夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

モンスターハンター(映画) 感想

ディアブロスの露出が多いけど奴は前座だった…

作戦行動中に砂漠で消息を絶った偵察小隊。その探索に当たっていたアルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)率いる特殊部隊は、突然、激しい砂嵐に飲み込まれてしまう。
砂嵐が去った後、彼らの眼前に現れたのは、未知なる世界の光景と…ありえないサイズの超巨大モンスター! !
近代兵器が通用しないモンスターの猛攻に、小隊は全滅寸前にまで追い込まれる。絶体絶命の危機を救ったのは、見慣れぬ装備を身にまとい、巨大な剣を携えた一人の男(トニー・ジャー)。
彼はモンスターを狩るために戦う者=モンスターハンターであった。
アルテミス達はなぜ、モンスターが跋扈する世界にやって来たのか?元の世界に戻る方法はあるのか?
すべての真実を知るためには、次々襲来する巨大モンスター達を倒し、生き残るしかない。

公開当時に噂を聞いた時点では「戦国自衛隊やん!」って思ったのですが、違いましたね。謎なくらい近代兵器は効き目が薄く、ハンターたちが使う武器のほうが殺傷能力が高いの。戦闘機や戦車のガトリングを持ってしても蚊が刺したくらいの感触だったのに、トニー・ジャーの弓ではめっちゃ痛そうだし双剣で切り目を入れられたほうが痛そう。あの世界のモンスターが素材になってるから?ああそう思えば納得はする…

 

モンハンと言ってもモンスターをハントするのは総上映時間の半分以降から。それまでバイオじゃないんだからホラー要素いらねえっつーのって辛くなるほどホラー表現多めでした。ネルスキュラって実際いると超怖いね…実際って変だけど。

 

現実世界のレンジャーが異世界でひどい目に遭って現地人に馴染むまでに総上映時間の半分を使っているのが、よく言えば地に足がついているんだろうけど、わしの好きなモンハンを映画にするためにそんな前置きとかそういう設定いる??ってやっぱり思うよねえ。

 

トニー・ジャーが出演してるだけに多彩なアクションが見られて、彼とまともにアクションしてるミラ・ジョヴォヴィッチ偉いなあと感心するけどモンハンにそれいる??って思っちゃっていけない。キャストはいいんですよ。トニー・ジャーの子犬のような雰囲気は本当に魅力的。

でもディアブロスに部下がグッサァと刺されて「3死じゃないんだ」って思ったり逆にネルスキュラに刺されて即死しても差し支えないと思われたのに仮死状態にはなったけど死んでおらず睡眠の効果があるのはモンハンっぽいね…と思えるような。

 

作品もモンハンだと思わなければ時間短めな中で途中までずっとスリルと絶望展開が続いて、傷への対処などは過剰なくらいサバイバル色強くてリアルでホラー演出も強烈で怒涛のアクション映画ダナーって楽しめると思います。異常なくらい英語ペラペラの異世界人のロン・パールマン(金髪)もいい味出してるし。

 

どう捉えればいいんだろうと振り回されるままディアブロスがボロボロになる様を見てまあ話の種になるな…くらいの気持ちの収め方をしていたら。

 

私ね、このブログでも時々語ってるくらいリオレウスが大好きなんですよ。

推しなんですよ。

 

その推しが大暴れするのでそこはありがたい。実写(ちがう)のレウスは本当にかっこよかったです。まあレウスは万人受けするよねえ…王道の絶対王者だもんねえ。

 

モンハンを映画化した作品としては私は歯切れの悪い評価をせざるを得ないけど、でも突っ込みまくりとか頭ごなしにダメだとは言いたくない。映画としてはわりと面白かったし、ラストシーンとかは誰も言わないから私が代わりにナレーション入れちゃったけど「私達の戦いはこれからだ!」って感じでいい少年漫画を見ているようでした。打ち切りっぽくはあった。そういうのも含めて嫌いじゃないなあ。

赤字らしいけどそこまで嫌わなくてもいいのでは。武器の再現度は高めでミラ・ジョヴォヴィッチ双剣の乱舞はかっこいいのでモンハン好きもあれは嬉しいんじゃないの?モンハン好きの気持ちはそこまでわからんけれども。

惜しいのは肉焼きのときに無音とか、音におけるモンハンらしさがなかったことかな。アイルーが可愛くなかったけどクリーチャーらしさはあったかしら。

 

