受け止めてくれたのは、他でもない花城(ホワチョン)だった。

菩薺観へ戻り、戚容や子供たちと奇妙な共同生活を送る謝憐は、依頼を受けてとある異象の調査へ。霊との攻防の中で湖へ飛び込むと、突然水中で誰かに口づけられる!瞠目しながら謝憐が感じたのは、柔らかな唇、力強く腰を抱く腕、そして眩い赤色で――。

 

すったもんだがありながら、台湾の平心出版版を読んだので大まかな筋は知っていたのもあってじっくりゆっくり読みました。知らなかったらぎゃあぎゃあ言いながらとっとと読んでいたことでしょう、ええ。原書を読んでいた時がそうでした。

 

地獄とお花畑が交互にというか渾然一体となって忙しく展開される中で、2巻までに育てたいくつかの関係性に変化が現れたり、殿下にも変化が現れたり、誰かに思い入れがあると衝撃的な展開もあったことでしょう。

私はついついお花畑展開の方へ気持ちが向きがちでしたが、地獄は地獄でやるせない。

 

日本語で読んだほうが水師の印象が変わりました。とことん弟思いで弟以外は大事な友人はいるにはいるんだけど弟ほどじゃない。それが齎した結果に対して、やっぱり殿下と同じような気持ちになるんですよ。他人が口を挟める問題じゃあない。

殿下が抱えることになる切ない気持ちを読者の私も共有することになりました。

 

4巻までどのくらいまた時間が経つのかわかりませんが(2巻から3巻まで1年以上かかってるの困るよねえ!)、4巻も好きなシーンが多いんですよ。

花城がとんでもなく、もう震えるくらいかっこいい瞬間がありますからね!!

原書を読んだときに悲鳴あげそうになったもん。

それを日本語のちゃんとした文章で読むのが楽しみです。

 

 

4巻が気になって原書で読みたいけどいまいち勇気がない人へ。

原書とスマホとアプリ2,3個あれば中国語がわかんなくても、明確な日本語にはならないでもいいなら話自体は追えますし、日本語版も読んだからわかるんですが、だいたい間違ってはいませんでした。

あくまで私のやり方で、もっと器用で適切なやり方はあると思いますがあくまで参考程度で。

 

スマホで1ページ毎スクショして、ページ数とかタイトルとか著者名みたいな情報は切り落とします。

それを「有道」なんとかかんとかというアプリで画像を読み取って文字を抽出します。iPhoneだとスクショしたらそのまま文章が抽出できますが、どっちにしても「有道」さんをつかって不要な部分を切り取ったりつなげたりするんですよ。

次のページまで文章が続くようなときは、その文末はメモ帳とかにカットペーストしておきます。切りの良いところまでを翻訳機にかけます。

有道さんで文章がおかしかったらDeepLさんにも同じ文章をかけます。だいたいどっちも内容はわかるけど文章が変!って感じにはなります。でも伝わるんですよ、不思議と。

戚容が喋るともうむちゃくちゃ翻訳機がおかしくなるんですけどね。ちゃんとした人が訳しても彼のセリフは変ですからね。

 

そりゃあペラペラでもないしプロでもないんだから拙い読み取りになりますが、それでも花城はかっこいいし殿下は素敵なんですよ。裴茗はおもろいし、権一真くんは可愛い。あとこれから出てくるすごい目を持ってるおっさんがオススメです。

そんな彼らが楽しめるので、挑戦してみたい人が増えて4巻のお話がもっと賑わうといいですね。

 

つーか4巻、日本版でもこの表紙が採用されると思うんですが、これでもプロモーションでデカいポスターとか貼るんでしょ?大丈夫?みんな息止まらない?

天官賜福3巻(日本語版) 読んだ人にしかわからないネタバレありメモ代わり感想 61章〜67章(3巻終了)

いよいよクライマックス間近ですねえ。寂しい。

61章

花城がノリに乗ってコスプレしてるんですが、殿下のフィルターを通したら相変わらず絶賛なんですよね。裴茗に言ったセリフは花城からしたら全部録音して永久保存したいんじゃないかしらん。花城がどんな表情をしているか描写はないけど見てみたい。

 

面白い顔ぶれで人命救助をすることになったのですが、裴茗が安定の裴茗なので全員が引いてるというくすぐりがありながら付け合せのように必ず殿下は花城とニコイチの描写を忘れない。裴茗って私の中で痛々しいイケオジなので私だったらああいう待遇はただのセクハラだと思ってます。が、裴茗も立ち位置的に風師どのと同じで殿下と花城の仲がどんなふうに見えるかを読者に教えてくれる立場なので絡んでくれるのは嬉しい。

 

殿下と絶対饅頭食べたいマンの花城と分け合うたびに二人の距離感が縮まっていく気がするのが好きです。

 

62章

殿下の、心のなかで戚容をふつーにナチュラルに貶めてるところが気持ちいい。すごくシリアスで切羽詰まった会話の中でも戚容が貶められてる。

殿下のわからないことはだいたい花城が教えてくれるけど、たぶんそれじゃいけないと思って必死に巻物の中身を頭に叩き込む殿下ってそれだけで可愛い。

 

今回の人命救助の内容からして本当は飛昇してもおかしくないくらい花城は活躍してるんだなあ…

原書を読んだときにはここから終わりまでずいぶん長いような気がしたんですが、日本語版を見るとあと100ページ程度なんですよね。その間にあなた、あんなことやこんなことやそんなことが起こるの?これ端折られれてない??って心配なんですが、たぶん大丈夫です。余すとこなく読めるはずです。

 

裴茗のお兄さんムーブいいよね…兄貴ヅラしていてもいまいちかっこがつかないあたりがね。日本語吹き替え版だと諏訪部順一さんで、いまのところめっちゃキメキメであるだけにここから先の裴茗が見たいのでアニメ化希望。

 

地師の武器に関するツッコミが一回一回面白いのがなあ…なあ?(読んだ人にだけわかる問いかけ)

花城がすっかり殿下に守られる気満々なんですが、むちゃくちゃ強いくせに…とニヤニヤせずにいられない。そして殿下が特に法力を使わなくても強いんですよ。剣を使わなくても、半ばプロレス。そんなかっこいい殿下を間近で見られてよかったね、花城!

