夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

軽率にAmazon Kindle Unlimitedに課金(99円)した話

 いまプライム会員限定で2ヶ月限定で99円払えばKindle Unlimitedのサービスが受けられるということで、試してみました。

Kindle Paperwhite、電子書籍リーダー、Wi-Fi 、ブラック

Kindle Paperwhite、電子書籍リーダー、Wi-Fi 、ブラック

 

 Paperwhiteは持ってないのよねー。いいのかしらん。Kindle Fireは7と10を持っていて10を一ヶ月も経たないうちに壊しちゃった(自分の過失)けど電子書籍を読む分には特に問題はない気がする。アプリが面白くないとかiPad使っていると物足らなさはいっぱいあるけれど。

 

で、Unlimitedの対象作品って私とそんなに合わないから(実用書はほとんど興味ない、企業がUnlimitedで読ませたい漫画、書籍も大体興味ない)特に課金する必要を感じなかったのだけど、99円だったらまあ…と試してみているのだけど、私には光文社古典新訳文庫の一部が読み放題なのはいいかな?

 

二都物語(上) (光文社古典新訳文庫)

二都物語(上) (光文社古典新訳文庫)

 

 上巻だけ、とかなんですけどね。

高慢と偏見(上) (光文社古典新訳文庫)

高慢と偏見(上) (光文社古典新訳文庫)

 

 二都物語は翻訳を池央耿さんがされていて、この光文社古典新訳文庫って「新訳で現代向けに読みやすく」がコンセプトだったような気がするけれど、池央耿さんが翻訳すると現代向けでも読みやすいでもなく、とんでもなく格調高い美文なので、私はそれが大好きだから嬉しくてヨダレ出そうだけどいいのかしらん。って首をひねりながら落としました。2年前に出版されているのに見過ごしていたなあ…

高慢と偏見も高名な翻訳者さんである小尾芙佐さんのものなので、読む価値はあると思いますよ。

私は新潮社のを読みましたけど。超面白かった。上巻のラストあたりの聖職者からの手紙が爆笑なくして読めない…あれすごいから。

他にもバラエティ豊かで、最新で最先端の文芸を追いかけるのもいいけれど古典は未だに読まれる理由が確かにあると読めばわかるような。

 

 この辺が読み放題だったはず。案外、読みたい本に限って読み放題から外れているのだけど。 

 
死の家の記録 (光文社古典新訳文庫)

死の家の記録 (光文社古典新訳文庫)

 
若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)

若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)

 
書記バートルビー/漂流船 (光文社古典新訳文庫)

書記バートルビー/漂流船 (光文社古典新訳文庫)

 

 他に旨味がなかったら2ヶ月でUnlimitedはやめるつもりですが、二都物語は読もうと思っています。昔「大いなる遺産」とかは雑に読んだ覚えがある。「荒涼館」も持っています。

Unlimitedからは外れているし比較的新刊だけど気になったのがこちら。

「ボートの三人男」は中公文庫で丸谷才一訳で出版されてそちらは持っていますが、「犬は勘定に入れません」って副題が好きなのになんでその副題なんだ?って。

to say nothing of the dogをグーグル翻訳に入れ込むと「犬のことは言うまでもない」なので、どちらかと言うと新訳の副題のほうが近いのか。

私的に丸谷才一翻訳がええに決まっているやろって思い込みが強いけれど、面白い作品なので新訳で触れてもらうのもいいと思います。読んでみたい。

 

最近あんまり出版関係を追っていなかったのだけど(ブログの近々の内容でお察しください)ふと気づくと、とんでもねーものが文庫化されていたり、やっぱり見過ごせない。

 

モーリス (光文社古典新訳文庫)

モーリス (光文社古典新訳文庫)

 
奪われた家/天国の扉 (光文社古典新訳文庫)

奪われた家/天国の扉 (光文社古典新訳文庫)

 

 コルタサルの方は買いました。被災していて流通がおかしくなっていても、メール便は届きやすいとわかってしまった…被災前に注文したとは言え、こういったものも後回しにされず送ってくれて感謝…

フォースターの作品は昔、別の作品を読んだ覚えがあるけれど(ハワーズ・エンドだったはず)モーリスは大事よ。読まないと!なんかだんだん私は腐女子になって言っているなあ…NCじゃ満足できない体になりつつある…

 

あと、こちら。

 まさか文庫化される日がくるとは。

 昔単行本で半分読んだのだけど、みすず書房さんの本だしこのままなんだろうなと勝手に思っていた。図書館では私以外借りないのか?いまは閉架にあるかもしれない。

舞踏会へ向かう三人の農夫

舞踏会へ向かう三人の農夫

 

 こちらも同日に文庫に。

 河出書房新社さん、グッジョブ!!

お給料もらったら両方買おう。

私は紙の本も電子書籍も別にこだわりがないのだけど、近隣が被災して家がなくなりましたとか水で…とか被害状況を見るとデータが強いかもな、と痛感したり。

でもリチャード・パワーズの本は紙のほうがいいような気がする。特に「舞踏会へ向かう三人の農夫」は装画の写真が大事なのでいつでも見られる状態のほうがいいかもしれない。そもそもKindle化するかどうかもわかんないけど(河出文庫はだいたい一ヶ月遅れで電子書籍化されるような)

 

結局偏った読書傾向があると、Unlimitedあんまり意味ないのよね。それより出版社側の制限なく電子書籍を1万円分とかの範囲内で10冊まで 読めます、980円で、って言われたほうがありがたいけどそんな都合のいいサービスはないか。それに結局読まないしな…

 

 

ところで。シモーヌ・ヴェイユについて挙げたけど、私、なんでシモーヌ・ヴェイユを知っているんだろ?

けっこう前から知っているぞ?私がオリーブ少女出身だからか?サブカルクソ野郎だからか?

読めばわかるかもしれない…