操虫棍とか笛のバトルも見たかったなあ。続編やんないかな。

虫嫌いにはオススメ出来ないけど洗濯物を畳んだり干したりする間に見るのに丁度いい映画でした。

マイティ・ソー バトルロイヤル(吹替版)

なぜ移民の歌…

アベンジャーズの一員として地球を守るために戦ってきたソー。彼の前に突如現れたのは、“死の女神・ヘラ”。そいつは、アベンジャーズのメンバーですら持ち上げることができない、ソーの究極の武器・ムジョルニアをいとも簡単に破壊すると、圧倒的なパワーでアスガルドへ攻撃をはじめる。ヘラの野望を知ったソーは、盟友ハルク、宿敵ロキらと破天荒なチーム“リベンジャーズ”を結成し、極限バトルに挑む!果たして、ソーたちは史上最強の敵からこの世界を守ることができるのか?ヘラの復讐の目的は!?そこには、ソーの運命を変える秘密が隠されていた…

アベンジャーズインフィニティ・ウォーの手前の設定なんですね。その前の作品までは見ているけどなんかわちゃわちゃしすぎて話を覚えていないからなんでハルクがああなっているのかも一応説明があって「そうだっけ?」って把握する程度だったわ

 

2時間10分くらい、ダレることなくずっとテンポよくて数分に1回は笑わせにくるしその笑いのネタが結構ベタなのもよし、ロキがずっと可愛くて可哀想なのもよし、バトルシーンは迫力あるしイドリス・エルバはミステリアスでかっこいいし、地球人の老人のコスプレをしていてもアンソニー・ホプキンスは神だしマット・デイモンのアレ、よくネットミームみたいな扱いされていて知っていたけどまさか本編に出ているとは知らなくて変な声が出たしで。ずっと忙しくて面白かったです。

 

ロキがオーディンになりすましているシーンのアンソニー・ホプキンスオーディンに見えない胡散臭さが強くて名優のスペックの無駄遣いぶりが凄まじかったな…

オーディンはこのシリーズでずっと厄介な存在だけど(ぶっちゃけ役に立たない)死んでやっとちょっと役に立った?死んだせいでヘラが出てきて大事になったんだけど。

 

スルトってFGOでもあんな感じだったので公式でもあんな感じなのかな、ってまず最初に思いましたね。で、聞き覚えのあるイントロと雄たけびで移民の歌なんだけど監督の中でこの曲しかなかったんだろうな。ラブ&サンダーではガンズらしいね。

 

笑えるところが多くてハルクとソーがバトルロイヤル(といえるのか、勝ち抜き戦になってないから違くない?)やってるときのソーのボロゾーキンぶりとかバナーがハルクに変身する気で飛び降りでバナーのままベチョってなるとことかもう泣くほど笑ったのでこの作品のベストバウトはハルクの出てるところでいい気がする。

ヘラはさすがのケイト様でかっこよかったけどもったいなかったような気もする。もっと時間をかけて悪の華らしく輝いてほしかった。テッサ・トンプソンは素敵でした。

 

三宅健太さんのソーが好きなので吹替版で見ていたら、ケイト様は天海祐希さんなのですが、名探偵コナンのときも思ったけどそんなに声優に向いてない気がする。おヨネ(米倉涼子さんをそう呼びたいマシューファン)は全然慣れてるからこれも慣れかもしれないけどもう出ないだろうしな…

下手でもないけど声優の演技じゃなくていつものドラマとか映画とか舞台の演技なので、ジブリとかだったらしっくりするかもだけど他がちゃんとした声優さんだらけのなかでは残念なことに浮くんですよね。あくまで私の感じたことですが。

天海祐希さんは本人として出たほうがずっといいよ。

 

原題が「ソー ラグナロク」なんですがそっちのほうが良かったなあ。ラグナロクがなにを意味するかわかってないとダメか??FFファンだと飛空艇とか武器とか思いがち…

 

ディズニー+で新作を見るためにこちらを見たのですが、見てよかった。本当に楽しかったです。大好きなカール・アーバンも変な姿していたけどずっと出ていて説明が殆どないけど(ヘラにさせてもらえない)ああいう振る舞いをするまでのすべて理解できるので演出がうまいんですよね。

 

ソーとロキはトムとジェリーみたいに仲良く喧嘩するのが一番おもしろいですね。次作はロキは出ないらしいのでそれでも面白いってどういうこと?と思うので早々に見ると思います。

スタートアップ!(韓国の映画)

マブリー!!

