夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「名探偵ピカチュウ」(字幕)

 アマプラで見られるのを忘れてたんですよ。 

名探偵ピカチュウ(吹替版)

名探偵ピカチュウ(吹替版)

  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: Prime Video
 
名探偵ピカチュウ(字幕版)

名探偵ピカチュウ(字幕版)

  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: Prime Video
 

かつてポケモンのことが大好きな少年だったティム(ジャスティス・スミス)は、ポケモンに関わる事件の捜査へ向かったきり、家に戻らなかった父親・ハリーとポケモンを、遠ざけるようになってしまった。それから年月が経ち、大人になったティムのもとにある日、ハリーと同僚だったというヨシダ警部(渡辺謙)から電話がかかってくる。「お父さんが事故で亡くなった――」。
複雑な思いを胸に残したまま、ティムは人間とポケモンが共存する街・ライムシティへと向かう。荷物を整理するため、ハリーの部屋へと向かったティムが出会ったのは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す、名探偵ピカチュウライアン・レイノルズ)だった。
かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、事故の衝撃で記憶を失っていたが、一つだけ確信をもっていることがあった…。「ハリーはまだ生きている」。ハリーは何故、姿を消したのか? ライムシティで起こる事件の謎とは?
ふたりの新コンビが今、大事件に立ち向かう!

字幕版で見たらよりアメリカナイズされたポケモンの世界があって、ミュウツーを「ミュウトゥー」と呼びたくなりませんか。

いままでいくつかのゲームや漫画のハリウッド映画化を見てきたけど一番ちゃんとしてるんじゃない?でかくさせられたドダイトスが動くシーンの派手さは本物の迫力がありました。ああいう畳み掛けてくる縦も横もわからなくなるアクション大好きなので、思いがけず見られてよかった。

ポケモンが実際にいたらこんな世界なんだろうかと思うんだけど、呑んだくれたケッキングとか残念な現実過ぎて面白いものを見せてくれるのがいいですね。

大好きなゲッコウガが悪用されるのは悲しかったけど(初期のポケモンだけじゃなくて比較的最近のポケモンも出てきて嬉しかった。ルンパッパ可愛かったですね)強いからしゃーない。

 

ゲームの「名探偵ピカチュウ」では思いもよらなかったけれど

「なんでピカチュウの声がライアン・レイノルズなのか」

というツッコミどころに意味があってそこが素敵でした。映画らしいオチの付け方でもこれは納得。

 

ベロリンガがリアルになるとヤバいとか、ガス吸ったタブンネのギャップとかメタモンが超絶厄介かつ黒目が…とか、エイパムの凶暴化はさながらグレムリンのようであったり、場面ごとのポケモンのチョイスや行動が、ポケモンをよく知っている人が検証していろいろ着想を膨らませたんだろうなと思わされる描写が多く、ないわーと思わされるところがなかった。そうなりますよね、って感じ。バリヤード、私はすごく気に入りました。ゲームで見るよりすごく魅力があったな。

 

ピカチュウコダックの毛の質感、プリンの歌声を際限なく感じるためにそこにいたくなりました。子供向けの感じはあるけれど、よく出来ていたなあ。ビル・ナイ様も魅力的。主役の男の子も笑顔が柔らかくてピカチュウとのバディが不自然でなく良かったです。

でも吹替版、ミュウツーの吹き替えは山寺さんで市村さんじゃなかったんですね。私はアニメの劇場版を全く見てなかったから別にいいんですけど、気になる人とかいたのかな。

おなじ感じで最愛のポケモンハッサムが見たいので続編とかあればいいのいなーと思います。同じ設定では無理かもだけど。

ポケモン好きなら楽しめると思うので友達のポケモン好きみんなに見てほしいわあ。いっぱい話がしたい。

 

名探偵ピカチュウ - 3DS

名探偵ピカチュウ - 3DS

  • 発売日: 2018/03/23
  • メディア: Video Game
 

 

「まぶしくて」(ドラマ)ネタバレ

 珍しく12回で終わる(が、レンタルだと20話なので45分刻みかな)

第4話

第4話

  • 発売日: 2020/10/15
  • メディア: Prime Video
 

ナム・ジュヒョクさんを挟んで両端の女性が同一人物の役で、プロセスとかは違うけれどハウルの動く城みたいな感じ。

まだ1話しか見てないけどヒロインが家族とはうまく行っているけれどそれ以外がどん底でかなり痛々しい。そこをもうベテランの域のハン・ジミンさんが演じるんだけど、この方はアラフォーなんですが(ヒョンビンさんの相手役で知ったけど彼よりひとつ年下なのであのお年頃のカップリングではピッタリ)25歳の役でその年代のナム・ジュヒョクさんが相手役ってどういうことかと思ったら、時間を巻き戻せる不思議な時計を持っていて、幼い頃にそれを多用しまくった結果、巻き戻した時間も体はそのままの時間を過ごしたため本来の同級生よりかなり老けているという設定。これDr.スランプで時間を止めて千兵衛さんが隣の摘さんとスケベないたずらをしまくった結果気づいたら周りよりずっと老けていたってネタと同じなんですね。懐かしい。

だからハン・ジミンさんが25歳の役なのは+10年分くらい時間を巻き戻しては自分の思うように過ごしていたから、ということで納得なのです。兄のほうが若く見えて、最初に出てきたときに弟かと思ったのだけどそれもあながち間違いじゃなかった。パッと見で若く見える人を兄に据えるあたりのキャスティングがすごい。

お父さんは「雲が描いた月明かり」のおじいさんとか「元カレは天才詐欺師」の市長役の人。

お母さんは他のドラマでもお母さんを演じていた人だなあと思うんだけどおぼろげ。

1話ではまだおばあさんになりませんが ナム・ジュヒョクさんが抑えめの雰囲気でとても魅力的なので、ハン・ジミンさんの演じる役どころは悲しいまでに痛々しいけれど(このへんのあからさまさ、取り繕わなさが韓国ドラマの魅力かもしれん)それでも可愛いからすごいよなあと感服しております。