 

黒水の海の特性に強い花城に切なさを感じながらも、殿下は別のことも思い出してしまうわけで、情緒が大変になっているときに花城が本性を表してそれまで殿下の影に隠れていたのに舌打ち一つでね!

骨龍のすり寄り方が先日私がティアキンでキングギドラにちょっかいかけたらとんでもねー返り討ちにあって慌てて逃げる私のようでした。圧倒的小物感。

 

いよいよ黒水島ですが、打ち上げられた殿下と花城、気を失ったきりの花城の安否を殿下が確かめるところがまた描写が面白いんですよね。すごく駄目なアフィリブログみたい。「調べてみたんですが、わかりませんでした!(体つきが素晴らしい以外)」

ここのあたりのくだり、墨香銅臭先生のあとがきを読めばまた違うんですが、原文で読んだときにはなんてベタで素晴らしい!と思ったのでありました。

 

63章

小花のすがたの花城なんだなあと思い巡らしながら読んでいるんですが、だからこそ花城がわりとおぼこい反応するのが可愛いですよね。

もうまさに(´・ω・`).;:…(´・ω...:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..こんな感じのおふたり。

こういうとき花城がただの信者に戻って「殿下」呼びになるのがまた、おぼこいね!

花城が他のやつにはしないように、逆に死ぬことになる(てゆーか殺す)ってシーンが好きです。

 

棺桶を作りましょうってくだりになるのですが(何も知らないでこのブログを読むと本当にわけわかんねーな)花城と殿下のやりとりが切ないですよね。

そして棺桶を抜群のコンビネーションで作ったあとの腹ごしらえで…

私は、藍湛が頭をよぎりました。

でもごめんね、おいしそう!食べたことあったかな…カエルは食べたことあるんだけど。

 

男性二人でも着ているものは脱がないという抑制の効いた関係性なのがすごいよね。ふたりともおぼこい。800歳以上の年齢なのに…

 

殿下、まったくどうでもいい瞬間にぶっこんでくるくらい「金枝玉葉の貴人」を気にしてるの可愛い…可愛い…殿下、全部ブーメランなんだよ…

大体全部を知ってる読者の私は悶絶するやりとり、いま黒水島でえらい目に遭っているとは思えない。

 

花城の「訳」はいろいろと思い浮かぶんですが、確かに単に話し合うだけではなにも解決しないからじわじわと関係性を築き上げていくしかないんだろうな、割と強引な出会い方をしてそれからなるべく離れないようにしていくにしても、簡単にはいかないんだなとは思います。相手が殿下で、いろいろありましたからね。

だからってなー…ははは(なにかが頭をよぎった坂田)

 

この気まずいけど距離が近づく会話、大好きなのでまた読もう。2巻の戚容がいた洞窟でのやりとりと同じで、二人きりの会話って実りが大きいんですよね。

 

出来上がった棺に関しては、あとで裴茗からもツッコミが入るんですが、私も読んだ当初に思ったもんでした。

まあ、それは裴茗に合わせてやるので、スケベ棺桶を楽しみましょー

 

花城が本来の姿にもどったり謎のなにかに棺桶自体が襲われたりと忙しないなかで殿下は花城の喉仏が好きやなーと思ったり、殿下の殿下が反応するほど相当な絡み合いをしたのが日本語になるとまあやたらと鮮明になるのですが、すったもんだが過ぎた笑

 

裴茗のツッコミ「どうしてもうすこし大きく作れなかったんですか」ほんとそれ!!!本当!!!それ!!!!

殿下は花城を守りたいけど気まずいから袖だけ掴んでるってのが逆に可愛い仕草ですよね!

 

なにもないはずの水面に建物がってくだり、ドラクエかなにかであったような仕掛けで好きです。

 

64章

法力を分けるなんてね、腰をちょっと叩くとか手を握るくらいで十分なんですよねー(棒読み)

自分から窮地に陥りに言った水師が殿下の武神のちからを頼る瞬間、これまでの傲岸不遜を思うともっと遜れよと思ってしまう。一応殿下への態度はマシにはなったけど…

 

幽水冥府に入って骨灰の話しに触れて花城との会話を思い出す殿下、なにかにつけてこれまでのあらすじを思い出す殿下、それが恋ですよ。

 

裴茗の扱いが悪いのは物語的にもだけど、友達からもそうなんだな。

縮地千里って便利なもので、パッと場面転換が出来るからさっきまでのおぞましい雰囲気が一気に無くなるのがすごい。

 

名探偵謝憐が事実に気づいたときにまず花城を配慮するところが大好き。安直な話しだと花城が怒られるはずなんだけどそうはならないのがこの物語のいいところですよ。

 

名探偵謝憐が風師どのとややこしいことになって以降、真実が明かされるんですが、「ああそうでした!そうでした!」っておぼろげだった部分が思い出せました(その前後がすごいから、重要なのに頭から吹っ飛んでいた)!

