夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

獣になれない私たち 10話(最終回) 感想

 これ以上はないしこれ以下もない、他に行きようがない終わり方だったなあ

主役ふたりとも未来が全く定まっていないとか珍しい終わり方だけど、これまで見ていて感じていたモヤモヤを一気に吹き飛ばすような、いいセリフがぽんぽん出てきて、晶さんと朱里さんと呉羽さんの今後をずーっと見ていたいなと感じました。女性同士の仲がいい雰囲気を見るの、好きなのよね。

 

初めてこの作品を見返しているよ。HDDに録りためたんだけど見返したことなかったのよね、そんなに傷を掘り返したくないというか。スッキリする場面もあるにはあったし、ハッとするセリフもたくさんあったけれど。

でもここまで来たときに晶さんや恒星さんが話す言葉にはやはり現状を打破する静かな力があるといいますか、背中を押すものがあるといいますか。特にいま背中を押してほしいとは思っていないのだけど、「鮮やかには変われなくても、ちょっとずつ変わっていって苦くなくなる」「 熟成されて?」「フルーティに」と言われると、日々をいろいろ考えて過ごしながら悪くならないように振る舞えば、しんどさも徐々に和らいでいくのではとか思うよ。いま物理的で肉体的なしんどさしかあんまりないけど。

数年前に見ておけばまた違っただろうけど、もう私は辛かった勤め先を辞めたしな。

 

私は晶さんみたいに会社の偉い人にダメ出しをすることなく、このまま悪くなってしまえと呪うように辞めたけれど晶さんみたいに言ってくれる人がいるだけでありがたいと思ったほうがいい。会社だけの話じゃなくて、大人になれば悪いところや嫌なところがあって改善する必要があっても助言とか諫言とか忠告とか言ってくれない。放って置かれることがほとんど。自分で壁にぶち当たって気づく頃には取り返しがつかなくなったり、引っ込みがつかなくなっているものです。言ってくれる人がいるだけいい。

いやーなことを言われても真摯に受け止めよう、と自戒したり。

 

晶さんと恒星さんはあんまり言葉にしないけどお互い一緒にいたいと思って終わったの良かったですねえ。美しいハッピーエンドでした。間違えたとかどうとかで延々と話し合っていたのは見ていて可笑しかったです。最終回をあの会話で尺を使うの、とても贅沢で素敵。よくある作品だったら晶さんとか他の社員が会社にキレて荒ぶるカタルシスシーンに尺をもっと使う。

 

トラウマをいろいろえぐられるのでまた見たいとはあんまり思わないけれど、スッキリしたなあ。

円盤はね、世の中の企業全部が買えばいいよ。あとこれから結婚しようとする人。

パワハラモラハラの良い教材になると思う…

 

私も子供を作る気がないので「子供を作るために結婚するのか」という呉羽さんのセリフには「そうだそうだー!」って言ってました。

本当にいろいろ考えさせられる作品だったなあ。野木さんの脚本は大好きです。これからも楽しみに次の作品を待ちながら…逃げ恥とアンナチュラルを見返すぞ。

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第1話 名前のない毒

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ところでさ。

 

 

田中圭さんさ。

 

 

 

最終回に「勝手にきめんなよ」言いがち!同じセリフでもまったくニュアンスがちがう、そしてあちらは合コンから始まったけどこちらは合コンで終わってしまった…

 

つながりはまったくないはずなのにな。また合コンで隣になったひとと後々結婚するのかな、となりはバツ3の上司だったけど。あんまり出演作品を混同させた話はしたくないのに、ついついやっちゃった。

 

映画化、おめでとうございます!

 

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