学校も嫌いで家も嫌い、ましてや勉強なんか大っ嫌いだと反抗し、母親に1日1発強烈ビンタを食らう少年テギル。
親友サンピルが早くお金を稼ぎたい一心で社会に飛び込んだ時、あてもなく家を飛び出したテギルは偶然入ったチャンプン飯店でただならぬオーラを放つ厨房長コソクに出会う。
激しすぎる挨拶を交わし、その直後から人生最大の敵となったコソクとテギル。
怖いもの知らずだったテギルはチャンプン飯店で奇想天外な人間たちと出会い、世の中を学んでいくのだが…。

あくまで主役はチョン・ヘインさんと金髪の俳優さんのお二人かな、マ・ドンソク兄貴は彼らのほろ苦い青春ドラマのとんでもないスパイスという感じ。

出オチすぎるおかっぱ頭とピンクやガーリーな柄物の服、デタラメに踊るTWICEと、私のようなマブリー大好きな人がちょっと求めるマ・ドンソク兄貴がたまにマジで痛そうな重いビンタなりパンチなりを繰り出すので、私には期待通り。

 

学校を中退して親の言うことを聞かずに家出をするテギルの方が危なっかしいかと思ったのに、実は芯がしっかりしていて喧嘩は弱いけれど良くないと思うものには手を出さず助けにいこうとするところがあり、真面目そうなサンピル(チョン・ヘインさんね)のほうが真面目過ぎるあまり危ない方へズルズルハマってしまうという。

どんな状況にあってもチョン・ヘインさんは爽やかで可愛らしいのでもともとの佇まいってなかなか抜けないし今回もそれが正解なんだろうなと思いながら、割と最近の映画なのに18歳の役なのでマジで年齢がわからんなと。(映画公開時点で31歳やぞ)

 

兄貴に関しては細かな説明がないけど映像表現でお察しくださいという感じの事情があり、マ・ドンソク兄貴の本領というか悪人伝の匂いもあり。

テギルが転がり込む中華料理店の人たちが良い顔ぶれで、そこが安心して見られたのでバイオレンス強めでも最後まで見られました。

でもこの作品に出てくる悪い人たちがこの世から消えてなくなっちゃえばいいのにな、とは思います。

テギルのお母さんが美しくて良きマザコン映画でもありました。ああいう関係性ってどこにでもあるのね。

 

笑うところと兄貴の漫画みたいな鉄拳制裁が炸裂する部分にスッキリするかもしれないので、マブリーが見たかったりストレスが溜まっていたらオススメかも。

プロミシング・ヤング・ウーマン(映画) 感想

めっちゃ見たかったやつ。

キャシーは、ある事件で医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。
その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。
ある日、大学時代のクラスメートで小児科医となったライアンがカフェを訪れる。
この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻すことになる……。

去年のアカデミー賞にノミネートされたときにトレーラーをチラッと見て、これは見ようと思ったきりすっかり忘れていたらアマプラに入っていました。

 

キャリー・マリガンが演じるキャシーが被害者で復讐するのかと思ったらそんな単純な話ではなく、親友の復讐であり、泥酔した女性に性暴力を働こうとする男や女性ってだけで性的な暴言を吐く男に思い知らせようとする話で、じっくり見入ってしまうサスペンスでありました。

正直言ってこういうことをやってみたいってことはチラッと思いはするし、世の中のこの映画に出てきそうな愚かなことをやりかねない男性たちに見てほしい。いっぱいいるもんね!!