つまり、ワンオペよ。一つの目的に向かってワンオペすげーなって。

しかしなんでこのタイミングなんだろうな…って原文で読んだときも思った。よりによって殿下が絡むときに。殿下の運が悪いことに尽きるのかな。

 

65章

名探偵謝憐のたどり着いた事実を説明してくる間、私はちょっと前に地師を地面にめり込むほどぶん殴った花城を思い返しておりました。

花城かっけーなー…

どれだけミステリを読んでいても謎解きの解かれる部分がそんなに理解できたことがあんまりない私なので、真相の時系列がよくわかってなかったのですが、それよりも花城がどこまで関わっていたのかが気になったり。

 

そういえば明儀の日本語吹き替え版って内山昂輝さんが演じてるんだよなあ…知ったときに大きなため息をつきましたね。ここまでアニメ化されるなら、そらあそらあ適任だろうと。

でもアニメにしたらこの辺ものすごいホラーだろうな。

 

水師はものすっっっっごく弟思いだったのと偉そうな性格だったのが徹底されていたのは原文を読んでもわかるところだったけど、賀玄の怒りと苦しみは日本語のほうが非常に伝わってくる。

自分の前に姿を表すなと言ったのは裏返しなんだろうなあという気がする。

窮地にさらされながらも水師はどこまでも水師で気が強い…結局風師どのには悪いようにならない折衷案が選ばれたような気がしました。わたしには。

 

いやー…地獄。

 

なのによ。墨香銅臭先生の作品て主人公が別人の視点になって事件の動向を見守るシーンが時々あるけど(たいてい地獄描写)今回もそうで、そこから引き戻されるやり方がとんでもねーので地獄の惨劇から一気に私はお花畑なんですよ。

この落差よ。

 

お花畑with戚容

 

何も知らないでその様子だけ見たらそれはそれはもう、素敵なシーンであったことでしょう。

 

地獄からお花畑へ、お花畑から裴茗太平洋ひとりぼっちへ…裴茗可哀想なんだけどここへ来ると気分が解れますよね。

 

ここでも権一真くんはただただ不思議ちゃんで可愛い。

 

菩薺観に戻った殿下が黒水沈舟の耐えた時間を思う時、同時に花城のことも思うのだけど、そこ大事だから気にしておいてくださいね!

頭から離れない「金枝玉葉の貴人(だからそれね…)」!

 

66章

上天庭の様子はサラッと流すとして、裴茗の「あなたの血雨探花」というセリフにニチャアとしたり。

殿下のいない間も小花は役に立っているというのがなんともいじらしいでしょう。

そこからトントン拍子に戚容のせいで?全員で鬼市へ行くことになったのだけど、戚容のためというよりただのデートでは?って流れに自然になっていくのがいいですよね。だって目的全部配下に丸投げしてるもん…

殿下はもらった供物を鬼市に振る舞うという出来る妻ムーブを見せたり、その後交わされる会話は付き合いたての恋人じゃなくて仲睦まじい夫婦みたいでね。

 

花城はひとりの人を思い続けることをアピールしてあわやまたも金枝玉葉の貴人について触れるのかと思ったらそこを回避した殿下。そしてその途端に花城に異変がね!いよいよクライマックス。クライマックスは水師の件じゃなくて67章ですよね、まさに。

 

67章

ここで花城のセリフが全部信者口調になるのがいいですよね…!

谷子より花城を選んだのかと思ったのですが、成り行き上そうなったって感じか。私はそっちでも大好きなんですけどね。でもこの先も殿下は花城を選び続けるんですよ。そういうところが大好きです。

 

「離思」のくだりが作者先生の知性と粋が爆発してますよね。とてつもなく色っぽい。

読み込めば読み込むほどすごい描写が続くのですが、日本語で読んで、ほんっっとうに良かった。

そうかそうか。

そうなのかあ…(天を仰ぐ坂田)

 

あーすごかった。やっぱり67章はスケベです。

 

4巻に向けて読んだ人にだけわかる話

67章の終わり方、気まずいでしょ?殿下は誤魔化したけど。

ここから、激萌えの展開から新たな事件が起こるので乞う、ご期待!私はこの続きの展開が大好きなんですよ!!!

 

見事に巫山が赤く染まる離思のシーンですよね!

金曜BLトーク 「人渣反派自救系統」分冊23 「ハーフライン」分冊42 今週読んだ漫画 感想

GW、いかがお過ごしですか?私は土日以外フツーに仕事してます。やってらんねーこと続きなので気を紛らわせるために今日もたくさんのBLを浴びますよ!!

 

今週の「さはん」水牢回つづき。

 



前回師尊は脱走したのですが、ただの脱走じゃないくらい追手が付いて逃げている間にとんでもないところへ来てしまい、まさに彼にとっては悪夢。


氷河によるGPSがあるかぎり師尊は逃げ切れないのは仕方ないとして、何かあるたびに服が破けるから師尊が安定のヒロイン枠で可笑しい。ひどい。


師尊にとっては戦っているつもりでも氷河にとってはじゃれ合っているようなもので爽快ポイントがじゃんじゃん上がっていくのも可笑しくてひどい。ついでに思い出された氷河のエピソードが読者にとっては可愛らしいことこの上なく、わりと緊迫した展開のはずが萌えるというさすが墨香銅臭先生、うまいな…と本気で感心しつつもニヤニヤがとまらん。


前回までに提供された氷河の服を畳んでお返しし、公儀簫の服を着ていたのが服がパーンした原因らしいのですが、二人の痴話喧嘩(間違ってない)は氷河の体調不良でなんとか場面が切り替わり、師尊の逃避行の果に新たなトラブル発生、本来原作ではあり得なかったいざこざが起こっちゃう…ってところで、まだ水牢回続くんだっけ??

 

2024/05/06

いま気づいた。水牢回今回で終わりでしばらく休載orz

1巻これで終わりだったかー!

