夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「僕らは奇跡でできている」1話 感想

事前情報あんまりないまま見ました。高橋一生さん、大好きなんですよ。 

僕らは奇跡でできている (上) (扶桑社文庫)

僕らは奇跡でできている (上) (扶桑社文庫)

 
#1 常識破りマイペース講師

#1 常識破りマイペース講師

 

風変わりというか、本当に自分が必要だとジャッジできないと時間や社会的ルールを守らない、集中しすぎて時間を忘れてしまう、好きなもの以外に興味がなくて欲がない。

そんな主人公がなんかのびのび三流大学で自分の好きな分野を教えてフィールドワーク大好きで歯の痛みを放っていたら抜かなければいけなくなる話でした。

 

社会的に適応しているとは言いにくい感じがする主人公を高橋一生さんが演じているんですけど、天真爛漫で目がキラキラしているのがわざとらしくない、本当にそういう人に見えるのがすごい。正論で時間や大学のシステムについてのマナーについて説教受けているときに「この人はなにを云っているのだろう、よくわかんない」って顔をするんですよ。

もともと虫の居所の悪かった歯医者に自分なりに努力して時間を守るために早く着きすぎたことについて詰られたときに、理解出来なさすぎて怒らず反論せず、とりあえず立ち去っちゃうんですよ。たぶん怒られ慣れているから、やり過ごすために距離を置く折り合いの付け方は知っているというか、ちょっと面倒くさくなって逃げちゃったというか。

 

作中で、「うさぎとかめ」で、かめはなぜうさぎに声をかけずにそのままゴールに向かったのでしょうか、うさぎが寝ているのは倒れているかもしれないのに、心配で声をかけなかったのか、という問題提議をされるのだけど、それに対する高橋一生さん演じる主人公(まだ名前を覚えていない)と、歯医者で出会った少年の答えが、まさに私も考えた答えでね…

 

本当に頭のいい子どもは合理的な発想をするので、意味のないルールやマナーなどは興味がなく、押し付けられても困惑するだけなのだけど、その子どもがそのまま大きくなってしまったようなところがある感じ。

発達障害的と指摘する視聴者の方もいらっしゃって、なるほどADHDの時間の概念がちょっと特異なのと似ているというか私と似ているなとも思ったのだけど、部屋は戸田恵子さんが片付けなくてもわりと綺麗かもだし、ちゃんと動物を育てられているし、一概には言えない。(ADHDの特性のうち、動物にご飯をあげることを忘れてしまったり、不潔な環境にも頓着しないところがある人は動物を育てるのには向いていないっちゃー向いていない。なんなら私も1人では動物を育てるのは向いていない)

 

消え物が美味しそうなドラマは総じて名作、って印象があるけれどこちらは消え物がすごくすごく美味しそうです。だから名作になるといいな。サンマとキノコの炊き込みご飯美味しそうだった。戸田恵子さんが出る作品は名作だと思う…

 

榮倉奈々さん演じる歯科医が自分でいろいろ頑張っているつもりなのに彼氏や雇っている歯科衛生士のトリンドルさん(だとしばらくわかんなかった)からはその頑張りを理解されなかったり、上から見ていると言われたり、自分へのご褒美でネックレスを買ったのに可愛い女はそんなことをしないみたいなのを作品的に遠回しに揶揄されて、そらー虫の居所も悪くなるわと気の毒になりました。

その辺のもやもやが、主人公によって晴らされるといいなあ…

 

本当、怒られたときの高橋一生さんの表情はすごかったよ。