夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

最近、何読んだ?

去年出版された翻訳ミステリを読もうという取り組みでとりあえず2作読んだ。どちらとも翻訳ミステリー大賞のノミネート作のはず。

深い疵 (創元推理文庫)

深い疵 (創元推理文庫)

大戦後にアメリカで要職についていたユダヤ人が余生を送るためにドイツに越してきたが、処刑のような残酷な方法で殺されたことが発端となって明らかにされる終戦前の恐ろしい事件。それに組織内外の気まずい人間関係などに足を引っ張られながらも貴族出身の刑事と農場を嗜む女性刑事が挑む。
よしながふみ好きが刺さると思う。
ドイツの女性はがっちりタイプか美女なんだろうな。ところどころにくすぐりがあり、重々しいものを扱っているのにどこかしらでふっと和む瞬間があった。

毒の目覚め 上 (創元推理文庫)

毒の目覚め 上 (創元推理文庫)

毒の目覚め 下 (創元推理文庫)

毒の目覚め 下 (創元推理文庫)

さっき読了したばかり。
これも殺人がきっかけに過去の出来事が明らかになって行くタイプだけど、こちらは静かで閉ざされた村の過去で人が生きているんだか死んでいるんだかわかんない感じがよこみぞせーし的。
主人公が陰気なんだけど動物好きで根が優しく勇敢なのでこの手の主人公にありがちな、嫌なやつなんだけどそれを肯定して主張している感じが薄くて交換が持てた。一般人が探偵になることにも不自然がなく、警察が頼りにならず、専門家の見識が光る話の持って行き方がうまい。
ちょっとロマンスがあるのも良かったです。

立て続けに似たようなものを読むことはあんまりないのでここで小休止して久々に国産の小説を読みます。

私は母の方針で幼稚園に上がる前からやたらとホロコースト第二次世界大戦がらみの話、原爆関連を学ばされたのでそういうものがからむお話は苦手だったりするけど、面白ければ読めるなあと改めて思った。アレルギーに近いくらい苦手なんだけど。