夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

23013 墨香銅臭 著「天官賜福」(台湾の平心出版版)3巻 感想 主に主人公二人のことしか書かない。

この二人だけ見ていたい…(本音)

物語の筋は3巻の日本版を読んでからちゃーんと感想を書くので、ここではこの巻でのおふたりについてあれやこれやを吐き出したいと思います。

冒頭は日本版の2巻からの続きなので殿下の過去について描かれていて、そこは地獄なんですが、そこを経ての現在編は殿下が謎めいているけれど心を許せる花城とわりとずっと一緒にいるから安心できるし離れているときには愛でも育つんじゃねーの?ってくらい離れているときも花城のことを考えていることが多々ある。

というか殿下が花城のことが大好きなのを知らないの殿下以外あまりいないのでは…?

 

花城も殿下への愛情と信仰心を惜しまないので、殿下への愛情に気づかないのは殿下以外あまりいないのでは…?経過を知らないとみんな首を傾げるだろうけど。

でもだいたい知っている読者の私はもどかしくて悶絶しながら彼らの関係性がどんどん進展していくのを息荒く寝る間も惜しんで見守るんですよ…!!!!!

 

なにがいいって、過去では影でしかなかった花城が現在では影となっても殿下がわりと彼の功績に気づいてくれるんですよ。そしてちゃんとお礼を言うし、必要なときにはちゃんと謝るし、都合が悪いなら言わなくていいとちゃんと引いてくれるし、めちゃくちゃ慮るんですよ。

いままでどれだけの本で「そこはお礼言いなさいよ」「ちゃんと謝った?」「自分ばかり可哀想とか思ってねーかこいつ」「自分の手柄をやたらでかくアピールする奴(怒)」とかストレスが溜まっていたことでしょう。

そのへんのストレスが、殿下が自分の恋心と花城の大きすぎて掴みどころが難しい愛に気づけないところだけで、そのくらいのストレスならスマブラと同じで、逆に美味しいんですよ!!メシウマなんですよ!!!

殿下が花城の(真意はつかめないがとにかく自分を大事にしてくれる)思いに応えたくてやることがだいたい妻ムーブなのも大正解だと思う!襟を直してあげたり、いただきものを彼のお城の民に施したりとかお互い与えあってるのいいよね…

 

殿下に追いつくよう努力してきた花城が報われる瞬間ひとつひとつに私が癒やされていました。

結果的に私も殿下が大好きなんですが、これから先とんでもねー過去編があったとしても揺るがないでいたいね!なんかチラッと知った!

 

花城が私の読書歴史上5本の指に入るスパダリなので一挙手一投足見とれているんですが、彼が「住処」じゃなくて「家」にいるだけでなんかじんわりきませんか。

殿下におかえりと言ったり言われたりするのもなんだかそれだけで私は多幸感でいっぱいになってしまう。守りたい、あの眼帯。

途中で調子づいてプロポーズしちゃったり距離感間違えたり信仰がいきすぎて自分でもちょっと引かれているのではと心配しているところとか、すごく努力して昇りつめたところに居ても可愛いところがあるのとかどれだけ魅力的なんだろうね!

そういう人間臭いところも魅力なんだけど絶竟鬼王のところも魅力があるんだなあ。

 

3巻の帯のキャプションがいまから気になるなあ。帯から殺しに来るからな。

 

まあ3巻も地獄と言われていますが、地獄はそれほどでもない(誰に感情移入するかに寄るけど)それより主人公二人の関係性の糖度がむちゃくちゃ高くて毎日胸のつかえが取れないので、日本語版を待ってる人が読んだときの反応がいまから楽しみです。

ここまでかなーと思ったら、まだあるんかい!というツッコミを何回かしたね。

最後の最後まで気が抜けなかったね。

 

結果的に3巻が一番好きとか言い出すかもしれない。とても良かった。続きも休まず読むぞ!でもちゃんと寝よう!

 

※みなさんが仰る3巻が地獄とか4巻が地獄というのは、本編中の巻数のことだとあとで気づいたのでした。