ここからと言うかこのあとめっちゃ笑えるシーンが来るので楽しみだし、2巻はドッカンドッカンとんでもない展開になるので早めの再開が望ましいですね。

そうかー…


「ハーフライン」

ムギョンがまる一日ハジュンを好きなように扱うみたいな流れなんですが。
それって介護じゃね??ってレベルでね。
萌えるとか読んでてテンションが爆上がりとかより「介護…?」ってなるから面白くて!もちろんやることはやってたりするんですけども。


全部自分に委ねてもらうって行為=介護になりかねんというのがよくわかりました。しかも過去のなんか有耶無耶になってることをすべてきっちりクリアにしようと作者様が思っているのかちょっとこじれてきて面白い。
続きが心配というか気になります。


今週読んだ漫画
「アバウト・ア・ラブソング」単話売り 7話

あんまりXで話題にしていないような気がするんですが、単話で売ってるんですよ。高校生から大学を経て社会人になった瀬戸くんが付き合うことになった続きです。
よくある「友達のことなんだけど」って悩みを打ち明けるの、絶対自分のことじゃん説は最近見てる韓国ドラマでも見透かされていて面白いんですが、こちらでは騙されてるから聞き手が優しい。
きょうちゃんが変な勘違いをしたことになっているのが、なんでそうなってるのかが謎です。単に話の展開上の設定ミスだと思ってた。まだ瀬戸くんがまだ学生の時に23歳って言われてたところとか。
まあそれはどうあれ美しい画風と笑いを交えながらも繊細な内面を描写するのがうまくて夏野寛子先生好き…!ってなりますわね。


「タカラのびいどろ」

じわじわブームきちゃってる鈴丸みんた先生の作品です。
特に激しい展開はないのに、もどかしさのあまり私が(元からない)語彙力を失って「あばばばばば」言うてました。受けの子が福岡出身ということで福岡弁を喋るのですが、私も博多生まれでテンションが上がると博多弁を喋るので普段喋るのと若干の違いはなんじゃろかと思いながらそこも面白かったり。ちょっと長崎の言い回しも入っているような。


何がいいって具体的に言い表しにくいけど、攻めの人がなかなか見ないタイプのクーデレ?ツンデレ?なので一通り読み終わったら読み返したくなるというところとかは他の作品と似てる。好きと中々言わないほうがクソデカ感情を抱えて半ばこじらせているところとか。好きと言わせたいのめちゃめちゃわかるとか。相手の意思を尊重しながらそっけない態度を取る割に、本当は嫌だからなんとか相手をこっち側に…と遠回しに動かそうとする厄介さん、現実にいたら面倒くさい人なんですが、フィクションで美男ならメシウマですわあ…
出来ることなら描き下ろしにあった3日間をもっと長尺でやってくれても良かったんやで…?とは思いましたが、こちらの作品も好きです。読んでいる間ニヤけるほど好きです。

何回か読み返していると先輩側のアプローチが結構あるんですよね。サークルへ入り新歓に来るよう促したり、問いかけから自分のことが好きで付き合いたいという言葉を引き出したり、家を把握する流れとかどこまでが恣意的に行われているんやろと勘ぐると面白い。家は自然にしてもお礼もらいに家に行くくだりとか萌えたわ。行くんやと。

やばい、めちゃめちゃ語りたい。続編希望なんだけどどうだろう??

 

今回はこの辺で。またそのうち更新します。

「光る君へ」17話 「うつろい」感想

994年から995年

乙丸でかした!道長がまひろを寝ずの看病をしたという話し聞いて微笑むの、そりゃあそこは喜ぶでしょうよ!

どう進展がなくとも嬉しいものでしょう。

御殿の改修にはめちゃくちゃお金を使って道長に衷心されたのにゆとりがないって言っちゃう道隆が本当にだめな政治家で見ているとムカつくなあと思っていたら、井浦新さんご本人も「権力をうまく扱いきれてない」と理解していてやっぱりなあと思った次第。親から譲られた権力の扱い方が下手でした。

なのに道兼への見方がわりとしっかりしていて緊迫した怒鳴り合いだったのに笑ってもーた!

 

明子女王、表情が柔らかくなりましたね。俊賢が要領がいい兄なんだよねえ、しかも立場的に道長にもいい影響がある。地味な役かと思ったらなんのなんの。

そして倫子様が太っ腹でね!太い太い実家があるから財産もばっちりあるんだけどここでこういう立ち回りもしてるところが倫子様の今後の大出世にもつながるんだろうな。

しかし倫子様の探りからの道長の偽り、倫子様が目がちょいちょい怖い…

 

またも道長、心の声でまひろを案じるんだけど、いつも心の声で喋るときはまひろがらみなのよね!!

為時パパ、道長の妾になったほうがまひろの幸せだと判断したんだろうな。まあ相手があの家なら…って妻の仇とか自分の出世を阻んだ奴の家やぞとも思うんだけど、自分のことはどうでもいいのが為時パパなんだろうな。道長の人となりも知っているだろうし。あの濃いキャラの兄弟の中にあって善良だものね。

 

百舌彦に頼み事をする道長が空々しいのが立場がある人が浮気してる感強かったな。そして百舌彦のイヤイヤ来た感じが可愛い。何が可愛いって水干が脛の丈なのが可愛い。乙丸の水干姿も可愛い、W可愛い。

乙丸、まひろには暴露しちゃったけどまひろの幸せを一番に考えているから道長には止めようとするところが序盤の頃とブレてないですよね。あの立場で貴族に対しておやめくださいってはっきり言ってた。この作中で一番かっこいいのは乙丸だろうなあ…

一番美しいのは一条天皇だけどな。

おおっと…気を抜けばすぐに一条天皇が出てくるわ。

百舌彦も感謝されて悪い気はしないけれど、乙丸の気持ちを汲んだり自分の意志もあるのか道長に言われて来たとは言わないの。でもわかるよねえ。

 

道長悲田院に来たことから、7年前(!)の自分との約束を守っていることを察してそりゃあねえ、嫌にはならんわ。(道兼も来てたことを教えたくてウズウズする)でも弁えちゃってるから父親から促されててもめちゃくちゃ丁寧にはぐらかす。

この話しが来週登場予定の蔵之介の耳に入るかどうかが気になるね!為時パパが相談するかどうか。あ、そういえば道長とまひろが外で会っているのを知ってたわ、蔵之介!

こりゃあ来週以降が楽しみですな…!

