夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

夢のオラオラッシュ

最近夢でしかなかったことが叶うことが多い気がする。

遙かなる時空の中で3がフルボイスで再発売とか。

シャーリイ・ジャクスンの「くじ」が文庫で再販とか。

知るたびに頭皮の毛穴が逆立つ勢いで興奮しているんだけど、今度は!すごいのが来たよ!!

 なんと、昨日知ってしまって。本絡みのアカウントで情報を拾っていたはずが最近ユーリオンアイスに夢中で疎かになっていたから全然気づかなかったけど発売来週とか。近々の話だとは。

その事実に知った瞬間声を上げて泣いてしまった。もう古書価が高いとかそういう話じゃなくて、銀背は世の中に殆ど出回ってないの。

ヘンリー・カットナーの「ボロゴーヴはミムジイ」は時間SFもので小品ながらよい、という噂は聞いていて、大好きなコニー・ウィリスも推しているのだけど、日本では大昔に通称「銀背」のSFシリーズで出版されて、大昔にS-Fマガジンに再録されたきりなんだけど、銀背の本自体は薄いせいか古書価はさほど高くない。一番安値で2500円で見たことがあるかな、売れたあとだったけど。大体5000円くらい。でもヤフオク楽天などでも年に2冊出るか出ないかで、神田とかのでっかい古書街とか行けばあるかもしれないけれど田舎住まいの私には縁遠いところだし、読むだけなら図書館で手配しようにも、全国の図書館にもそんなにないのかとりあえずサーチに引っかからなかった。

 

なにかが復刊とか何かが新訳復刊とか話題になるたびに「ボロゴーヴはミムジイも…」と誰かしらがボソッと言っていたものだけど、まさかこういう形で復刊されるとは。

 

神よ!というか伊藤典夫先生と早川書房さん!ありがとう!生きていてよかった!

 

 

さあ、あとは「魔術師が多すぎる」とシマックの「都市」ですねえ。

「都市」は図書館でSF全集で手配できるけれど、「魔術師が多すぎる」も古書価が高いのよね。「魔術師を探せ!」が復刊された当初に、たぶん「多すぎる」もなるよ、って本屋の人と話していたものだけど…

魔術師を探せ! 〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

魔術師を探せ! 〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 
魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)

魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)

 

 いまは古書価はわりと落ち着いているけれど5000円前後を推移するのが普通のイメージ。特に「探せ」が復刊された頃は上がっていたなあ。

古書価の観測をするのが好きでときどきチェックしては比較しているのだけど、だいたい古書価の動きを頭で覚えているのが私の変な特技。

都市 (ハヤカワ文庫 SF 205)

都市 (ハヤカワ文庫 SF 205)

 

 「都市」は時々ギュッと釣り上がるけれど大体1500円以下で推移。私の金銭感覚と古書に関する価値観では「すごく欲しいなら出せる価格」。「中継ステーション」は旧版が安かったのですぐに買ったけれど、イベント絡みで復刊してくれてそれもお祝いで買ったという経緯が。

中継ステーション〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)

中継ステーション〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)

 
中継ステーション (ハヤカワ文庫 SF 265)

中継ステーション (ハヤカワ文庫 SF 265)

 

 復刊したものが期待値に届くくらい売れたら関連本の復刊もスムースに運ぶんだけどな…

 

古書はあんまり興味が無い。持っている本の古書価がつり上がっても売る気にならない。

「風の十二方位」が1万円前後になったときも、「ジョナサンと宇宙クジラ」が高騰したときも持ってるアピールをしたくらい。

だいたいあんな高騰したからってその値段で売れるってわけではなく、世の中に出回っていないから値を吊り上げてみた、って感じだと思う。特にアマゾンのマケプレの価格に騙されてはだめ。本だけでなくいろんなもので転売屋がマケプレの価格を釣り上げているからって、目の前に同じものが小売店であるのを買い占めてもその値段で売れるわけではなく、お家で古くて薄汚れたものが在庫になるだけ。そこを気づかないにわかの転売屋が多いみたい。現金以外でそういうものを手配したら翌月焦げ付くよ。

ウルトラ怪獣の旧品がマケプレ価格で高いからって同じものをたくさん買ったところで、絶対在庫になると思うのよね…で、そういう人ってそこまでウルトラ怪獣好きじゃないでしょ?どうするんだろ。売れなかった敗北感で並べて飾るのも悔しいでしょ。私は怪獣大好きで自分の家にもたくさん飾っているけれど、700円とか800円で買ったものが4000円で出回っていても売る気にならない、うちの可愛い子たちですよ。

 

…と、にわか転売屋への日々の思いがちょっと出たところで、ここのところで「古書価がつり上がっていたけれど無事復刊されていまは読めます」っていう重要作品を挙げていってみよう。

ブロントメク! (河出文庫)

ブロントメク! (河出文庫)

 

 「ブロントメク!」は古書価が3000円〜5000円で推移、神田で100円であったという話もあったりしたけれど、私は勢い余ってムラムラっと古書価2800円で買ったら半年後に復刊という酷い目に遭ったり。復刊の噂が立って、1年くらいで「延びた」とか「当分無理」とかいう話が聞こえだし、焦ったら…

コードウェイナー・スミスは一時期は1冊100円で手に入っていて私もその頃に全巻購入していたんだけど、「第81Q戦争」とか「鼠と竜のゲーム」は復刊の情報が回る直前にぎゅっと上がった印象。

シャーリイ・ジャクスンの「くじ」は「異色作家短編集」は4000円前後で推移。

ほかにもいろいろあるけれど最近ぼんやりしていることが多いからぱっと思いつかない…

 

どれも復刊、新訳で出版されてよかったね。

 

吉報続きで日常が吐気がするほどつまらんのが解消されていますよ。しかし願ってもないことまで現実化されるよね。ジョジョ4部実写化とか銀魂実写化とか…そこは好きにしんさい、って感じですけどね(銀魂は見るかも)。