夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

雲が描いた月明かり (ドラマ)ネタバレ感想

 円盤のジャケットがだいたいダサいのは日本のメーカーのせいですよね。

こんなん面白さが伝わらなくて大損やないかなー

第4回

第4回

  • 発売日: 2017/06/02
  • メディア: Prime Video
 

 

あとでツイートを貼り付けるのは遡るのが大変なので今からつけておきます。

最初はどうかと思ったけど超面白いです。パク・ボゴムさんが可愛いかっこいい綺麗(な神谷に見える)

 

見終わりました。すごかった…

怒涛のメロメロメロドラマだった。

私はね、もう軽い気持ちで見られる男装の麗人に戸惑う王子様とかのドタバタ的なラブコメかなって思いながらね、そう、「花ざかりの君たちへ」みたいなね。私あのドラマ見たことないけど漫画は全部読んでるから。そういう軽いものを期待してたのよ、前に見た2作が凄かったから。でもな、韓国ドラマは私にすげえパンチを食らわせるわけ。

陰謀渦巻く王宮で腐敗しつくされた外戚関係相手に孤軍奮闘する王子様が主役のむちゃくちゃ大変な恋愛ドラマだった…

何回心臓とか肝臓とか胃がキュッとなったことか。

 

主役は子供の頃から男装を強いられている旅芸人の女の子で、借金のかたに宦官になるべく王宮にぶち込まれます。その前に妹姫に恋文を送った件で花若様に出会っているんだけど。

明るくてちゃっかりした性格だったけど王宮に入って花若様の内官になるとちょっと奥ゆかしくて自己評価が低くなっちゃった。元々文才があって恋文の代筆や恋愛指南をするの。踊りのスキルもある。目のでっかい可愛い子なんだけど男装も似合う。男性の時の名前が「ホン・サムノム」なので私はノムさんと呼んでおりました。

もうひとりの主役が朝鮮王朝の王様の跡継ぎでノムさんから身分を知らないうちは「花若様」、知ってからは「花世子様」って呼ばれたり。途中からは世子様だけになってるけど。私はあまりにもぴったりな呼び名の「花若様」と呼んでおりました。本名は「イ・ヨン」だけどヨン様って呼ぶわけにはいかんわ。梨泰院クラスでカメオ出演していたときにあまりに顔が可愛いからびっくりしたパク・ボゴムさんが演じているんですが、まあ、すげーわ。

マジで王族なんじゃないってくらい風格があって気品があって尊大さがしっかりあってね。まーうまいわ。かっこいいわ。時代劇のコスプレが全然浮かない。しっくりしてる。「いつもよりさらに綺麗な神谷さん*1」に見えるときがちょいちょいあるけどそれがまた私にはいいんですよ。大好きですからね。

でも他の現代モノのドラマの様子とはぜんぜん違うのでかなり引き込まれましたね。画面に現れるともう目が反らせない。

何回邪魔が入っても何回振られても何回逃げられても何回いろんな誘惑があってもノムさんが男性だと認識しているときでもすごく好意をぶつけていくスタイルなのよ。

ノムさんが男性なのにって懊悩してしたためた手紙読みたかったな…あれ大好物やと思うの、渡そうとする直前に女性で自分が一目惚れした踊り子だって気づいたんだけど。

めっちゃ長回しで振られるからね。何回もね。で、めっちゃ長回しで気持ちをぶつけるの。

それを毎回私達は胸をざわつかせながら見てるの。私はごりっごりにツイートしながらね。

 

その二人に絡むのが、一番に正体に気づいていつも大事なところで美味しいところを花若様に取られるキムさんと風車の弥七みたいなキム兄貴。

ここまで出てくる男性全員瀕死になるっつーか一人死ぬから。

正直なんで兄貴は生き返ったのにキムさんは死んじゃったのか悲しくてたまらないんだけど、キムさんの頑張りは私が知ってるからね!!!とでかい声で言いたい。

 

その都度ツイートしたからいま割と燃え尽きてるけどたまらなかったシーンをちょこっと挙げていくか…

花若様が何回目かで振られて小さい妹姫に協力してもらって手信号で愛情を伝えるところがすごく良かったよね。花若様は笑った顔が素敵なんだけど、ノムさんを求めている時の切実な表情に私はギュッとやられるのよ。

あの時の手振りとモノローグとお顔がとても美しかったな。

アリア《離れずにそばにいて》

アリア《離れずにそばにいて》

  • 発売日: 2016/12/21
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

「離れずにそばにいてくれ」って伝えるんだけどこの曲がよぎったよね。偶然ですが製作年が同じ。

手信号を始めるところが若干ぎこちないところとか、うますぎる。

その前のくだりで「耐え忍んで自分のそばにいて欲しい」とか言っちゃうのもう私の中では最強の殺し文句ですよ。こういうこと言われてみたいわ今の時代「我慢するな」がまず先に来るものね。でも耐え忍んでもそばにいるのもまた乙だよ、しんどいけど。

 

清の使臣にノムさんが奪われそうになって我が身を省みず取り返しに行こうとするのとか本能でもう好きじゃんとかずっとときめいておりましたわ。

 