 

思春期後期の兄弟は両親がアツアツなのを見るのはだいたいいたたまれない。

年齢的にはまだまだ少年の気もする伊周隆家がどこの女の家に行くかとかその女が誰かわかったあとの話しぶりがおっさん!早くから出仕し、大人の世界にいたからかもしれないけど。それと本妻の家だと子どもがうるさいとかワンオペを強いる非協力的な夫を想起されてますます徳がない気がする。

 

推しに夢中のサマー少納言、金田との関わりもそぞろでねちこいアプローチに「深い仲になったからと言って自分の女みたいに言わないで」と目つきも冷めてる。推し活してるとその辺疎かになる気持ちはよく分かる…

 

道隆の病床に晴明が呼ばれるシーンで、貴子の衣装に見入ってしまった。派手さはないけど織りが美しい。衣装の貧富の差が見れば見るほどわかりやすいなんてお金のかかったドラマだなあ。

そしてここの道隆と晴明のやりとりが見どころ。父兼家とは全然ちがって晴明がつまんなそうというか忌々しそうに対応している。そして道隆の病みメイクが深い。

呪いそうな相手が全員自分のきょうだいなのがやるせないが、罪悪感より逆恨みを感じる。

ここから自分の館に戻って行くときのやれやれ感たっぷりの表情からの館ですまるに祈祷を丸投げにして穢れをふいっと祓うところまで、晴明にしか出来ない振る舞いで「光る君へ」の世界観がグッと広がります。初恋こじらせてる二人が主役のドラマとは思えない存在感。すまるが誠実な対応をするところが良かったので今後も活躍してほしい。

ふいっと払った瞬間BGMが途切れたのがかっこよかったな。

この「穢れ」に対する考え方が疫病の避け方にも通じているような。

 

長徳=長毒ってこじつけとも思えるけど、日本人はこういうこじつけ大好きだから…後々方広寺鐘銘事件につながる言いがかり文化ですよね。

ここの公卿のやり取りを蔵人頭の俊賢が仕事をしながら何気なく聞いているのも伏線ですよね。彼がいろいろ耳を澄ませているから政治の流れがよく読めるし、公卿たちの意向もわかる。俊賢のセリフ=政治の動きって見方もできるかも。

そしてこのやり取りを聞いているのは俊賢だけではないのよね。

美しい一条天皇ですよ。

ここで有能な実資に未熟と言い切られた帝、憂いを帯びて美しいのだけど、ここで他の公卿の話しも聞くことで関白の言いなりにならない人になっていったんだな。

 

定子様に対して政治的スタンスを見せずに穏やかに対応しているときの微笑み、素敵でしたね。相手が関白の娘だからその辺は心が開けないのが気の毒ではある。

 

道隆の病状について話をする残りのきょうだい、詮子様が道隆の後継についてとっとと立ち回っているのがさすが兼家に一番似ている人だけあり、そんな彼女に惚れ惚れする兄と弟の声が揃うのが無駄に可愛い。だってこの人たち過去にいろいろあったのにさあ、道兼がすっかりまるくなっちゃってえ…(でも来週…(´;ω;`)ウッ…

道兼を伊周よりマシと判断したのをはっきりと本人の前で言うところとか詮子様のそういうところが好きです。

 

これに対して定子様も伊周より立ち回りがうまく、先例を調べて伊周の立場を守ろうとしているあたりに中関白家の中では一番の知性と策士なのを伺わされます。調子に乗って白い直衣を着るようなことをせず、密かに地盤を固めるとか出来ていたんじゃないかな。嫁姑の冷戦が強くさせたというけど、これも兼家のDNAじゃね??

 

道隆は道隆で道兼に伊周の立場を託そうとする。どうする道兼!?と思ったら中の人御本人も仰ってたので笑いました。

 

まひろとさわさんの再会、ますますシスターフッドが強固なものに。さわさんが藤原道綱母とまひろの会話で置いてけぼりをくらい、道綱に人違いされてたことてまひろに近づきたいとまひろの美しい文を写したとか、先週の文の返却の理由がいじらしくて一気にさわさんの株がストップ高ですよ。

権力闘争してる朝廷とは違ってまひろの周りは心温まる感じがしますね、為時パパが絡んでもそんな感じ。

 

自分の書いた文がさわさんを動かしたことにワクワクするまひろと道長がまた同じ空を見ていたっぽいです。まひろがなにかしら覚醒した模様。いづれの御時にかいっちゃう?(いってない)

 

さーてここから道隆の晩節大汚し、井浦新さん渾身の荒ぶりが見られますよ。御簾越しの一条天皇がまた美しいんだわ。

井浦新さんはすごい俳優さんになったなあ…わたし、井浦新さんはARATAさんでモデルさんをされていたときに、当時やたらハーフのモデルさんが多い中で独特の雰囲気のある日本人のモデルさんとして活躍されていてその頃から存じ上げていたのですが、「ピンポン」あたりから俳優としても活躍されるようになって、劇場に見に行って「メガネええな…」と思ったものでした。最近ではクソがの印象が強いんですが、おっさんずラブでも渋めの声でボケたことを真顔で言うのが好きで。

この作品での役柄は、しばらく呑気に育った長男って感じだったのが調子に乗って偉そうになり、晩年は後継のために理性を失うほど荒ぶるという変化を見せて結果的に強い印象が残りました。

蔵人頭って話しをし易い立場なのかな、花山天皇と道兼もそんな関係性を表向きは築いていたし。また、蔵人頭が公卿たちへの拡声器にもなるのかな、だから自分の意見を大っぴらじゃない方法で届けるために利用しているのかも。自分も若いと揶揄されるから、その世話役の関白も若いようでは確かに役者不足になるんですよね。一条天皇は聡明だからそこを間違えたくないと思っていらっしゃると。

で、その意志の強さが出た目つきが美しいんだわ…

 

