夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「ゴスフォード・パーク」

先日、たまたまこの作品のメイキングをYouTubeで見たんですよ。


The Autenticity of Gosford Park

 タイトルは前から知っていたけれどダウントン・アビー好きに刺さる世界観と思って慌てて借りてきました。ロバート・アルトマンは久しぶり。一時期いろいろ見ていて、なんだか大人数出てくるのに誰が誰かわりと把握しやすいなーとざっくり思っていました。こちらもそんな感じです。いっぱい人が出てくるけれど、階級の違いとか外部からのお客様とその付き人とか、話を追っているとわかってくる。

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 マギー・ヴァイオレット様・スミス様が出演されるしそのへんが実質ダウントン・アビーなんだけどこちらのご主人の方は好色で財産のある貴族という感じ。

ダウントン・アビージェイン・オースティンの作品を知っているので、後々の相続とかどうするのかな?とチラッと考えつつも、それより屋敷の住人(貴族と使用人多数)、数日間の狩りと食事会にお呼ばれしに来た貴族やハリウッドの業界人とその付き人たちと、人数はかなり多いです。

注目すべきは見る側と同じ目線にいる、マギー・スミス様の付き人のメイド。どこかで見たことがあるなーと思ったらトレスポのダイアンだった。

 この人の話していることや周りでかわされる噂話を追っていけば誰がどういう関係性かだんだんわかってくる。

「モーリス」の主人公を演じたジェームズ・ウィルビーが当時とあんまり変わらない出で立ちで出てきたり、大好きな映画「ペネロピ」でパパを演じた人が使用人にいたり、イアン・マッケランの隣によくいるイメージのデレク・ジャコビ、説明不要のクライヴ・オーウェン、マジで説明不要のヘレン・ミレン様、クリスティン・スコット・トーマスマイケル・ガンボンなど他の映画でよく見た人たちでいっぱい。ライアン・フィリップが出ていて顔が飛び抜けて美しくてなかなか変な役でした。

 

ダウントン・アビーみたいに派手な展開はないけれど(海外のドラマの、都合が悪くなったら人が死んだり何かしら病気とか怪我とか警察に捕まるとかでいなくなったり都合が良くなると復活を遂げるスタイル、あれ疲れる)貴族のお屋敷の集まりを傍から見ている感じは味わえます。

時代は多少未来だけどマンガ「エマ」が好きだったらわかりやすい世界観で、お話はミステリっちゃーミステリだけどそれより人と人との入り混じり合いに目が行く感じ?

あ、スティーヴン・フライも出るので。あのでっかい人大好き。不遜でデキる人なのかどうかもさっぱりわかんなかったけれど。この方がいる間の他の場面の出来事のほうが大事だった感じ。

 

派手に盛り上がるところがそんなにないのにずっとダレることなく、だんだん面白くなっていって最後あたりは本当に集中していました。また見よう。ヴァイオレット様がマジでヴァイオレット様だったので(まだマシな感じのするヴァイオレット様ではあったが)ヴァイオレット様が好きな人におすすめです。

調度や銀器などの道具や衣装、髪型なども見応えがあった。

惜しむらくは翻訳かしら。召使いの言葉遣いが自分より上の相手にもあまり丁寧でなかった。

 

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あー、そういえば。

こうやって映画のことも書いているからか、映画のブロガーを集約してなんかランク付けするわけのわからんサイトに勝手にリンクを貼られてランク付けされてぶっちゃけ迷惑でした。他の偏った記事もいっぱいあるし、大したブログじゃないので放っておいてほしいな。