どうなるんでしょうね。

 

2話見ました。

ヒロインはさらにどん底へ、ナム・ジュヒョクさん演じるジュナもどん底へ。なかなか救いようがない展開だけどどうなるんだろ。周りが(一人を除いて)わりと優しいが、ヒロインのヘジャとジュナが地味ーにすれ違っているのも気になる。いや、地味なんてもんじゃないか。派手にすれ違っております。老キム・ヘジャの中の人がすごくうまいので不自然な感じがしません。これは大変な役ですよ。

 

3話

起こってしまったことのギャップに苦しみながらも現実として受け入れていく展開がごく自然で決して暗いままではないのがいい。ジュナはへこみっぱなしだけど。ヘジャは自分の場所を見つけていくし、親友たちも超速の理解で受け入れてもらえて友情って素晴らしいなと感激した次第。でも相手を年長としてついつい体が敬ってしまうのが韓国の子の行き届いた躾を感じます。日本よりいろいろマナーがあるから余計わかりやすい。

兄が老けた妹を自然に受け入れて要領よく扱うのが長男の力を感じます。兄、ニートでうだつが上がらないけど面白いし根は優しい。父は自分のせいでこうなったのをなんとなく感じるから老けた娘に対して非常にぎこちないのが見ていて切ない。老眼鏡を買ってあげるシーンで泣いてもーた。そこで窓に映り込むタクシーとか、演出もいいんですよね。

 

4話

老キム・ヘジャとジュナが変な距離の縮め方をしているんだけどキム・ヘジャのキャラがブレないのでやきもきしながらも面白がれる。

兄も相変わらずひどくて面白いし、彼にムカつくへジャの親友の気持ちもよく分かる。ぎこちなかったお父さんとの和解もキム・ヘジャが老けちゃったことが幸いした感じで徐々に上手くやっていってほしい展開。

で。

すっかり陰キャになってしまったジュナが。とんでもねー仕事についていて私たちの爆笑を誘って終わり。まさかの熱唱。歌詞が「愛に年は関係ない」なのがいいね。ヘジャの( ゚д゚)ポカーンこの顔。

 

5話

ジュナが怪しいデイサービス(身体介護なし)に就職しているので困惑するヘジャ、つい口車に乗っかって怪しい薬を買ってしまったりご年配の人間関係に翻弄されたりと忙しい中、バイトもしたりちょいちょい笑わせつつも、ジュナとのやりとりはだいたい切ないし思うようにいかなくて歯がゆい感じ。そりゃあ気づかないわね。

兄と親友は、兄がどこまで意地汚いというか食い意地が張ってるんだって気もするけど親友が美人なのでもったいないなーと思いながら見てます。

 

6話

陰キャになってしまったジュナの沼の底のような瞳が可哀想。明るく誰にでも気遣いしちゃいたいヘジャはシャネルおばあさんの心を救い、ジュナの悲しみも知って救いたいと願った結果がバッドエンド回避の2周め突入とか。これ乙女ゲーだったのか…こういう乙女ゲーよく知ってる。

バッドエンドのフラグをヘジャがへし折り、回避したあとのジュナはそりゃあもう、キラキラしておりました。沼の底のような瞳からキラキラの瞳まで、すごいぞナム・ジュヒョク!!

彼くらいになると無地の紺色のスウェットでも立派なデートのおしゃれな服に匹敵するからな…おそろしい子だよ。終始幸せそうでこれが本来のルートなんだなと思えます。

この作品の広報でよく見るお花をあげるシーンなんかこれまでのキツい展開を知ってるだけに泣きそうになりましたが。そのあとで必ずヒロインにあるまじき瞬間が訪れるのほんまコメディよね…青っ鼻垂れるハン・ジミンさんとかねーわ。

って夢オチいいいいいいいいいいいいい!!!!!(すんません途中から実況してました)

まあいろんな問題を投げっぱなしにするところだったもんな。

また沼の底のような目のジュナだよ…

からの、急展開ありで、これは続きも見逃せませんなー

 

7話

突如として、傍目からだと妄想にとらわれてじいさんの時計を狙うババアになってしまった感じがするヘジャの妄言に揺さぶられるジュナがめちゃめちゃヘジャ(若)が好きやん…とちょいちょいときめきながらも、お父さんの衝撃の事実、お母さんの悲しみなどを知ってヘジャも妄想?から解脱。兄だけは相変わらず意地汚いなりに現状の打開にでようとするんだけど全員どん底なのは変わらず。

序盤の酔っ払ったヘジャとジュナの会話が再現されるシーンは素敵だったなあ。ジュナ目線でのやりとりでのヘジャの可愛いこと。こういうのがうまいドラマは好きです。 

 

8話

ほんまナム・ジュヒョクさんがうまくてな…目にハイライトが入らない(演出もあるんだろうけど)

車のシーンがとんでもなく切なかったな

ヘジャがお達者倶楽部との交友関係を築いてきてもとの25歳の親友たちと隔たりが出来てきたけれどそこはうまく修復できたと思ったら!とんでもない展開になってもーた…美しいおばあさんが…

 

9話

韓国式のお葬式をじっくり見ることに。

それでも友達がいるからなあ。シャネルおばあさんが切なかった。高齢者の切なさが細かく描かれていてファンタジーなのを忘れそうになるわ…

ヘジャの話をしているときはジュナの目に光が差すのが素晴らしかったです。

で、ジュナが大ピンチ…だけど失恋したみたいなものの親友を囲んで女子たちはわちゃわちゃしてるという

 

10話

兄がもう…本当に関係のないところでピンチでサイテー笑

ジュナのピンチにヘジャとジジババのアベンジャーズがそれぞれの魅力を生かした立ち回りで、双子のおじいさんや盗癖のあるおばあさんたちのそれまで伏線になっていた特色が見事に生かされた展開で気持ちが良かったです。高齢者なめんな、ってところですね。

視覚障害者の方にあんなスキルがあったらすごいけどめっちゃファンタジーでした。それぞれの人達の若い頃の姿が映されるあたりが素敵な演出。ご年配をとてもリスペクトしている作品です。正直なめてた。

そして兄貴がしらず密航しとる…!!