 

亡くなった親友は同性にすら味方になってもらえず絶望して亡くなったことになってるけど、一緒に医大を中退したキャシーに対して道連れにしてしまったことはなにか思わなかったのか、そんな彼女を解放したくて自分は死んだのではないかとか私は勝手に思ったのだけど、そういう想像の余地があるくらい亡くなった親友に関してはほとんどキャシーからしか語られない。母親はちょっと出てくるけど、彼女はキャシーが過去にとらわれていることから解放しようとするし。親友が本当はどうしたかったのかは遠回しにしかわからないから、親友のために復讐するというより理不尽な事件で親友を失ってしまった自分のためにってのもありそう。

キャシーの本名というか正しくは「カサンドラ」という名前なのもね。

 

どんなシーンもなにが起こるかわからない不穏さが漂っていて、キャシーの部屋の甘くて美しい内装も、勤め先の白い壁にペールブルーの装飾にキャシーが身につけているものがピンク色だったり、本来ならそこに女性がいるって素敵で雑誌に載りそうなのに、キャシーがわりと可愛い服を着てそこにいるとなんだか怖くなる。これってナタリー・ポートマン主演の「ブラックスワン」を思い出すんですよね。薄いグレーとかペールブルーにピンクって「女らしさ」のある女性を彩るのに向いているのだけど、か弱さが際立ってちょっと心配になる色使いになる。隙があるように見えるんですよね。

 

彼女の選択は危なっかしさがあるけれどやっぱり医大に行くくらいだから賢いし、情けもあるから根っからの復讐鬼ではないのですが、私も彼女とともに人に対して絶望してしまいました。まークズの描き方がうまいし、役者さんもうまい。

でも2日連続でお見かけしたアルフレッド・モリーナは出番は少ないけど強い印象を残しました。やっぱり好きだわ。

 

サントラがすごく良くて、ブリトニー・スピアーズの「TOXIC」をバイオリンで奏でるのはめちゃめちゃ狂気をはらんでいてスリルをもりあげていました。この曲知ってるわ、TOXICやんてわかった瞬間スッキリ。

この映画で一番のスッキリポイントはこれとセクハラ暴言を吐くバカ男のピックアップトラックを傷つけるところかな。実際は犯罪になるからなかなか出来ませんて。

 

出てくる男性の多くが泥酔していたと思っていたのにいきなりシラフで真顔のキャシーにビビるんだけど、セクハラ暴言を浴びせられて真顔で見返したらあんなにビビるもんなのかな。なるか。パワハラ暴言に真顔で見返したら相手が怯むことはありましたね。自分のほうが優位に立っていると思っている相手に無言で強気の雰囲気出されたら怯むよね。

 

キャシーがかなり強くてあまり暴力じゃないやり方で憎い対象を倒すけれど、現実では彼女のような罠のはめ方をしても無傷で済むとは思えない。夢のような復讐劇でもあります。でもスッキリ気持ちよく終わりってやつじゃなく、不穏さが一気に形になって、後味は悪いやらいいやら。

地獄を味わわせて殺すより生き地獄をずっと味わわせるほうが復讐としては強いよね。

キャシーがアルになにをしようとしたのかよくわかんなかったけどドラゴンタトゥーの女でリスベットがキモい奴にやったリベンジと似たようなやつかなー。彼女の本来の復讐が見たかったです。

 

かなり痛々しいので見るには覚悟がいるけど、めっっっっちゃ面白かったで。

トップガンでマッチョな男たちに寄り添っていた娘さんたちが男性目線の都合のいいイメージなら、そういうのにムカついてきた娘さんたちの本音がこっちだと思う。都合の良いように身を処す人だっていて、それが悪いとは私は言わないけれども(言う人もいるね!)。それが大学の偉いおばさんだったり、同級生でスルーしてた人だったりするんだろうな。

トップガン(1986年の映画) 感想

 レイバンが似合う似合わないってどこで決まるんだろうなあ(私がレイバンをかけるとまず自分が爆笑する。うちのお母さんは似合う)

米海軍が設立した「トップガン」と呼ばれるエリート・パイロット養成訓練所に、マーベリックをはじめとするトップレベルの男たちが集結した。
実戦さながらの厳しい訓練に明け暮れる彼らは、飛行技術を競い合う良きライバル同士になっていく。
マーベリックは美しい教官チャーリーと恋に落ちる。
何もかもが順調だった矢先、彼の操縦機がジェット後流に巻き込まれ、同乗していた親友を失ってしまう。
自信をなくしたマーベリックはトップガンを去る決心をするのだが……

公開から1〜2年に渡って何回も見てるんですよ。父親がビデオを持っていたんですよね。で、何人もいた友達がそれぞれ我が家に来てトップガンを見せろと。

同じようにスタンド・バイ・ミーとか火垂るの墓を一緒に見てました。火垂るの墓は1回で十分だと思うけどな…

 