泣けるシーンもかなりあるけど一番声をあげて泣いてもーたのはノムさんが苦しい思いをしなくてもいいようにと、二人のペアの腕輪の自分のをノムさんのナイフで切って再会する運命を断ったのをノムさんがつなぎ直して身につけていたと知ったところですね。あそこでガツーンとやられてしまいました。あれはズルい。花若様は表情豊かにノムさんを恋い慕う様子がわかるけど、控えめで自分の気持ちを抑えがちのノムさんの本当の気持ちがあの瞬間に溢れていてアンタ我慢しすぎてるけど本当は超好きじゃん…!って久々に「うわああああん!」って泣いてもーた。

 

どれだけ離れても別れてもなんらかがあって40分以内には再会しているのが私は好きです。(回想を含む)

そらあキムさんも身を引き気味になるしハヨンさんも身を引くわ。

 

最初のごちゃごちゃした感じや、花若様と同母妹の公主様と面白い顔の人の恋愛とかラブコメの要素を感じさせながら大体切ないか超甘いかですからね。

私は久々に「砂を吐く」って表現を使ってしまいましたよ。甘すぎて口から砂を吐く。

 

なのに政治とか民のための王様はどうあるべきかとかも深く追求しているし、革命を企てる人たちも出てきてスリルがすごい。だから花若様がしょっちゅう死にそうになってる、その影響でノムさんもしょっちゅうピンチになる、やたら助けに駆けつけられるキムさん、大事なときに案外遅れる兄貴。

そんな感じ。怖い王妃も優しい側室も出てくる。

 

そういえば私は王宮のシステムに関しては清と日本と琉球王朝はわりと知ってるつもりだったのですが、朝鮮王朝も清準拠だったのね。宦官と科挙

時代考証はしらんけど(日本史しかちゃんと勉強してない)19世紀李氏朝鮮ってこのあとかなり大変になるんじゃないかな…

 

キムさんが亡くなったから私にとってはハッピーエンドと言い難いところもあるけれど、主役二人はハッピーエンドだし、問題がほぼ全て解決できてよかったとも思いました。

でもキムさんにも報われてほしかったな…好きな女性の腕の中でなくなるのは報われたことにはならないっす。

 

あー本当にすごかった。甘い!切ない!ええもんが見られました。しばらく余韻でぐったりしそうだけど次は「美男ですね」を見ますから!!

でもなにか書き足すかも。大分ツイートで吐き出したけどな…

 

ちらちら思い出したのが「テンペスト」とか?テンペストのほうが過酷だけどね。

テンペスト 第一巻 春雷 (角川文庫)

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蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

 

 どちらも超面白いです。

 

2020/10/11 2:37

2周め見終わりました。悪役の暗躍するところはぶっ飛ばしたので時間はそこまでかからなかったのだけど、見れば見るほどパク・ボゴムの世子っぷりがかっこいい。他の役者さんも含めこの人にしか出来ない役だったのではと思わされるくらい上手く出来ているドラマでした。

見せ場と言うか見どころが多い、少女漫画とか少女小説的な美味しい展開に加えて政治的な要素がしっかりしているから世子の奮闘ぶりも際立つ。

ノムさんが内官になってから笑顔が減って伏し目がちになったのが可哀想だったけれど、花若様に二人きりのときに恐ろしく甘い声で名前を呼ばれるときはとても美しくて私もドキドキしましたよ。二人の間に異変が起こる時の花若様のこわばった表情がたまんない。現代劇では爽やかで可愛らしいイメージがあるのに(ドラマで見てないけど画像などで見た限り)時代劇で世子を演じると可愛らしさが鳴りを潜めて迫力があるので見入ってしまう。

OSTが仰々しいほどドラマチックなのでやたら煽られますが、いちばんいいシーンの歌声が世子様本人と知ってたまんねえ…と慄きました。韓国の俳優さんは歌もうまくないといけないからすごいよね。二人が一旦別れる時の曲の歌詞がいつもLOVE IS OVER言うてるのは日本には同じタイトルのヒット曲があってな…って言いたくなる瞬間だけどな。

それにしてもラプンツェルもだけど夜に気球を飛ばすお祭りってなんてロマンティックなんでしょうね。私はまずレッドクリフを思い出しちゃうんだけど。

9話10話あたりの花若様が男色を疑われるくだりも好きでさー。ご本人も実はめっちゃ悩んでいたというのがちょっとあとで分かるんだけど悩むところをあまり見せてないのがそういうのをコメディ要素にしないところに現代的な配慮を感じたり。本人のいる前で指摘されるからノムさんをめっちゃ見ていてバツの悪さが大変。他にもお互いの父親と家臣の前で熱愛暴露されるくだりとか、世子様のメンタルとプライドと表情の維持を試されていて私が心配ではわわわ言うてたな。それでも距離を置こうとするノムさんに頑なに「お前は私の人だ」ってめっちゃ言い寄ってたあたりメンタルつよつよで彼の父にその半分でも強さがあれば息子が大変なこともなかったのになーと思いました。

こういう話が実は大好物なので(初見は心臓が保たなくてしんどいけど)リピしまくるよなーしかもパク・ボゴムさんはマジで顔が好みなのであった…画像で見るより喋ったり動画で動いているほうが好み。画像で見るのは可愛すぎる。

どえりゃー作品が多すぎじゃろ韓国ドラマ…気軽に見られるはずのラブコメがしっかりしすぎ。

*1:どこの神谷さんかはお察しください