- 作者: アーサー C クラーク,福島正実
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: Kindle版
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このお話はゼノギアスのカレルレンの元ネタの人が出てくるのだとか思いつつ、読まないまま光文社古典新訳文庫でも購入。
- 作者: クラーク,池田真紀子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/11/08
- メディア: 文庫
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結果として、早いうちから読んでおけば良かったと後悔。
こんな話でカレルレンというかオーバーロードがどんなものか知っていればすごい勢いで食いついていたはず。SFだけどオカルト要素が重要な位置を占めていて、オカルトがオカルトである部分の理由がまたすごい。
たんなる未知との遭遇とか宇宙戦争的なものかと思っていただけに全然違う結末を迎えて驚いた。
私は読書をする上で一番嬉しいかったり期待することは、びっくりさせられることなので、このお話の随所で感じた驚きが嬉しくて。どう展開してなにが「終り」なのか全然予想がつかなくて、面白かった。
やっぱり思い込みはいけない。あと、余計な知識なく読む方が良い。
ああいう面白いものを読んでいても核心的な部分に触れず勧めてくれたたくさんのSF好きさんに感謝。
アーサー・C・クラークの著作で持っているもの
- 作者: アーサー・C.クラーク,Arthur C. Clark,伊藤典夫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1993/02
- メディア: 文庫
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- 作者: アーサー C クラーク,酒井昭伸
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/12/21
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- 作者: アーサー・C・クラーク,井上勇
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1964/10/02
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- 作者: アーサー・C.クラーク,Arthur C. Clarke,山高昭
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/01
- メディア: 文庫
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頭がぼちぼち整理できてきたのでここから本編の感想
冒頭の冷戦時代の凌ぎ合いのエピソード、最初の章の事務総長の冒険などはラストがああなんだから瑣末なことというか、特に冷戦に関しては作者は「んなの、圧倒的支配力を持つ宇宙人がきたり人類の子孫繁栄が絶望的になれば意味ないんじゃけえね」って言いたかったのか。
本当にそう思うのでくだらんことで所有権の主張とかしてないで仲良くしなさいよ。どうすれば仲良くなるのか?もう、考えるのも面倒臭いからオーバーロードに…と思うけど、オーバーロードが来たら結果的に地球は滅ぶので、奴らがこなくてもいい社会を築いてもらいたいものです。
オーバーロードの姿、彼らの目的など、途中まで秘密扱いされたことでそれが明らかになる様子はスリリング。
人類が長い間悪魔の姿を恐怖の対象として表現してきた理由というのが面白かった。あのアイディアだけでお話がひとつできそう。
翼、角などの異形の証は日本にも海外からの文化の伝来が変質して伝わっているけれど、その根本が過去に獲得した恐怖感からではなかったら、って思うとこわい。
そして変貌を遂げた子供達の、なんでこうなったって展開が悲惨。彼らに思想がないだけになす術もなく、子孫ができないということがどれだけ恐ろしいことなのか。
私はこのお話は漠然と怖そうだとは思っていたけれどそれは宇宙人が怖いんだろうと予想していて、実は一番怖いのは人間の子供達でした、というのに驚いた。
面白かったけど心のざわつきはしばらく消えないだろうな。