夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

シャンナ・スウェンドソン 魔法無用のマジカルミッション (株)魔法製作所

魔法無用のマジカルミッション (?魔法製作所) (創元推理文庫)

魔法無用のマジカルミッション (?魔法製作所) (創元推理文庫)

1年9ヶ月ぶりの新刊。前回で終わったと思い込んでいただけにこの新刊には本当に驚いた。
前回のラストで魔法を失って免疫を獲得したオーウェンはどうなるのだろう?ケイティとどうなるのだろう?
と、いろいろ気になりながら読んだら、まあ、息つく暇もない大忙しで賑やかで大変なことになっていた。まる1日の話で、木曜日だから週末のデートもないし、ディナーもない。
そして立ちはだかるのは私にまでちょっとしたトラウマを残す、あの、更年期障害の人!!!
お話はノンストップアクションとして面白かった。一応ニューヨークの地図が載せられているのがありがたいのかどうでもいいのか。

このお話はラスト数ページでとんでもないことになるのだけど今回もそれだった。
でも、続きが読めたのは純粋に嬉しい。あれで終わるのは残念でしかないもの。そしてこの続きがまた面白そうなので、いまから楽しみ。

(追記)本国では電子書籍で出版決定!私も早速予約しました。
http://www.amazon.com/dp/B0096EFXM6
アメリカの人たちよかったね☆

それではネタバレ。



丸一日のノンストップアクションのなかでケイティとオーウェンがあのあとどうなったのかはろくに語られてないけれどわかったのは、オーウェンとケイティはあのあとバカンスなど行ってないってこと。
そんなこんな感じなのでね、ニューヨークを所狭しと走ったり飛んだりしている二人は無駄に仲の良い仕事仲間にしか見えなかった。
でも最初から最後までオーウェンはほとんどケイティのそばから離れることはなく、出ずっぱりだったからオーウェンが好きならそれでいいかもね。
魔法を使えないなりに知識はあるし、人間の男性としても素敵に立ち回れる人だからとても魅力的でした。

おばあちゃんが腕の立つ魔法使いぶりで活躍するとは思わなかったし、彼女を含め、サムやロッドや新キャラもほとんどすべてのパートで出ずっぱりだったので(そのかわりマルシアとニタは出なかった…)二人の甘い感じを期待したら数ページしかないのだけど、お話は面白かったからいい。
でもお話の神様でも思ったんだろうけど、オーウェンは魔力がないとやっぱり駄目だ。彼はやっぱりスペシャリストじゃないと!


ってことで、彼に魔力があっさりもどってよかったです。途中の戻らないだろうな、と実は諦めていた彼は可愛かったけど。
そしておまけでケイティまで魔法が使えるようになったから、お話は今までのようにはならないのだろう。いろんな可能性が埋まっているお話って大好き。


それにしても今回の諸悪の根源はマーリン。マーリンは善の人だけど、巨大すぎる力は得てして悪用されやすい。
なんだかX-MEN2のプロフェッサーのような、味方なんだけど強すぎて逆に邪魔…って感じがした。マーリンは簡単に拉致られたりしないだろうけど。

ああ楽しかった。また次の巻が出る頃に再読しよう。