
BROTHERS CONFLICT Short Stories (シルフコミックス 27-9)
- 作者: 水野隆志,ウダジョ,叶瀬あつこ
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/02/22
- メディア: コミック
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日頃本屋さんとは太いパイプを持つべきですなあ。頼って良かった。
この本はガルスタに掲載された短いお話が大部分を占めているけれど書き下ろしも、ほかの雑誌やWEBサイトに掲載されたものもあり、このシリーズが好きだったらありがたい商品化。
13話あるけれど朝日奈兄弟全員が一応フォローされている。帯の惹句が「一人の女を巡ってケンカばっかり。ーーーーでもしょーもない朝日奈兄弟が好き!」という、ひどくて可笑しいもので笑ってしまった。公式がつっこんでくれるのはホッとする。ちゃんと変だとわかった上で本気で取り組んでくれる方が余裕を感じる。
そんな13話だけど三つ子が多め、別々の話もあるけれど三つ子の成分は棗と梓が均等、椿は一人称より他の兄弟に語られる方が面白いから出張ってはいるけど一人称は一話だけだった。
棗贔屓をこじらせている私には、もう、倍額払ってもいいくらい棗がいろいろと美味しい。祈織さんは2話出てきたけどどちらも安定した重さでした。どこかしら命がけ。
ここからは各話、絡むところは本編にも絡ませて行くのでネタばれでたたみます。(スマホ版は気をつけて、お察しください)
あと、今日からゲームの攻略を始めます。

BROTHERS CONFLICT Brilliant Blue (通常版) 予約特典携帯クリーナーストラップ 付
- 出版社/メーカー: アイディアファクトリー
- 発売日: 2013/09/12
- メディア: Video Game
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「両手に兄、それは花のように」扉絵に椿と梓で両手に兄と言うから挟まれているのは棗かと思ったらちぃちゃんだった。あたりまえか。梓がちぃちゃんと手をつなぐためにはこのくらいの設定が必要なのか。楽々わーいと手をつなげる椿の方が楽だろうな。
「その姿、誰にも触れさせず」琉生と昴とちぃちゃんの話。そういえば昴は成人式の年で、スーツ姿が細マッチョに馴染むのでちぃちゃんが見とれるのだけど、普段スーツの右京さんとか棗は当たり前すぎて見惚れてもらえないのがな…昴のはそういうギャップ萌えが許されるのが、許せん!!しかも相変わらず余裕のない独占欲、言い捨てて立ち去る。はー、これだから(略)
「よく学び、よく遊んで、最後に笑って」貴重な侑介のエピソード。あと右京と要。要も貴重。ちぃちゃんと侑介は現代国語が苦手で一緒に勉強するんだけど、私は国文学近代文学専攻のくせに現代国語を特別に勉強したことがないから右京先生のアドバイスに「そんなものかなー」と首をかしげたり。現代国語の勉強の極意って「考えるな、感じろ!!」だと思うのであった。と、私が脱線するくらい甘さがなく、侑介=不憫がここにも。要も出番がここしかないから不憫。絶対重たい祈織のせいで損してる。
「ラブは消え、魔法使いは愛を唱えて」5歳児のスペックの小学5年生がジュリを酷い目に。巻き込まれた雅兄が気の毒に。雅兄は多くはないけど印象を残す感じだった。さすが長男。
「台詞(ウソ)と笑顔(ワナ)に惑わされ」これは2nd seasonの本編に絡むらしいけれど1巻2巻読んでないからなあ…祈織と風斗がドラマに共演するのだけど、それにちぃちゃんが巻き込まれる。アドリブで熱くなるのだけど、祈織が重たーーい、重たーーい返しを…そして安定の、素直じゃない風斗。小悪魔ですのう…