海に行くのはいいけどそれよりジュナを病院へ連れて行ってやってくれ…

 

え??

いまわしめっちゃ( ゚д゚)ポカーンとしてる。

どゆこと

 

11話

超展開…

これまでのお話は、アルツハイマーの女性の脳で起こっていた妄想でした…?

兄がアレだけ意地汚くお金に恋に弾けた挙げ句に赤道直下に密航というくだりも、おばあさんの妄想だったの不憫すぎない??

妄想の中の地に足がついた描写の高齢者施設も、やたらお金で揉める高齢者とその子どもたちもリアルで、結局アルツハイマーを患った人の頭の中がファンタジーなだけで全ては高齢者の物語だったのか…あれだけ心が揺さぶられたのがそうだったのはすごく悲しい。

頭はそう納得していっているのだけど、物語では本物のヘジャとジュナの馴れ初め(70年代)がコメディタッチで描かれていくので非常に戸惑いましたよ。70年代ファッションのナム・ジュヒョクさんもふつーにかっこいいのすごいわ。

それにしてもヘジャの中の人(おばあちゃん)、うまいなあ。

 

12話

父ナム・ジュヒョク…

ふつーにアルツハイマーを患った女性の物語にしたらここまで引き込むことはなかったんだろうか。人騒がせな。

70年代の韓国っていろいろ規制があって大変だったんだなあ。冷戦の影響をもろに受けていたのか。いけ好かない笑い方をする警察官は愛の不時着でダンさんのおじさんにスネを蹴られた軍人やってた人ですね。

ジュナずっと可哀想やん。

私は可愛そうなナム・ジュヒョクさんは見ていられないですよ。「スタートアップ」もかなり可哀想な時があったけれど見ていられなかった。しかも今回遺影つきだよ。見ちゃいられないよ。

車椅子のじじいがジュナを見たらビビりあがっていたのは現実ではじじいが主治医のイケメン(ナム・ジュヒョクさんの二役、物腰が柔らかいお医者さん)を見てビビりあがったのを見たのかもな。そりゃあビビるだろうなあ。

 

ずっと切なさ満載だったけどさ…やっぱりおばあちゃんキム・ヘジャの脳内で赤道直下で置き去りにされた兄よ…70年代版の兄からしてウザいからそういう目に遭わされたんだろうか。

2周めを見たらまた印象がぜんぜん違うだろうし、このドラマはいわゆるひとつの「信頼できない語り手」ものなのでそこに注目すると面白いけれど、10話まで振り回された私の感情はどこへ持っていけば、いきなり突き落とされて挙げ句お婿と大泣きした我々の心の持っていきようはどうしたらと、なかなか困りました。

ナム・ジュヒョクさんがずっとずっと可哀想だったので、近々恋のゴールドメダルを見よう…

 

びっくり度はかなり高いけれど、置き去りにされた感じも強いわ。私はファンタジーブコメを見ているはずだったんじゃあ…

 

 これを見ないと私が救われない気がする。

市民ケーン(映画)から人それぞれのオールタイム・ベスト

 すごく有名な作品だからみんな見ているようで、有名な作品だということだけ知っているんじゃないのって疑っている映画No.1

市民ケーン(字幕版)

市民ケーン(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 
市民ケーン Blu-ray

市民ケーン Blu-ray

  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: Blu-ray
 

ある日、ひっそりとした大邸宅で新聞王のケーンは「ばらのつぼみ」とつぶやきその生涯を終えた。
彼の生涯をまとめた記録映画のプロデューサーのロールストンは作品の試写を見て、どこか物足りない思いでいた。
「もっとケーンという人物に深く切り込んだ内容にしたい。彼は一体どんな男だったのか?」。
ケーンというほかに類を見ない人物の謎を解くヒントが、彼の遺した言葉「ばらのつぼみ」にあると確信をしたロールストンは、
記者のトンプソンにその秘密を解くように指示を下す。
トンプソンは、ケーンと近い関係にあった人々を訪ねていくのだが・・・。

私は子供の頃にやっていたのをチラッと見たかなあという程度。それよりイングリッシュアドベンチャーのおじさんの印象が強く、後にすごい俳優ですごい映画を作ったのだと知った感じ。私に映画を見せまくった母曰く「眠くなるわよ」って。

「マンク」が見たくて予習のつもりで見たのですが、当時としてはいろいろ斬新な作品だったんだろうなあというのはわかりました。カメラのアングルが一個一個面白い。煽りが多かったり、足元から動かないカメラで撮っていたり、顔のシルエットどアップの向こうで風景とか話し相手が喋っているのが映るとか。技術的なものはわからないけれど、これに影響を受けた人は多いんだろうな。

アメリカの映画ランキングで常時1位だそうだけど、木村拓哉のベストジーニストみたいなものじゃないのかなあと思うところも無きにしもあらず*1運良く子どもの頃に富を得た人がずっと求めたものというのは、ちょっと前までの成功した孤独な男性のよくある姿でした。母親が的確な判断をしたのだけど、怜悧すぎたとも思う。

あまりにもよくあるからありふれたものとして、今ではそんなに題材的に取り上げられなくなったかもしれない。悪いお金持ちより孤独なお金持ちってつまんない。でも見せ方がうまいから、チャールズ・フォスター・ケーンが最後まで心にあったものがなにかがわかるとかなり切ないんですが、いまの感覚で見ると「このおっさんへったくそやなあ」って思っちゃう。

 

偉大な作品かもしれないけど、好きな作品にはならないような気がする。2位はカサブランカだったりゴッドファーザーだったりするけど、そっちのほうが「好き」なのはわかる。でもどれもなんだかダンディズムとか男の美学とか男の孤独とかみたいな、男性目線があるような。

