夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

田村由美「ミステリと言う勿れ」2巻

 1巻はKindleで買ったのだけど、2巻はKindle版は15日遅れなので紙で手配しました。こういうのちょっと困る。

ミステリと言う勿れ 2 (フラワーコミックスアルファ)
 

 前回バスジャック事件に巻き込まれた爆発頭の整くんですが、そこから豪邸に監禁という流れで種類の違うミステリのごった煮感が出ております。しかもその真相がまた違うミステリから来た感じ。

また次巻につづくエピソードも作品中でも触れられるとおり犬神家テイストあるけれど、たぶんこの様子だと全然違う流れになりそう。

 

頭のいいストーリーテリングをする人は意外なほどテレビを良く見ていてそれをヒントにしているような気がする。テレビをよく見る人はいっぱいいるけれどそれをヒントに出来るかどうか、なんだろうな。荒木飛呂彦先生もそういう感じのような気がする。

 

今回嬉しかったのは、大好きな広島県立美術館がちょっと出ていたり、整くんがミスドではオールドファッションが好き、ってところ。

あと私も「秋の宮島」と思っていました。

広島弁を監修(というか翻訳)されたのが声優の佐々木望さんだとさらっとあとがきに書かれていましたが、「BASARA」の浅葱からのご縁なのかしらんと色めき立ちました。浅葱大好きなので。揚羽が塩沢兼人さんだったのは覚えていた。素敵だったなあ。

 

整くんの理屈っぽい意見の中では「いじめるほうといじめられるほう」の話が私も常々思っていることだから大きく頷いたものでした。

夜道があぶないから出歩いてはいけないってのも、なんでだろうね、夜道を危なくしている元凶に問題があるのにね、って思ってます。これはその昔愛読していた「Papa told me」で主人公の知世ちゃんが言っていたことですけどね。

 

いじめるほうが頭がおかしいのに、いじめられている方に逃げろというのは、イジメている方が多数だからって発想なんだろうけど(一人で多数をいじめる方法って、よほどのお金と権力を持たないと無理だけど会社作って社長になればいまのところはできる)イジメている方を更生させる方法はいじめる対象をいなくさせればいいって発想は安易で結局集団の中で誰かがイジメられるという…いじめられる方になりたくないからいじめる、って人が多そう。

 

そんなことを考えたりしながら、とりあえずオールドファッションが食べたくなったのでした。

 

 

 

Papa told me Cocohana ver. 1 丘は花でいっぱい (マーガレットコミックス)