いよいよおかしくなった道隆が定子様に「皇子を産め」と詰め寄る際に、サマー少納言がアイコンタクトで御簾を下げさせた振る舞いが出来る女房で素敵でした。相手の都合を考えないとか空気を読まないような物言いをするのはありゃあわざとなんだろうな!笑

定子様は定子様で、乱心する道隆に対して毅然とマジレスするあたりが清少納言の推しだけある。道隆の振る舞いに対してサマー少納言が憂いをにじませながら厳しい目つきをしていて定子様は冷然と見つめているのも印象的でした。普段からそういう圧に耐えているのかも、と察する。

 

一条天皇はとても賢い折衷案を提示するのですが、これが後々伊周が後継になれない流れになっていくの、いろいろ理由はあるけど定子様の思惑通りにはいかなかったあたりに妻の事情と国の政治を綺麗に線引できていてますます魅力を感じる。

 

公卿たちの流行り病に対する噂話、とてもカジュアルに感じるのは道綱のゆるいトークスキルのせいなんだろうけど、公卿が疫病に罹った話しがコロナ禍そのものでしたね。会ったときにはまだ罹ってなかったよね?ってちょっとビビってんの。実資がまた歯に衣着せず正論を言っちゃう。伊周はここでも横柄だそうです(副音声より)たしかにしらっとしてる。

それにしても、「おっさんずラブリターンズ」と並行して撮っていたなんてよ…

俳優さんすごいな。

 

関白の荒ぶりが極まって帝の御簾を上げて詰め寄るシーンはとてもショッキング。あんな不敬な振る舞い私も初めて見たよ!(わたし内裏のなにを知ってるんや

瞠目してる一条天皇とか普段見られない表情だったな…

鬼気迫りすぎなのよ道隆。

このシーンのインパクトが強くて、亡くなるときに妻と仲睦まじく和歌を諳んじても雰囲気に飲まれなかったなあ…あっちゅうまだった。

キラキラしたままだったら良かったのにねえ。

 

さて次回、私はまさか道兼が亡くなることが悲しくなるとは思わなかったのですが、いまから悲しいです。

さわさんとまひろもまたなにかあるみたいだし。

 

ずっと面白いんですけど、これからどうなるんだろうなあ。

木曜BLトーク (小説)人渣反派自救系統 分冊22 (漫画)今週読んだもの 「25時、赤坂で」本誌など

先週のさはん

水牢回つづき。

ファンタジーもの、英雄ものの王道というか、名作の条件って主人公が捕縛されるというものがあるらしいんですが(なんかどこかで読んだ)脱獄できたら更に名作なんですよね。ということで師尊は事情ができて脱獄します。

本当、あのきのこなんなの?って思うでしょ?尚清華もやることがひどい、でもこういうトリックスターなんですよ。

逃げたところで氷河の血を飲まされているので、氷河にはGPSみたいにどこにいるのかわかるというのが、ストーカーホイホイですよね。でも、きのこがあるから大丈夫!なんです。その自信が師尊のテンションを爆アゲするのがおもしろかったな。

で、1週飛ぶんですよね!

 

 

今週読んだ漫画

「キューピッドに落雷 追撃」

 続編ですね。受けの人の顔が見れば見るほどいい。一応当て馬というか噛ませ犬?っぽいキャラクターが出てきますが、個性あふれていて面白いだけにちょっとだけヒヤッとしますが、口数が少なくて自分の思っていることを余り言わない受けの人が感情を爆発させるところが見どころです。攻めの子は性格が良いのがとても魅力的。性格の違いとこの感じで攻め!というのがすごいケミをもたらす…ありがたいありがたい。

 

「25時、赤坂で」本誌

6月25日発売の5巻に収まる最終話ですね。(最終回ではない)

ドラマ化効果もあるのかしらんけどボリュームたっぷり、これまで期間限定の遠距離恋愛だっただけにいろいろな意味でリミッターが解除されておりました。

 

はー、麻水さん美しかった!

 

麻水さんと白崎くんが離れている間それぞれのこれまでの問題とも向き合うんだけど、麻水さんが綺麗ごとでまとめるのかと思ったらそんなことがなくて、それでいいんだなと個人的にホッとするところがありました。あくまで個人的に。いいんですよ、麻水さんには白崎くんがいるので!麻水さん可愛かったわ!!!!

 

白崎くんのやることなすことが「ああ、そうしますよね…そういう表情になりますよね」って感じなのがまた…

 

ふー…

 

ひとりきりのブースがあるとはいえ、わたし、こちらを職場の休憩中に読んだんですよ…!

やばい!!!!!

 

単行本派の方は発売をお楽しみにね!

 

 

 

最近の私的BL界隈で事件といえば、BLとは言い難い部分もありますが、ユーリオンアイス劇場版の制作中止ですね。

めちゃくちゃお金払ってもいいから作りかけでもいいから見せてくれ、と思わなくもない。

宮本さんの振り付けはずっとまえにつけていたはずだし、どこまで作っているかわかんないけど骨子はあるはずなので、どんな話だったの?って。

ロシアとかウクライナの問題に決着がつかない限り?なんともならないんだろうなあ。中止なんだから再開もないとは思いたくないけど。

 

ユーリオンアイスってBLだといいなって思いながらもそんなドスケベがなくてもいいかなって気持ちで落ち着いていたので、薄い本を求める気持ちも今はないんですけど、ただただヴィクトル・ニキフォロフが好きだったので新しい姿が見たかったなあ。諏訪部さんの声で聴きたかった…

 

残念ですが、これを教訓に「発表したらすぐに取り掛かろう、すぐに公開しよう」「現実と創作は切り離してもらうよう働きかけよう」って事にならないかしら。本当にね、もったいないです。

 

ではまた来週かな!!