うちの母が一番好きな映画は↓これなんですよ。

いつも心に太陽を [DVD]

いつも心に太陽を [DVD]

  • 発売日: 2013/05/13
  • メディア: DVD
 

 彼は最高よ、とよく話していました。が、私にはこれを特に見せようとせずホラー映画ばっか。

市民ケーン」を眠くなると表現し、好きなのはこれという人の方を私はやっぱり信じるかもしれない。撮り方とか作風とか演技とかも大事だけれど、どれだけその人の心に寄り添うかなのかもね。お金持ちのおっさんの不器用な孤独なんか知ったこっちゃない。

私がいままで見た映画で一番好きなのは↓こちら。

素晴らしき哉、人生!(字幕版)
 

 市民ケーンのちょっとあとの作品です。

やっぱり寂しい作品より愛とか誠実さに満ちた作品のほうが好きだわ。

*1:訊かれたもののとりあえず挙げる対象が思いつかないからいちばん有名なのを挙げてみたってやつ。木村拓哉さんは実際ジーンズの似合う人ではあるけれども。

フランシス・ハ(映画)

 全編モノクロ。いまでは監督として素晴らしい作品を送り出しているグレタ・ガーウィグ主演作品です。

フランシス・ハ

フランシス・ハ

  • メディア: Prime Video
 

ニューヨーク・ブルックリンで親友ソフィーとルームシェアをして、楽しい毎日を送る27歳の見習いモダンダンサー、フランシス。
ところが、ダンサーとしてもなかなか芽が出ず、彼氏と別れて間もなく、ソフィーとの同居も解消となり、
自分の居場所を探してニューヨーク中を転々とするはめに!
さらには、故郷サクラメントへ帰省、パリへ弾丸旅行、母校の寮でバイトと、あっちこっちへ行ったり来たり。
周りの友人たちが落ち着いてきていることに焦りを覚え、自分の人生を見つめ直し、
もがいて壁にぶつかりながらも前向きに歩き出そうとするフランシス。
不器用で大雑把だけどチャーミング
な彼女の姿に、誰もが共感を覚え、心が軽やかになり、
不思議なタイトル"フランシス・ハ"の意味が明らかとなるラストに胸を打たれる。

27歳の頃って一番環境が変わっていく中で自分はどうするか向き合うときかもしれないですね。周りの友達は結婚したり仕事で出世したり逆に挫折したり別れたりする中で自分はどう動くかとか、友情を優先したらあっさり裏切られてとんでもない疎外感を味わったり、周りから取り残されていって焦ったり。何かにつけてもお財布と相談してこれも焦ったり。何かしら焦る時期です。もしくは、いい足がかりを見つけた自分を見て焦っている友達を見る時期?

それは日本でも他所でも同じかもね、とそれからかなり時間が経った私も思い返したのでした。私は当時は仕事が楽しくてしかたなくて、恋愛も楽しくてたぶん一緒に独身でいると思っていた親友やろくちゃんたちと刺激的な会話をするのも楽しかった。他の友達はとっとと結婚していっていた時期だったけど、幸せそうなのはいいけど羨ましいと思ったことがなかったので特に焦ったりはしなかったかな。両親もおじいちゃんも全然。おばあちゃんだけはうるさかったような。

この作品では家族からのプレッシャーは無いにしても、頼ろうとしても口にできない空気があり、親もそんなに心配してないし頼らせようという空気がないんですよね。だからどこに行っても微妙に疎外感がある。

 

どんな人と一緒にいてもなんだかちょっと浮いているところや、親友と実は意思疎通が図れてなくて、親友の酔っ払いの戯言に優しく対応してるフランシスに共感するより心配するほうが大きかったのはやっぱり私がもっと年上になったからでしょう。でも27歳のときに見たらどうだったかなあ、定職につけよって思ったはず。周りがなにか充実していたり、なにかしらの保証を見出してるのを察すると不安そうな表情をちょっとにじませるのでその度に私も不安になり、この物語はきっと前向きな形で終わるんだろうけどなんだか落ち着かない、アダム・ドライバーもどんな飛び道具を持っているかわかんない(結局よくわからんままフェイドアウトしたアダム・ドライバー…)とどこかヒヤヒヤしながら、休み休み見たのでじつは見終わるまでに1週間かかっています。

 

でも結果として見てよかったですよ。どういう結末であれ映画は最後まで見たほうがいいのかもね。友達との関係もまあこんなもんなんだろうなと。管を巻いているときの口ぶりを見て、私は酔っ払った母との口約束を次の日に破られたこと百万回の子どもだったので「こりゃーないわ」とすぐに見破ったけど、翌朝のフランシスの駆け出す姿、そこでなにかしらを思い知ったあとの身の処し方に優しい気持ちになりました。

20代すぎてから27歳までに見たら丁度いいかもしれない。

でもモノクロだからかな、誰かの昔の姿かもしれないとも思うんですよね。だからこの撮り方はアリです。

フランシスはよく色んな人と飲み食いする機会があって、それを見ていて「これが会食か…」って思いました。やらない私とお婿にとってはこれでコロナが伝染るんやと。このご時世に見たらそのへんに苦笑いなのでした。

時の面影(Netflix映画)

 イギリスにも古墳があるのか!あるわなー?っていう程度の知識から見ております。

見る前後に「イプスウィッチ 史跡」で検索していろいろチェックしておくといいかも。

こちらの商品紹介より下はネタバレを含みます。

The Dig: A Novel Based on True Events (English Edition)

The Dig: A Novel Based on True Events (English Edition)

 