トップガンだけは話の展開はざっくり覚えていてもパイロット養成訓練所の話だとはピンときてなくて、ふつーに軍人の話だと思っていたり(たぶんグースやクーガーに妻子がいたから?トムの相手役のケリー・マクギリスが完全に大人の女性だったからかな)何回見ても重要なシーン以外はあらすじが頭に入ってこなくてトム・クルーズのアイドル映画という認識が強かったんですよね。

でも最近公開された続編がとても人気で見た人の評価も高いのでトップガンってそんな映画だっけ?って見返したのですが。

 

やっぱりトム・クルーズの1980年代のアイドル映画といえばそんな感じ、ただ戦闘機の演技が最高にうまい。タカハシレーシングかなってくらい。序盤の空母の上でお腹を打つ演技サイコー。

1980年代の映画ってこうだったよね、という雰囲気がすごくて、出てくる女性がみんな金髪で男性に寄り添っていて挙げたジャケットでも判るように美しい添え物みたいなところがあった。トム・クルーズである以外どこに魅力があるのか私にはわかんないのにバリバリ仕事している美しい教官がどうにも惹かれてお話の真ん中ぐらいでくっついちゃってシルエットで判るようなセックスをしちゃう。これ友達数人と何回も見てたのか!

それが訓練所にバレて良いのかダメなのかわかんない。主人公は家族や過去を語るけど相手役はそんなバックボーンは語らない。ただ住んでいる家などでセンスの良さは判る。語りたいことだけを語る簡潔さは悪くないけど本当に添え物だから女性必要??って思っちゃう。

戦闘機に興味がなかったらそらー頭に入ってこんわ。

 

ただ数十年経って見るとマーヴェリックとグースの関係性は可愛く、失ったあとのショックもよく分かるし、彼を燻ぶらせずに現場に戻そうとする教官たちの働きかけなどは主人公えこひいきの匂いはしながらも伝わるものがあり、なによりもトニー・スコット監督の作ったものなのでいろいろコンパクトでわかりやすく、見せるところは見せてバイクを飛ばすシーンも戦闘機を飛ばすシーンもかっこいいんですよ。トム・クルーズはバイクに乗る姿が自分も好きなんだろうけどかっこいいんですよね。

 

敵方がミグなのでソ連で当時が冷戦時代だったからなあとうっすら思い出すのですが、いまも敵方機ってロシアなのかな。最先端の航空戦だとすると相手はテロ組織じゃなくて軍備がしっかりしている国家だろうからなあ。これはトップガン:マーヴェリックを見てのお楽しみかもしれん。

 

昔も思ってたんだけどアイスマンの立ち位置が調子がいいんですよね。味方でライバルという複雑な立ち位置だから仕方がないけど仲がいいのか悪いのかよくわからない。最後の持ち上げぶりがチャラい。で、これから二人がうまくいくのかと思えばマーベリックったら養成学校の教官になっちゃう。誰もグースの代わりにはならないだろうけど特別な友情につながっていくんだろうなあという雰囲気を残しながらいるところは別。でも続編でもアイスマンは出るって話なのでそこも気になる。

 

すぐに配信が始まる他のハリウッド映画の最近の傾向と違ってトップガン マーヴェリックはソフト化の知らせがまだなくロングラン真っ最中なので(4DXで見たいし見せたいでしょうね)しばらく待つことになるのでしょう。

 

ところで私はトム・クルーズの甲高い声が苦手なので吹き替えを選びがちなのですが、アマゾンで見られる吹替版は塚本高史さんで、森川さんに慣れているとどうにも据わりが悪いので字幕に切り替えました。でも当時のトムの声はそんなに高くなくて、若々しくて塚本さんはよく似ているんですね。他では渡辺裕之さんも演じていらっしゃる。その配役なんなのって思うけど昔聞いたような気がするな…

いつからあんなに高めの声になったんだろうな。ミッション・インポッシブルでは既に高かったような。怒鳴り声と叫び声が特に高いんですよね。

 

戦闘機に興味があったらもっと面白かったんだろうなあ。ガンダムだったらピンと来てたんだろうなあ(なんでもガンダムに寄りがち)

サントラはすごく人気があって、映画を見に来ていた友達がサントラのアルバムをカセットテープにダビングしてくれてよく聞いていました。トム・クルーズの映画ってサントラがいいものが多いんですよね。トムのおかげでもないんだろうけど、あの現象は何だったんでしょうね。

 

Danger Zone

Danger Zone

  • provided courtesy of iTunes

ああなつかしい。

スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム(ふわっとネタバレ)

ロード・オブ・ザ・リングスパイダーマンは全部見てるのだ!!!

