私のざっくり感想の前にまず、翻訳者の矢口誠さんがお書きになった紹介文をお読みください。
L・P・デイヴィス『虚構の男』(執筆者・矢口誠) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート
こちらを読んでとにかく面白そうだったからすぐに予約したのよね。
- 作者: L.P.デイヴィス,Leslie Purnell Davies,矢口誠
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2016/05/27
- メディア: 単行本
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あらすじをamazonから引用しようと思ったんだけどなるべく情報を持たず読んだ方が面白いので控えておきます。
田舎暮らしのSF作家がのんびり暮らしながら新しい執筆に取り組むところから話は始まるんだけど着地点は…いやはやびっくり。
私はびっくりする小説が好きで驚きたいから本を読むところもあるんだけどその期待に応えてくれる小説でした。割と等間隔でびっくりすることが発生する。
ちょうど50年前に50年後の世界を書こうとするところから書かれていて、2016年が重要なキーワードであるので今年読むのが一番楽しいと思う。
映画化されたことがあるらしいけれど今だったらルーニー・マーラさん出ないかなあ。トム・ハーディも出ないかなあ。
ちなみにこちらの作品は「知られざる傑作、埋もれた異色作を幻想怪奇・ホラー・ミステリ・SF・自伝・エンターテイメント等ジャンル問わず年代問わず、本邦初訳作品を中心に紹介する新海外シリーズ<ドーキー・アーカイヴ>」の第1回配本の1冊にあたり、今後も面白そうなのが控えている。特に気になるのはシャーリー・ジャクスン…
こちらでカタログが見られます。これが豪華!
国書刊行会さんの本をお高いと言う人は時々見られるけれど、内容に見合っているし手にしてから読み終わるまでの「いいもの持ってる、読んだ」というプレシャスな感じを味わえることは確実。実際、私は国書さんの本は読了率が高い。表紙とページの手触り、インクの匂い、格別(変態)…
今回手にとって読了して、やっぱりいいなあと恍惚したのでした(変態)