第二次大戦直前のイギリス。 不思議な塚の発掘を望む未亡人が雇ったのは、経験豊富なアマチュア考古学者。 この出会いが、歴史に残る大発見へとつながっていく。

イギリス南東部イプスウィッチで広大な邸宅を持つMrs.プリティ(プリティは苗字:キャリー・マリガン)が何かしらの勘で自分の所有する土地の塚の発掘をバジル・ブラウン(レイフ・ファインズイプスウィッチ出身なので説得力ありありというか、出身地で主演するなんてどんな気持ちなんでしょうね)に依頼する。最初は夫人が指定した塚を既に盗掘されていると判断して別の塚を掘っていたが、落盤事故で九死に一生を得たときに天啓を受けて?夫人の言う塚を掘ることに。

この時代の少し前にツタンカーメンを発掘したカーターもそういう感じの天啓を受けたって漫画で読んだことがあるから、それに影響を受けてたまたま当たったのかどうか。

 

レイフ・ファインズが「スネイプの墳丘では鉄の鋲が出たよな?」という台詞を言うので私一人がニタァと笑ってもーたんですが、どうでもいいですね。サフォーク州の地名だそうです。

最初吹き替えで見ていたんですが、レイフ・ファインズの吹き替えがあまりにも老け込んでいてたしかに年齢より老け込んだ役柄で、それっぽい佇まいを見せます。007と大違い。さすが。昔からこの方の出演する映画を見ているので(「イングリッシュ・ペイシェント」と「ことの終わり」が大好き)この方の演技の巧さは理解しているつもりだけど、こういう滋味のある役もされるようになったのねえとしみじみ。だから元の声に馴染みがあるので字幕にしました。

キャリー・マリガンも実年齢より老けて見える役です。「ドライブ」の時かなあ、ふんわりとした笑顔の可愛いお嬢さんだったけど(あのときもシンママだったっけ?DV夫がいる人だったっけ?)ちょっと貫禄のあるマダムの役も合っている。1930年代の流行りのドレスも似合う。心臓疾患を抱えているからやつれた面差しになっているのね。しんどそうなのが伝わってきて私まで心臓が苦しくなりそう。

この二人が古墳の発掘を巡って静かな友情というか信頼関係を育んでいきます。

 

最初は人手不足で断ってきていた博物館が発掘品が思いがけないほど重要だと知ると自分たちに扱わせろと越権行為にも及ぶなど静かな作風の中にも波風あり。

なんのために考古学があるのかというのを奥さんが語りかける台詞が私もちょっとだけ疑問に思っていたところがあるので(考古学は大好きですよ、なんなら専攻しようとしていた)胸アツでした。

途中からリリー・ジェイムズも登場するんですが、こちらは老けて見えずピチピチです。キャリー・マリガンとそんなに歳は変わらないのに。

女性で体重が軽いってだけで発掘に採用されるなど、途中で発掘の主導権を握った教授の学歴と性別での扱いが悪くて感じが悪いのでプリティ親子に地味にいけずされるのが面白い。

 

歴史を知らなくても、それが本来見つからないはずの時代のものだとかどういう意味で重要なものかは台詞の端々で伝わってきます。

その側面で第二次世界大戦開戦間近で夫人の従兄弟のローリー(美丈夫さん)も空軍に配属されるし発掘自体も中止になる前にやってしまおうと取り組んでいるという流れ。

第二次世界大戦のイギリスでは若い男性が随分亡くなっていますから、その悲劇の前兆のような雰囲気がそこかしこでしております。不穏と言うより、寂寥感というか日常から離されていく悲しさというもののほうが濃い演出です。

明言されないけどリリー・ジェイムズの夫が隠れゲイで同僚のイケメンと怪しいんだよね。そこを妻も察してる。カメラの映し方があやしい。めっちゃ匂わせ。だから戦争を前にセンチメンタルになり気味の従兄弟といい雰囲気になるわね。

 

台詞で直接語らず、カメラや人の目線や仕草で様々なことを知らせてくる上手な作品でした。学歴がないというだけで功績が認められない人や、幼くて賢い息子がいる上で目の前に死がある夫人、夫に愛してもらえず好きな研究でも軽い扱いの女性など強くはない立場の人がその時代にいたことをそっと伝えてくる。子役も魅力的でした。

レイフ・ファインズもよかったけどキャリー・マリガンがうまかったなあ。アカデミー賞取らないかしら(2021年の作品だから来年かな)身内に心臓疾患を抱えた人がいるんですが、仕草や表情が一緒でした。

大きな動きはほとんどなく、スカッとするような作品でもないけどたまにはこういう作品も見たほうがいいですね。かなり上質でした。じっくり見られました。

 

ことの終わり (字幕版)

ことの終わり (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 
イングリッシュ・ペイシェント (字幕版)

イングリッシュ・ペイシェント (字幕版)

  • 発売日: 2016/11/01
  • メディア: Prime Video
 
『ドライヴ』Blu-ray【日本語吹替収録版】
 
007 スペクター (字幕版)

007 スペクター (字幕版)

  • 発売日: 2016/02/24
  • メディア: Prime Video
 
ベイビー・ドライバー (字幕版)

ベイビー・ドライバー (字幕版)

  • 発売日: 2017/12/13
  • メディア: Prime Video
 
ツタンカーメン 1 (潮漫画文庫)

ツタンカーメン 1 (潮漫画文庫)

  • 作者:山岸 凉子
  • 発売日: 2002/06/21
  • メディア: 文庫
 

 

 

RBG 最強の85才(ドキュメント)を見て感じた「オリンピックの件」や「弱い立場」と「安全な立場」について

 見るなら今やな!ってことでネトフリで見ました。

RBG 最強の85才(字幕版)

RBG 最強の85才(字幕版)

  • 発売日: 2019/12/03
  • メディア: Prime Video
 
RBG 最強の85才 [DVD]

RBG 最強の85才 [DVD]

  • 発売日: 2019/12/03
  • メディア: DVD
 

アメリカ最高齢の女性最高裁判事、ルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称「RBG」の人生に迫るドキュメンタリー。女性やマイノリティの権利発展に努め、国民的アイコンとなったRBG。家族や友人が語る知られざる素顔と、最愛の夫とのエピソードを綴る。

