夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「 #シャーロック 」1話 感想 (日本のドラマの方)

 めっちゃおディーン様の歌声がフィーチャーされていたな、って…

History In The Making 通常盤 Artist Edition(CD)

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 あんまりフジテレビのドラマが好きじゃないので(古臭い、セットもロケも安っぽい、シナリオも狙いすぎて滑ってるのが多い)どうかなーと思ったのですが、岩ちゃんを応援したい気持ちで(すでに岩ちゃん推しの友達とノリが同じ)見てみました。

 

シャーロック・ホームズの正典のほうは最初の3冊は読んでいるけれど、トリックに興味がないので「まだらの紐」くらいしか記憶に残ってないという…シャーロックが発達障害っぽいからお世話をしてくれる立ち位置のワトスンが大好きという関係性が好きで、私もそういうところがあるのでワトスンが好きというか、BBC版のジョンが大好き。

 

でもこのドラマのシャーロックは発達障害っぽいというより顔と頭の出来の良い変人に留まっているというかまだキャラクターが見えないと言うか。でもおディーン様楽しそう。

そしてワトスン役の岩ちゃんはシャーロックの相棒になるような活躍の片鱗がまだまだ見えてこない。

レストレード警部の佐々木さんは殺人事件を重く受け止めず死体の跡を軽く笑ったり、シャーロックの言うことをとりあえず聞いちゃう、ドラマの刑事さんとしては最近では珍しいけど私個人としては最近見た火村英生のドラマの生瀬さんが彼を誠実に真面目にした感じだったな、と思い出したり。ドラマには都合がいいが、現実にはこんな刑事さんいねーよ、って感じの。だって一般人の出入りを許したりある程度の便宜を図るとかねえ。でもフィクションだから面白いしいいか。

 

シャーロック・ホームズシリーズを下敷きにしていると謳わなくてもそれなりに面白いのに、敢えてのホームズ翻案なのでエピソードの内容にいっちょ噛みしていってるっぽいが、なにしろシャーロックとワトスンの関係性以外殆ど覚えていないからシャーロキアン界隈がキャッキャ仰っていることがピンとこない私が見ていて「いや、これホームズとワトスンじゃなくね?」って感じなんだけど、変装がありえないほどわざとらしくて可笑しいしヴァイオリンの使い方も可笑しいし、ホームズの設定を突然思い出したかのようにシャドーボクシングを始めるのも可笑しいホームズ、ベイカーストリートイレギュラーズを一人で担う感じのゆうたろうさん(スケボー乗ってた子ね)、軍隊帰りでもなければ医師免許の取得の仕方もアレなワトスンはもう軍隊帰りの設定を山王連合会の元トップにしておけばいいじゃん!って思っちゃうようなもうワトスンじゃあないが岩ちゃんだからいいわと思う、変な人とまともな人というコンビのまともな方には一応見える、と自分の中で変な着地点を見出してまあいいか、ってなっているのは…

 

ひとえに、松本まりかちゃんの怪演がでかいな、って。あの人がトンチキな主要キャラクターのトンチキぶりからドラマに集中させたな、って。あと被害者役でほとんど他の登場人物と絡まない中尾明慶さんがすごくよかった。

 

松本まりかちゃん(なにしろリアルタイムFF10世代でかつシュガシュガルーンが大好きだからちゃんづけさせておくれよ)の役どころがちょっとしたサイコパスなんだけど、軽く昭和の昼ドラの香りがするヤバい女性を演じさせたら最近ではまりかちゃんが一等なんでしょ。わかる。この女友達がいそうにない感じ、詰んでいることに気づかず泥沼に入っちゃった感じ、でも子供は可愛いしご本人も超かわいい…いる、こういう子!

ご覧になった人のどのくらいかわからないけどある程度は「こういう子、いる!」って思って、暗躍を見るたびに(特に岩ちゃんを罠にはめたあたり)妙にイラッとしたんじゃないかしら…こういうときはイラッとさせて方が勝ち。

中尾明慶さんはパセリとバターのくだりの表情がすごくよくて、やはり子持ちはちがう…と。オチにあたる冒頭のシーンもすごく面白いよね、テレビを見ている私は最初から演技を見ているのだけど、本当に演技だったという…

 

そういうゲストのちゃんとした演技と存在感を楽しみつつ、物語としては導入部なので主役二人の関係性がどうなるのか、キャッチコピーがうろ覚えなんだけど「最凶のコンビ」とかどうとか、いやホームズとワトスンってそんなコンビじゃないやろ、なんだそのハイロー界隈にいそうな感じ…と首を傾げながらもだ。感触としては全然嫌いじゃないし元になった作品をわからなくても全然だいじょうぶだから原作ファンなら怒る、喜ぶってところをわからないしまあいいか、って次回も見ます。