 

天官賜福3巻(日本語版) 読んだ人にしかわからないネタバレありメモ代わり感想 51章〜60章

天官賜福3巻、いま一時的に品薄状態らしい?転売価格でやや高騰気味ですね。

定価は2,255円(税込)のハズなのであまり飛びつかないほうがいいんじゃないかなあ、そのうちちゃんと出回りますので。

電子書籍を待ってもいいかもよ?私は紙で買って、後々電子書籍でも買います。予約済み。

leira3mitz37.hatenablog.com

こちらの続きです。読んだ人にしかわからないようなざっくりとした読んでいる途中のメモではあります。なるべく先々のことには触れないように…でも一通り読んだうえで読み返すとグッと来るところが多いのよ…大変!そのへんは回避することを努力します。

51章

殿下のポイズンクッキングの犠牲者がまた増えた

すごいデバフがかるんだな

精神系デバフ

あ、そうかそうか。納得…前章末の花城の振る舞いも納得。

風師どのの盛り上げ上手なところ凄く好きなんだよね…こういう時でも場を無駄に盛り上げようとするところ。ここリマインド。

怪談話から殿下最強話になるの面白い

ここから風師どののとんでもねー過去が明らかになる…本人にはどうしようもない運命だよね。悪質で酷いの。

花城の知り合いって…わかるんだけど、話を知っていても色々腑に落ちない部分があるのでここから読み進めるのが怖いような楽しみなような。

 

52章

風師どのに付き合いたい殿下vs花城をもてなしたい殿下ファイッ

花城が殿下以外には思いやりがないけど話す言葉には意味があるし隠し事はするけど不必要な嘘は言わないって殿下がわかってて、ちゃんと訊ねるのがいいな。

口の悪い息子をフォローするお母さんみたいなところがあった。

風師殿が「いつもこんな感じ」にツッコミ入れてくれるところが、安定して読者を喜ばせにかかる立ち位置でありがたーい。

 

殿下が花城を寛容に受け入れてるけど本質をわかっているようでわかってない

殿下ファースト

 

殿下以外が装束を変えるくだり、繁体字で読んでいたときも思ったけど殿下の目を通して見た花城がとても賛美されていて殿下本当に花城の見た目が好きよねーとしみじみ。

そしてタイミングを読んでLINEのID(違)を尋ねる殿下と花城のやりとり、ただのいちゃいちゃでしかない。尋ねるときの自信のなさが恋って人を臆病にしますよねってニヤニヤするやん。つーかこのときの二人のやり取りが可愛すぎてこの人たち800年以上の歳を重ねてるのうそやろ、思春期やろと心のなかで弄り続けてしまう。

ただ、花城のID(パスワード)は未だに読者には謎なんですよね。殿下の反応が可愛い。

謎めいた緊迫感のある中でこの二人が緊迫感をぶち壊すところがあるので私は何を読んでいるのだろう…という、展開の割に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

53章

闇のハロウィンパレードに対して殿下が一番世慣れているのが、それまで花城にも風師どのにもいろいろ学ぶところが多かっただけに面白いですよね。人間の世界で生きていた時間が長いだけあるわ…

殿下と同じくらい運の悪い人の話しがもう地獄で、このことに関してはあまりなにも言いたくないけどそういえば繁体字で読んだときも同じことを考えていたわ。

「魔道祖師」でもあったような、主人公二人とは直接関係あるとは言い難い地獄ですよね。巻き込まれはするけど、どちらかというと傍観者。というか花城は物見遊山気分もある感じ…そして隙があれば殿下と仲良くおしゃべりがしたい、そんな感じ。私もそれでいいと思っていたんですよ。

 

54章

風師どのの悪ふざけグッジョブ!!このときの殿下と花城の紳士的な対応に惚れ惚れするんだけど、内心いかばかりか。特に描写のない花城よ!!!しかも2回目わざと負けてる可能性がある。いや、わざとだね!
「質問」の件はね、一通り読んだ後じゃなくても2巻の件もありますから、花城の返答にいきなり胸を鷲掴みにされますよね。初読のときも目頭が熱くなったけど一通り読んだ後だとグッと喉の奥が鳴るくらいになる。
殿下の返答がまたなあ…
さっきまで野球拳やってたのにくすぐりとシリアスの落差がひどい。


花城が殿下に力を分けるくだりはいつどこで読んでもいい。スーパー謝憐、自分の力が怖くて身動き取れなくなるって悲しきモンスターみがある。


地師も活躍しているし付き合いのいいツンデレ系親友なんですよね。この人については日本語で読まないと解せないところがあるのでこれからが楽しみです。

 

55章

殿下と地師と風師どのが緊迫感に包まれる中、突如始まる花城のファッションショーよ。こういうおふざけをやってしまうとこどういう感情よと笑っちゃうんだけど、それに対する殿下の反応がまた可愛いんだな。

でも可愛いやり取りが一変して他人事を決め込んでいた花城がガチで心配する自体に。

殿下は脳筋的に敵と戦っていて優勢だったんだけど、あるきっかけでやや形勢を崩してしまう、このあるきっかけってのがよお…こう、すぐ人の気持ちを浮かせて来るよね。そしてなすすべがない花城が苛立って八つ当たりまでするんだけど、八つ当たりする相手とその理由がさすが花城なんですよ。

地師のやられっぷりがトムとジェリーなんですよね…

法力を借りる時に花城がおねだりするのがいいですよね。心配事は他にありながらも殿下は花城のことはちゃんと意識しているのも萌え要素

 

56章

殿下の、花城を無駄に詮索しないところ好きなんですよね。この二人はお互いにすごく思いやりがあることに触れるエピソードがたまんない。花城離脱はあとで彼から理由が言われるけど、いたら殿下に迷惑がかかると判断したんじゃないかなーと私は勝手に思っています。


やっぱり読んだ人にしかわからないように書こうにも、風師どののことはうまく書けないなあ…こうなってほしくないな、ってことが成すすべなく起こってる感じ。
水師は面白いくらい感じ悪いですよね。ぺいみんは私は好きなので笑