この度の森喜朗東京オリンピックパラリンピック組織委員会の会長の「女性の理事を増やしていく場合は、発言時間をある程度、規制をしないとなかなか終わらないので困る」、そこからの現在の女性の理事の功績をたたえた上でわきまえているから〜と言った発言内容にもう黙っていられなくなって参りました。こんなことを言う方がオリンピックを担うのかと。なんのためのオリンピックなんでしょうね。もともと「神の国」発言をしたころから大嫌いでしたが、大嫌いってもんじゃねえ、嫌悪でしかない、こんな方。時代錯誤。自分の住んでいる国で偉い立場にいることが恥ずかしい。国の権力者が庇い立てするのも恥ずかしい。

 

そこからの、性差別(女性のみならず男性も性差別により不利益を被ることはある)やマイノリティの権利について戦ってきたRBG、ルース・ベイダー・ギンズバーグのドキュメンタリーを見ました。めっちゃメモとりながら。

これまで様々な時代ものの映画や小説などで1800年代の婦人参政権運動を見てきたけれど、そうした運動で活躍して勝ち取った人がいたことでいまの私は多少は性差を感じず仕事ができて義務を果たせている、というのはここ数日でさらに感じたことだけど、ここでRBGが働きかけたことでアメリカでは性差が減らされていったのだと知りました。特別なことじゃなくて当たり前なんですが、そうでなかった時代が長かったのです。

冒頭でRBGが引用するサラ・グリムケの言葉で引き込まれなかったら相当な鈍感かもね。

「特別扱いは求めません 男性の皆さんお願いです

 私たちを踏みつけている その足をどけて」

私自身が女ってだけでバカにされることが多々あっただけに胸に迫りました。枚挙にいとまがないけれど、素行不良で仕事の消化率がよくない男の先輩に仕事のやり方について意見を申し上げていたときに「命の母買ってきてあげようか?」って言われたのとか、順番待ちで急いでいるおっさん*1に先を譲ったら「最初からそうしろブス」って言われたのがいまのところ一番忘れられないエピソードかな。前者は上司に報告し、後者は「そっくりそのまま返すわ」と言ったけれど。そう、私はいつも黙らないからまだいいんだけど、黙らされて我慢を強いられる人のほうがかなり多いから、そんなことを言わせるんだとも思う。

 

育児をどれだけ頑張ったかとか料理が下手だとかいうエピソードはその人を説明する上で大事かもしれないけれど、そのへんはわりとどうでもよく(女性でも下手な人はいるんですよとかそんなギャップをギャップと思われない世の中になったらいいよね。誰でも持ち得る個性じゃないの。私は料理は得意だけど!)彼女の知性に惚れ込んだ器の大きな夫というのが世の中を動かすに至った重要な役割があったのは確か。

すばらしいパートナーシップを築いていて、これが本来あるべきカップルなのかもしれない。助け合っていらっしゃる。一方的に助ける、従属するとかじゃなくて、助け合ってるの。

これはカップルだけでなく一緒に目的を持って行動するなら大事な要素だものね。上も下もない。

これってオリンピック等の組織でも言えることで、性差関係なく助け合ってより良いものへしていくために働きかけるのがあるべき組織の姿。

基本的なことだけれど、器が小さいと自分より立場が下のものの出来がいいと排除したくなるものらしい。

前に勤めた企業の社長も自分より賢いことを言う人は軒並み他所へ飛ばしていたので、飛ばした他所の業績が上がり、自分の周りではしょぼい案件ばっかで下が大変、ってことが多々ありました。仕事の出来不出来を問わず美人を採用することに定評があり、会議中に部下を恫喝する。私を採用したのは中枢に絡まない末端を採用する立場にあった人事の女性でした。まさか私が中枢に絡んでいくとは採用当時だれも思っていなかった。その人や先代が採用したのはみんな顔については何も思わない人たちで、仕事はできるし頭も柔らかかった。いまは恫喝できないし偏った人事もしにくいだろうから(抗議して辞める人も多かったし、私も正直嫌になって転職しました)どうなっているやら。

 

夫は自分に自信がありユーモアがあったとのことで(実際にニューヨークの優秀な弁護士であった。それを知った瞬間に頭の中でそろばんを弾いたリーガルもの好きのわたし)、知性がある陽キャって大事ですね。(チラッとうちのお婿=優秀な陽キャを見る。私はお婿からバカにされたと感じたことが一度もないし、自分の知識を総動員させて手加減なく話せる数少ない一人です←こう思ってあらゆる相手に対して知識を制限して喋る事自体、なんだか変な話ですが、男性から無言の圧を感じて自分の知性をある程度封じてしまう傾向がありますね、自分でも恥ずかしい)

 

弱い立場の人の味方であったRBGはいまも若い人たちからの支持を受け、ノトーリアスB.I.G.になぞらえてノトーリアスR.B.G.と呼ばれ、クソコラまで作られていくのだけど彼女に続く女性は台頭してきているのかしら。ハリス副大統領はどうなんでしょうね。いつも「リベラル」という領域で女性が活躍する時点で全然差別があると思ってしまう。保守はなんでそんなに頑ななのかしら。迎合する人がいるからなんだろうけど(チラッとこの度任命された女性の最高裁判事を思い出す)私はいつも不思議なのが、避妊や堕胎を本人の選択が認められない法律を女性で支持する人もいること。カトリックの教義も絡んでいるんだろうけど、自分がその必要に迫られないからなのかな。日本の法案や施策とかもよく思うけど、安全なところにいる人が決めることは本当に困っている人を救えない。

私のお婿はカトリック信者ですが、避妊や堕胎については「善悪の判断で言うことではなく、その人にとって必要かそうでないかで決めることじゃないの?」と、教義などには流されないし、他人が口を出すにはおこがましい領域のことと思っているそうです。これは夫婦別姓の選択の自由や同性婚などにもいえること。

 

