夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

「今日から俺は!!」(ドラマ)1話 感想

 このごろ大好きな福田雄一監督がドラマ化するというので見てますが。

第2話

第2話

 

 原作は存在を知っているものの、ヤンキー漫画は本物のヤンキーだった弟妹に任せていたので(ろくでなしBLUESとかなら読んでた)まったく触れることなく今日まで来てました。すごく続いているから面白いのかなー?くらい。

ヤンキー漫画といえばなんとか高校バレーボーイズとかは妹の元彼(工業高校で一番強いが私には弱腰だったアイツ)に勧められて読んだり(バレーやってるとこぜんぜんなかったなあの漫画)広島弁が凄まじい珍走団漫画(disってるからタイトル書かない)を読まされて非常に胸糞が悪い覚えがしたり。花のあすか組は大好きだったけど少年誌青年誌のヤンキーものは肌に合いませんでした。

 

あのころ、喧嘩が強い人がモテて、喧嘩が強い人至上主義みたいな風潮が一部であったけれど(特に田舎で)ああいうのが大嫌いで、男性も女性も見てくれはいいけど想像力のない人がどんどんああいう人達になっていくのが残念でたまりませんでした。弟妹もそう。顔は綺麗だけどどんどん馬鹿になっちゃって。しかも喧嘩したら結局一番強いのは品行方正で勉強もできる姉という…超かっこ悪いうちの弟妹。でも弟妹の友達は気がいい子が多いので未だに仲良しですけどね。

 

だからドラマ化と聞いても見る気にならなかったのだけど、主役が賀来賢人さんだと聞いて、あと脇を固めるのが佐藤二朗さんとムロツヨシさんと橋本環奈さんなのでこれはいけると。賀来賢人さんってきれいな顔をしているのに「けんと多すぎ問題」を憂慮して俳優として生き残るために変な顔をし続ける感じになってきていて大丈夫かと心配になる時があるのですが、このお話でも変な顔いっぱいしていましたね。ラストの「正直!正直村の村長さんにタッチ!」はそのシーンだけ切り取って大事にしておきたいくらいドツボにハマる瞬間でした。

奥さんは頑張りすぎてしんどそうな美しき歯医者さんをそれは美しく演じているのに旦那さんはそれより10歳位若い役で白目剥きながら卑怯な喧嘩をしているっていいご夫婦だな…

 

喧嘩の描写は好きじゃないですけど、笑えるパートの部分は本当に面白いのでよく笑いました。波岡一喜さんがしょーもないヤクザ役で出てたけど私は火花の最終回の例の姿が未だに頭から離れないので(車の運転中の頭が真っ白になっているときによく思い出すね)あのくらいすごい役だったらいいのになーと思いながらやられているところを見ていました。

 

そして吉田鋼太郎さん。直接的に同じ画面に出ていたかはわかんないけど「花子とアン」で賀来賢人さんと共演していらっしゃるよなーと思い出しながら見ていたけど、あの威厳とか完全OFFにして弱腰の優しそうなお父さんだったね…本当にすごい役者さんだな。シェイクスピアで王やってるときと大違いだよ…

 

転校を機にヤンキーデビューして喧嘩が(多少卑怯な手を使うにしても)強かったというのはあの時代の一部にとっては素敵なファンタジーかもしれないけれど、いい大人が冷静になって考えるとばかばかしさしかなくて、でもそのバカバカしさがおもしろいんだろうなと思います。

チラッと旬小栗さんが出演されて、ヤンキーデビューではしゃいで喧嘩するなとそれあなたが言う、みたなセリフを仰っていたけれど。1980年代の話なのに髪型が今っぽくて1人だけ垢抜けていたな。

「正直村の村長さんにタッチ」とそこがずっとじわじわきています。