まだ2週間しか経っていないんですよ。時間に換算したら3時間。
安藤百福とその妻仁子 インスタントラーメンを生んだ夫妻の物語 (中経の文庫)
- 作者: 青山誠
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/08/09
- メディア: 文庫
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月曜日に目に入るものを一つ一つ説明する辿々しいデートで甘い気分になったかと思いきや、咲姉ちゃんが咳をするたびにフラグが立っていき、オカンが昭和の面倒くさいオカンぶりで無双モードに入るのをそれまで乙女乙女していた萬平さんがキリッとカウンターをし、オカンの影で歯がゆい表情をしていたふくちゃんの心を鷲掴みにしたのが遠い昔のようだけど、実はそれ、2,3日まえの話ですよね…(あのときのふくちゃんの後ろ姿、少女漫画のようだった)
作中の時間では半年くらい経っちゃったけど、時代は不穏に、咲姉ちゃんを喪ったふくちゃんもすべて諦めたり自分を偽ったり殺したりしがちになってきて、あんなにいい笑顔だったのが作り笑顔に、硬い表情に、誰も見ないところでこっそり甘えたように姉を呼び泣く子になってしまってどうなるんだろ、ってところで彼女を救ったのが、咲姉ちゃんを喪ってしまった真一さんというのが大きい。
咲姉ちゃんが死ぬ間際に言葉を残すとか、手紙を残すとか、見ていられないと克子姉ちゃんが奮起するとかでなく、真一さんなのよ。
ちゃんとした作品ですよ…ふくちゃんがいままで咲姉ちゃんのデートについていっていろんな男性を見てきた中で大丈夫と思った真一さんが今度は背中を押してくれたの、短い尺の中で全然無理がなく、路上でみるみる力が湧いてくるふくちゃんにハッピーエンドへの強引さも感じられませんでした。
で、ハッピーエンドじゃないんですけどね。
憲兵のやつら、空気読まないの!まあ憲兵なんてそんなものなんですけどね。
そして次回予告で、まだ始まって2週間経っただけなのにもう山場というかクライマックスというか。
世良さんの本性と加地谷さんの真意もわかるのかもしれないし。
あと保科さん(橋本マナミさん)のモテ期の行方も気になるわね。野呂さんと牧、善之介の前向きな鞍替え、呆れたけど人は生きていればそんなものです。
この作品においていまのところ保科さんがかなり素敵なポジションにいて、ふくちゃんのためにプラスにしか働いていない、優しくて気遣いができる人なので幸せになって欲しいし、平成の団地妻とか国民の愛人とかおいしいかもしれないけどひどいことを言われてないでこの作品みたいにもっと美しさと雰囲気を大事にされていい役を演じてもらいたいと中の人の評価までぐっと良くなったのでした。
咲姉ちゃんのお亡くなりになるシーンは派手な演技にならず、周りの人たちの心底必死な振る舞いと力尽きる咲姉ちゃんに入り込みました。要潤さん演じる忠彦さんがとてもよかった。あの中にいて浮かない。言葉はないけど沈痛な表情で他の人達と心を同じくしているのが見て取れた。
いい作品を見させてもらっているわ、まとめて見るより毎日毎日見るほうがいいです。
萬平さんがあんまりひどい目に遭いませんように…
で、なんの運命の導きかわかんないけど、録画の流れで「斉木楠雄のψ難」(実写劇場版)を見ていたら、楠雄のかーちゃんが内田有紀さんで幸せバカップルなので私の気持ちの修正がなかなかつかない感じです。内田有紀さん、昔はショートカットで顔は全然変わらないけどいい女優さんになったなあ…