「女性が自分で決断を下せるかどうか 自己決定は女性の人生や尊厳の核心にあるものです

 政府がその決定に干渉するなら 女性を責任ある大人として扱わないことになりますし

 判断力を奪ってしまう」

これは避妊と堕胎についての法律についての言葉ですが、女性のみならず性別関係なく主語を変えてしまえば大人の一人ひとりにいえることです。

 

森喜朗には辞任を求めていきたいけど(アスリートファーストでなく利権最優先ならオリンピックも否定していく)性差なんて体格とか筋力等の違い程度で立場の強弱はなくなればいい。それを応援してくれる立場の人が去年の9月に亡くなってしまったけれど、彼女を見た若い人たちがこれから活躍していくだろうからアメリカは心強いね。より良い方へ変わっていく可能性はまだある。

日本は全然ダメだけどな。なんであんな発言が「(撤回したほうが早そうなので)撤回します(のあとの、逆ギレ)」で許されるんだろう。三原じゅん子議員は「恥を知りなさい」って言わないのかなー??あれも自民党にいるという強い立場だから言えたことで、女性であって同じ党員の暴言に対しては弱い立場だから言えないんでしょうか。

 

女性であることで感じる不利益の解消は近い未来に実現すると祈念しつつ、私もできるところは声を上げていきたい。ただし、過剰なフェミ活動により不必要なほど誰かが責められ追い込まれ、守ったはずの立場の人まで攻撃するという構図も時折見られるのでそこは見極めて行きたい。

例えば、職業選択において性風俗だって選んでいいんですよ。お金に困った美人が一時的に性風俗を生業にすることを話題にしたお笑い芸人がめちゃめちゃ責められましたが、それにより性風俗を選んで仕事をしている人たちまでネガティブな印象を受けてしまった。そうせざるを得なくなる状況に追い込まれるなら必要な福祉を頼れるように啓蒙したほうがいいし、他にも手段があるけど、騙されたりしたわけでなくあえて性風俗を選ぶその選択を責めたりそこに対価を払って利用する人を責めるような考えは本当に必要かしら(ここの選択や利用に性別の違いは関係ない。合法なら個々の好きになさったらと)。それも安全な立場からものを考えてないか。私はなるべく弱い方の立場の事情を踏まえて考えたいし物を申していきたいなあ。

性風俗じゃないけど、お金に困っていて他にも夜の仕事はいろいろ選びしろがあるのにあえて水商売を「おもしろいから」と選ぶ人を複数知っているからな。私だったら同じ立場になったら水商売も性風俗も選ばない、それと同じで自由意志でしょう。

だからそこは見極めて、あとこのドキュメントでなんどもルース・ベイダー・ギンズバーグさんもおっしゃっていましたが、怒鳴っては相手も聞いてくれないんですよ。お互いに折り合いをつけるやり方を学んでいかないと。ただし今回の森喜朗の件の折り合いは彼が辞任することだけどな!どの分野においても、性蔑視発言は許さない、認めないと全世界から見せてほしい。だからIOCの軟弱な対応も納得行ってません。これハリウッドや先進国の政治家や企業だったら即アウトなのにね。疑問だけど、オリンピックが既に中止の方向で考えられているなら納得いくかな。お尻を拭く係として存在させられているのなら。

 

 

Notorious RBG Tシャツ

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  • メディア: ウェア&シューズ
 

 利益が適切な場所へ還元されるなら、このTシャツがほしいなあ。

 

 知った直後に亡くなったので非常にびっくりしたノトーリアスB.I.G.(ジョジョの奇妙な冒険でもおなじみ)

*1:苛ついていて待たせている店員にキレかかっていた

(真面目に見るのは10年ぶり何度目)機動戦士ガンダムを見ます

たぶん10年ぶりくらいかなあ。バンダイチャンネルがサブスクやりだしたころにすぐに契約して見直して、劇場版と見比べて「ミハルは大事」とか言っていたあの頃。2011年8月1日にサブスク配信を開始したらしいから本当に10年ぶりにちゃんと見ますね。その間も好きな回はよく見ていました。ジャブローとかアッガイと赤鼻と子どもたちの回とか、テキサスとか。ククルス・ドアンも記憶を確かめるために見たような。

それ以前には子供の頃はリアルタイムはお習字に行っていたから見られなくて、母が見ていてシャアのファンだったのと、ザブングルダンバインエルガイムはめちゃめちゃ好きでそこからのZにドハマりで、逆シャアF91とか。劇場版を全部見たのが22歳くらいの頃かしらん。そのあたりからスカパーのアニマックスでずっと放映していたので何周も見ていたので話の流れとか台詞とかモビルスーツはだいたい憶えていたつもりだったけれども。案外忘れていることにさっき気づきました。テム・レイが1話から姿を消したのが未だに流れがわからん。 

第1話 ガンダム大地に立つ!!

第1話 ガンダム大地に立つ!!

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

これはたしか制作過程が簡単ながら可動域が多いらしい新シリーズかな。

1/144のRX-78-2ガンダムはいろいろ作ってきたのでいまさらまた初めはガンダムなの?HGUCのときにはしばらく作らなかったくせに!って思っちゃうの。

 セイラさんがベルトーチカに見える…

以下、各話を見てのツイートでスレッドを続けていきます。

毎話精度高めにつぶやくかどうかわかんないけど。今回はモビルスーツに注目して見ようとは思うんですけど、1話だっけ、シャアとセイラさんが再会するシーン、シャアとセイラさんの距離ってそこそこあったはずなのがシャアがちょっと足を上げたら蹴られる距離でしたというところで笑ってしまったり、ガンキャノンが一機破壊されていて量産されていたんだなってわかっていたのかいないのか。

あと訓練生とか地球育ちのエリートとはいえ実戦経験がないとか難民の子どもという烏合の衆なのに3話でいきなり補給待ちっぽいからって理由でシャアのいる敵軍に奇襲をかけてるとか強気の戦闘ぶりを見せていてこいつら実は才能があるんじゃないのって戦慄してまう。ハヤトなんかちょいちょいアムロを疎んでる陰キャみたいな口ぶりでいろいろコンプレックス抱えてそうなのにドヤ顔でガンタンクでカイさんと仕留めますみたいなやる気を見せてこんなかっこよかったっけ…と。