「紫煙の中で嗤うジョーカーは」バレンタインデーにちぃちゃんは棗を呼び出して生チョコプレゼントっておおおおおおおい!双子にはもらってばかりなのに(1話でメガネ、このあとクリスマスでアクセサリーをもらっている。そりゃあ棗は本編で棗があげたマフラーが重要アイテムになったり、しょっちゅうゲームをやってるけど!)あげたものの位置づけは曖昧なものの、棗が喜んでしまうでしょーがっ!そこでちょっかいかける危険な匂いのするチャラい長髪イケメン。棗に馴れ馴れしく、ちぃちゃんにも馴れ馴れしいが、ちぃちゃんが男の姿の光に出会うのはこれが初めてらしい。本編では梓が調子を崩した時に同じようなことがあったから、パラレルワールド、棗の夢、ってことでいいのか、どんだけ女装とギャップがあるんだこのオネエ。光はちょっかいかけるだけかけたら、その場からあっさり姿を消して棗がまんまとちぃちゃんをバレンタインデートに持ち込むという、やっぱり夢じゃなかろうかと思うほど棗はうまい!一緒に住んでない利点が最大限に生かされている。
「晴れるまで耐えて」ここでも棗が一緒に住んでいない利点を生かしてちぃちゃんを自分の家に誘います。しかもガチゲーマーのちぃちゃんを新作ゲームで釣る。ガチゲーマーとゲーム会社勤務ってこれ以上はないカップリング。しかーし!さすがに抜け駆けばかりでは、物語の神様がおもんないと、ここに椿と梓を投入。二人に直接間接ちくちく意地悪される三つ子の末っ子…察しのいい棗は抜け駆けしようとした罰に気づくけれど、ここでちぃちゃんが天然の思わせぶりをやらかすので結局棗がまたも!そしてこの短編集のなかでただ一人!抜け駆けしよりました。すばらしい。
「苛立ちの理由(わけ)を」珍しい梓と祈織の話。祈織が一方的な思い込みで梓に絡むので梓はぶっちゃけはやくどっかいってくんねーかなーと思ってイライラのイラと言えましょう。祈織ってママチャリに乗ってるのね…
「所有権はどちらに」棗の一人称。またもちぃちゃんをゲームで釣りに来た棗(でもこの人ゲームだけでなく外でスイーツをご馳走というテクニックも持ってるからな)。しかしちぃちゃんがいないうえに右京さんがぶっ倒れて自炊できる世話好きの棗が残った兄弟のために、右京から謎のレシピを助言されれつつ腕を振るう。しかし棗の頭の中は己の恋愛でいっぱいなので右京兄さんの思わせぶりなセリフに身構える。後ろめたさもあるんだろうなとニヤニヤ。
「家族のための甘い聖夜は」双子があまりにBLくさいので自主規制が入ったらしい。新宿二丁目付近の百貨店なら別に店員も動揺しないらしいよ?
「Early days」三つ子の学生時代のエピソードでシルフに掲載されたので挿絵も多め。棗の黒髪が新鮮で普通にモテそうな雰囲気だなあ。高校は双子とはちがう学校を選んだらしい。双子は青学(せいがくじゃなくてあおがくな)。それはどうあれ、この回想は梓視点で、7巻の合格祝いのパーティで風斗がアホなことを云ってみんながバラバラに散ったあとから始まるので、梓が改装している間に棗はまたやらかしているのだと私は知っているので「思い出している場合ちゃうで」とニヤニヤ。梓はもう椿のことを愛せばいいよ。
「夏の一瞬、譲れない恋を知る」本編にからむエピソードで双子がちぃちゃんも来ているイベントで決意表明的な。珍しく椿の視点。あ、この裏側でも棗はやらかしてるのか。しかも壁ドンを!!楽しみだわーまだ読んでないもの。
「Real Face」琉生と光の過去話で、光が初めて女装した話。書き下ろしだけど面白かった。扉絵から最高。男性の光はかっこいいのになあ…メガネで。のんびりノリノリの琉生も、光の予想の斜め上をいく雅兄も良かった。雅兄はみんなからのリスペクトを集めているなあ…
以上。原作者の解説も面白かったので必読。棗は公式で卑怯でずるい立ち位置らしい。何をしても結局得してるものなー