57章

来るぞ…
一旦解放されると殿下が花城へ気持ちが集中しちゃうところいいですよね。なにも持ってないからって徒歩を選ぶのはしゃーないけどそこも可愛い。

何も持ってない殿下を放置する神官たちのその配慮の無さが殿下の何も持ってなさを想像出来てない感じがしますが、そこと花城の配慮の対比ですよ。

ところで、例の掛け声が文字を拾うとどう読めば言いのかわからない状態の部分があるんですが、あれ、誤植でしょうかね??初版だけかな、電書でも確認しておこう…

 

どれだけ大きいのか、デコトラくらいなのかな。

幻想的でちょっと不気味なお出迎え、それまでの展開を一気に忘れさせるのですが、更にぶっ飛んでいくからな。

デコトラ(違)がどういう位置づけなのか、わざわざ鬼の女性たちが話してくれるのですが、あらあらと思っているうちにご本人が登場、居眠りしていた殿下を見ての反応はぜひ動画でほしいところです。

内部の広さの塩梅、素晴らしきゼロ距離、そんななか花城はとんでもねーことをいきなりいうので私はこちらを繁体字版で読んでいたときに本当に、リアルで変な声が出てテーブルに顔を突っ伏してしまったんですよね。言いおった、言いおったで!と。

 

何一つ冗談ではないと視聴者の私はわかるので、殿下の乱れる情緒とすぐに真面目に謝罪する花城の姿に、いや、君らちゃんと話そう?と思ったのですが、これから先そういうことを何度思うことやら。ねえ。

殿下の解釈が可笑しいんですよね、どう考えても殿下に言ってるのにわざわざハンドルをすごい方向へ切り替えちゃう。

切り替えるあまりに懸案事項に気持ちを持っていかれるのだけど、それに関して話し合う二人、たぶんまだゼロ距離ですよね。で、見つめ合うんですよね。

花城ができるだけ距離をおいたほうがいいと判断する五人のうち一人についてはあとで言いたいことがある!!!

 

ここからまだまだ殿下の心をかき乱すターンが続くのだけど、重要なキーワードも出てきますからね!

花城は冗談めかしてるけど全部本気なのわたし知ってるから!!!

この章については本当、君らちゃんと包み隠さず真正面から会話しておねがい!でもそうすると物語としては旨味がないんですよねわかります!って血涙を流すんですよ…

 

菩薺観に戻ったときの戚容と郎蛍と谷子の様子が可愛かったな…戚容が可愛いと思った瞬間これだけでは。

 

しかし殿下くらい力を失っていると、祈願=アルバイトでお応えになるの大変だなあ。それ神じゃなくて何でも屋さんじゃん…

殿下が日頃花城をどう思って扱っているかが随所でわかりますが、大事に丁重に扱いたい様子がいいですよね。すでに何日か泊まっているらしいのでその様子をつぶさに教えてくれても良かったんやで?

日差しを心配する殿下が花城の様子に注目するけどそれ殿下をめっちゃ見てるだけだから心配しなくていいと思う。めっちゃ見てた、あれ。

 

はー、出たよ金枝玉葉の貴人。

ここからの殿下の反応がもうこちらが泣くに泣けず笑うに笑えずだよ!可愛いんだけども。

外面の花城っていつもよりさらに素敵な気がするなあ。たぶんモブのフィルターがかかるからかな。

 

殿下は割と気安く一行二行かからないうちに仙京に戻っちゃうんだけど、そこでは風信と慕情が派手に喧嘩したあとで、喧嘩の内容がね、いま読むといろいろまた思うところが出てくるんですよ!

 

殿下、ちょいちょい忍者だよね…

 

58章

風師どのと水師の御殿潜入回。

地師のおもしろスキル発覚もあるんだけど、それよりとんでもない事実も明らかに。

この回はねえ、アイドリングですよね。この巻のラストまで読んだら読み返そう。

 

59章

一真くんが魅力を発揮する回…でもあるが、まさかの、まさかの、とんでもない、

ラッキースケベ

一真くんは無言でかっこいいことをめちゃくちゃやっちゃうのが魅力的で、私は大好きなんですよ。情緒にちょっと問題があるところがあるけれどそれがユニークで魅力になっている。

そして裴茗が相変わらず悲惨。

そしてラッキースケベ。二度言う。

殿下の反応がまた可愛いんですよ。男性のものなんだから別に隠すことじゃないのに必死に隠そうとするなんて昭和の少女漫画か!

風師どのは自分に降り掛かっていることはさておきこういうときも可愛げのある個性は失わず、二人を見て軽口が叩けるのがこっちが辛い。本当、辛い。

でもお構いなしに殿下はふつーに天然で花城とアツアツのカップルかの如くの振る舞いに残りの二人の反応を含めて急なラブコメに私はテンションが迷子になりますが!

 

そこからの名探偵謝憐再び。とても鮮やかでございました。それにしても悲惨。墨香銅臭先生名物、とんでもない地獄がここにも。

 

60章

花城と地師の会話もまたあとで読み返したいくだりなので_φ(・_・

殿下の名探偵ぶりはまだまだ続く…しかも天界の闇まで暴きそう笑

さすが殿下。

だいたい上天庭が神官のいるところなのに殿下のことを見下したり水師も性格も雰囲気もよろしくなくて、神様って感じが薄いし尊い神様のおわすところ、って感じがないんですよね。噂話が好きな下品な人も多いし。このへんの闇深さがじわじわと。

 

きりが良いので61章からはまた別コマで。

 

ブコメとシリアスというか地獄がミルフィーユのようでした…

殿下と花城が喋っていれば自然とラブコメ…というわけでもなかったしな。彼らには彼らの悲しい過去があるのをそこかしこに匂わせながら、でも「いま」の二人はだいたいイチャついてたか。

あーーーーこの二人、本当に好き。