3話までは確実に作画が綺麗でアムロの顔がいい(3話まで作画監督安彦良和先生なのであたりまえっちゃー当たり前。なんて贅沢)。4話で当時の少女アニメみたいな、ハイライト多めでまつげがバチバチのキラキラしたアムロだなあと面白がっていたらキャンディキャンディとかにも参加された作画の先生だった。

ここまででもうコアファイターガンタンクも活躍していて、ドダイとムサイと旧ザクもばりばり。シャア専用ザクIIもヒート・ホークとか出せる武器はじゃんじゃん出してる。

しかし、気になったのはビームサーベルでコックピットを刺されたときのあとの中の人のリアクションと爆発がけっこう余裕があること。とっくに死んでるタイミングだなーと。コックピットに掠っていたとしてもその熱線にちょっと当たっだけで死ぬんじゃない。装甲溶かすくらいなんだから。そのへんは時代劇の殺陣にもよくある様式美なのかしらん。

なんてことを思いながら、続きも見ていきましょう。ガンダムは本当にいつ見ても面白いなあ。

ほんまガルマとイセリナさんが好きなのでこれから楽しみでござる。

 「機動戦士ガンダム」7話「コア・ファイター脱出せよ」

 見たはずなのに思い出せない…実況ツイートもしてないとは。カイさんがぶん殴られるんだっけ。

 

機動戦士ガンダム」8話「戦場は荒野」

 これは序盤屈指の、「機動戦士ガンダムがただのロボットアニメじゃないところを見せたいときに紹介する回」ですね。戦争で夫を亡くした女性が幼い息子を夫の故郷で育てたくて、ジオン軍の陣地である街でホワイトベースから降りたいと申し出るところからそれを利用した作戦を始めるのだけど、一般人を保護する目的でジオン軍も停戦を了承し、確認のために偵察機がついてくることに。ここで母子二人が行動を別にすることに関し、偵察兵が見ちゃおけないと救援物資を投下するために追いかけるのをアムロが(当たり前だけど)勘違いして心配して追いかけるところから本来作戦になかった小競り合いが起こる…という展開。

この、ジオン軍のモブのような兵士にも人の心があり、敵味方関係なく交歓があるのを描写するのがガンダムなんだよ…

 で、その合間にちょいちょいモノローグなり独り言なりでシャアがガルマにひどいのが笑わせどころです。

 この回は本当に素晴らしいよね。人情あふれる偵察兵はアムロが攻撃しても死ななかったところはちょっと優しすぎな感じもしますが、でないとこっちの心がえぐられますわね。

 

機動戦士ガンダム」第9話「翔べ、ガンダム

主題歌のタイトル回収回というべきかしらん。物資が減ってきた中、アムロは自分がパイロットとして食料等を優遇してもらえるヘイトをじわっと感じながらも日々自分らしくない戦いを強いられることのストレスから不眠を訴え、モチベーションの低下から戦闘に出たくないとごね、ブライトさんから修正を食らう。ここであの名台詞と謎ポーズのシーンが出るのですよ。

「殴ったね…親父にもぶたれたことないのに!!」

「殴って何が悪い!」(ブライトさんの腹筋ストレッチ)

ここでブライトさんがアムロの価値を認めていたことを知らされてちょっとやる気が出てくる、結局ブライトさんがいつも「出来て当たり前」の姿勢でいたことがモチベーションの低下の原因であったのがアムロがまだ子どもで使命感もなにもない、決して軍人でもないという立場らしい感じ。ブライトさんにも上官とか先輩というよりお父さんみたいなものを感じていたんでしょうか。19歳ですよブライトさん。そんなに年齢は変わらないでしょ。

フラウがアムロが戦わないなら自分が、というけれどこの回で交わされるセリフに「男らしさ」「アムロらしさ」「男だから」というのがよく出るのが、40年前のアニメながら戦争の向き合い方とジェンダーの問題とか引っかかるところを見せてくれるのもまたすごいよね。結局アムロは自分が男だから戦いに出るのだと自分を鼓舞するのだけど。そののちZでハマーンちゃんとかフォウ、レコアさん、エマさんなど女性がめちゃくちゃ活躍することを考えると随分変わっていくのよね。よく考えたらZって女性パイロットのほうが多くないか?男性はカミーユクワトロ・バジーナヤザン、ジェリド、シロッコがメインどころで女性は上記の人に加えてロザミア・バダムと名前が思い出せないけどピンク色の髪の子とか。声が水谷優子さんの。一年戦争から何があったって感じだけど一年戦争で男性が戦場で多く死んだのかな…ニュータイプに男女比がないのかもしれない。

それはさておき、一方ガルマは偵察には来るくせに戦闘にガンダムが出てこないのがなんかトラブってるからだと調子こいて自分が出張るも(実情を見抜けないところが未熟さを表しているらしい)ブライトさんに2度もぶたれて奮起したアムロが結局出てきて地上戦であり得ないジャンプ攻撃をしてくるので窮地に陥り、逃げるふりをして惹きつけるからシャアにガンダムを攻撃してもらいたかったのにそれも応えてもらえず、結果ガルマの機体が邪魔をすることで連邦の輸送艦が補給のため接近することに成功するという、ガルマのやることなすことが裏目裏目に出ているのもシャアの思惑通りという展開。ガルマがシャアを詰るも、「プライド高い君を傷つけたくなかったから」って言い訳しているの、今度私も使おう。

その輸送艦に乗っていたのがマチルダさん(戸田恵子さん)!美しさと聡明さを兼ね備えた女性の上官から激励されてテンションがあがるアムロですが、マチルダさんに肩をポンと叩かれるシーンの遠近感が変でAC部ばりなのでそこが気になってしまったな…