その代わりドクター・ストレンジとの関係性は関連映画を見てないのでドクター・ストレンジがピーターに協力する理由とかはわかんないけど。

 

マルチバースっていいな☆

あらすじは全然知らないままあの沼の底みたいな目をしたミステリオのやらかしによってピーターの個人情報が世界に知られることになり大ピンチ!ってところから先を知らなかったんだけど、ピーターが短絡的にドクター・ストレンジドラえもん扱いしたことから更に事態は悪化し、他のスパイダーマンヴィランが出没、彼らを捕獲することに…までは彼らの登場の噂から想像が出来たけど、そこからの展開がもう、そうくるか!って流れ。さすが世界の孫が演じるピーターは本当に善なる人だよ!!

 

マーベル映画を見ていてよく思う、ヒーローのマッチポンプとヒーローがいるから問題が起こる問題をうまく盛り込んでいて、マルチバースものだからこういうメタ的な扱い方もできるんだね。

 

ドクター・オクトパスとグリーンゴブリンは特に印象に残って大好きだから彼らがキラキラしてると妙に嬉しい。ウィレム・デフォーって顔(表情)がいろいろすごいよね…!しゅんとしてるとすぐに同情しちゃうし、悪いときはキタキター!って思っちゃう。

デイン・デハーンが出ないのは残念だけど(スパイディより美しいヴィランでようございました。吹替版は石田彰さんだったし…)他のキャストさんが出てくれるの本当にありがたいよね。

それぞれ老けていることは不問にしたいが同級生のモブっぽい「フラッシュ」くんはちょっとおっさん入ってきてんなって思ってしまった。ホムカミから5年て長いのか短いのか(順調に3部作出来たと思う)

 

こうあってほしくないという展開はいくつかあったけどスパイダーマンというのはなにか大きなものを失わないと存在が許されないのかな。

私は割と若くて元気なメイおばさんが好きだっただけにそこはショックで、グリーンゴブリンが正気に戻ったあとの様子がほとんど触れられてないことも気になったな。ウィレム・デフォーの顔芸はどの瞬間もテンション上がっちゃうけども。

 

他のスパイダーマンよりずっと学生でいたから青春ものらしくもっとカラッとしてスカッとしたハッピーエンドになると信じていたから多少ご都合展開でもそうなってほしかったなあ…いろいろ余韻は残るけど、誰一人本当には幸せになってないよね。

ネッドとMJとピーターの3人の関係性めっちゃ好きだったな。

ホムカミのこの先が楽しみ!みたいな終わり方大好きだったのでまた見ましょう。

22013 アンソニー・ホロヴィッツ「殺しへのライン」

東京創元社さんの先読みキャンペーンでゲラで提供していただいたものを読みました。

『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホーソーンとわたし、作家のアンソニーホロヴィッツは、初めて開催される文芸フェスに参加するため、チャンネル諸島オルダニー島を訪れた。どことなく不穏な雰囲気が漂っていたところ、文芸フェスの関係者のひとりが死体で発見される。椅子に手足をテープで固定されていたが、なぜか右手だけは自由なままで……。年末ミステリランキング完全制覇の『メインテーマは殺人』『その裁きは死』に続く、ホーソーン&ホロヴィッツシリーズ最新刊!

本筋には触れませんが、シリーズの魅力だと思うところはそのままで、旅先で起こることだけにこれまでと違う雰囲気も強くて新鮮な感覚もたっぷり。

この作品の魅力は犯人探しであると思いますが、それが存分に楽しめます。2作目は結構ツッコミを入れたんですが、3作目は違う雰囲気が功を奏して終始面白かったです。

舞台になるオルダニー島を検索しながら読むのがオススメ。

 

こまかな感想はまたいずれ書くと思いますが、シリーズをこれまで読んでいる人はもちろん読んだらいいし、読んだことがない人は1作めから読むといいです。各話1冊で終わってそんなに難しいところはないし、なにより主人公が一応作者本人というのがいろんな意味でスパイスになっていて、毎回この人おもしろいなー!ってニヤニヤしながら読んでます。