夜は終わらない

複雑に入り組んだ現代社会とは没交渉

ミステリ

24006 コラン・ニエル「悪なき殺人」 感想 

小島監督のSNSで見て気になった本です。 悪なき殺人 (新潮文庫 ニ 4-1) 作者:コラン・ニエル 新潮社 Amazon 真犯人は、「偶然」だった……⁉5つの小さな秘密が大きな悲劇を生む、フランス産サスペンスの逸品。吹雪の夜、フランスの山間の町でエヴリーヌという…

24004 アガサ・クリスティー「ABC殺人事件」 感想

長年の時を経て、うちのママの言うとおりだったと言わざるを得ないーーー ABC殺人事件 (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,堀内 静子 早川書房 Amazon ポアロのもとに届いた予告状のとおり、Aで始まる地名の町で、Aの頭文字の老婆が殺された。…

2023年振り返り 一番面白かった本・映画など

もう今年もあと2時間で終わりなのでさっと読書映画まわりを振り返りますよー 38冊読んだのはここ数年で一番ですが、半分くらいはBLです。 一番面白かった本は「天官賜福」なんですが、ミステリで括るとこちら。 忘却の河 上 (竹書房文庫) 作者:蔡駿 竹書房 A…

23038 アリスン・モントクレア「ロンドン謎解き結婚相談所」 感想

前から読もう読もうと思っていた作品をやっと読めました。 ロンドン謎解き結婚相談所 (創元推理文庫) 作者:アリスン・モントクレア 東京創元社 Amazon ぴったりの結婚相手と、真犯人をお探しします!スパイ活動のスキルを持つ頭脳明晰なアイリス。人の内面を…

23031 23032 蔡 駿「忘却の河」(上)(下)感想 ネタバレなし

推しの子✕日曜劇場 忘却の河 (仮) (上) (竹書房文庫, さ12-1) 作者:蔡 駿 竹書房 Amazon 1995年6月19日、名門高校の教師申明(シェン・ミン)は何者かに殺された。殺害された生徒と恋愛関係にあったのではないかと疑われていた直後のことだった。慕っていた…

23028 アンソニー・ホロヴィッツ「ナイフをひねれば」 感想(作品紹介) ネタバレなし

今回は犯人を当てたぞーーーーーー!ただしトリックは全然わからんかったけど!! ナイフをひねれば ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 東京創元社 Amazon 「われわれの契約は、これで終わりだ」彼が主人公…

23027 ジェイムズ・M・ケイン 「郵便配達は二度ベルを鳴らす」 #光文社古典新訳文庫

郵便配達出てこねえ…(そこは有名なネタらしい) 郵便配達は二度ベルを鳴らす (光文社古典新訳文庫) 作者:ケイン 光文社 Amazon 街道沿いのレストランで働き始めた俺は、ギリシャ人店主の美しい妻コーラに心を奪われてしまった。やがていい仲になった彼女と…

23026 マーティン・エドワーズ「処刑台広場の女」 感想 脚注等で匂わせネタバレあり

先に解説を読んでは絶対に絶対にいけません。 処刑台広場の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:マーティン エドワーズ 早川書房 Amazon 1930年、ロンドン。名探偵レイチェル・サヴァナクには、黒い噂がつきまとっていた。彼女は、自分が突きとめた殺人者を死…

23020 ホリー・ジャクソン「卒業生には向かない真実」 匂わせ感想

なーーーーんの情報も入れず、一作目から読んだらいいです。 1mmも情報を入れちゃダメ。 私なんか読んだ人からこの作品の構成について触りだけ聞いてそれだけでもソワソワしたもの! 卒業生には向かない真実 (創元推理文庫) [ ホリー・ジャクソン ]価格: 1…

23010 ルイス・ベイヤード 著 山田蘭 訳「陸軍士官学校の死(下)」不真面目感想

とても不真面目な感想になります。 陸軍士官学校の死 下 (創元推理文庫) 作者:ルイス・ベイヤード 東京創元社 Amazon NETFLIX「ほの蒼き瞳」原作才気煥発な青年ポオを協力者に、士官候補生の遺体損傷事件を調べつづける元辣腕警官のランダー。だが、そんな彼…

23009 ルイス・ベイヤード 著 山田 蘭 訳「陸軍士官学校の死」(上)感想

ネトフリ映画「ほの蒼き瞳」の原作です。日本語訳出版後けっこう経ってからの映画化で私が戸惑いました。いつか読もうと思いながら上巻しか持っていなかったので。 東京創元社さんの出版する海外小説はタイトルがとんでもなく改変されることが目立つ気がする…

23003 ホリー・ジャクソン著 服部京子 訳 「優等生は探偵に向かない」 感想 文末に読んだ人にだけわかるネタバレあり

読もうかどうしようか迷っている人へ:前作より面白いから読みなはれ 前作を読んでない人へ:絶対前作を読んでからにしなはれ 優等生は探偵に向かない 自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫) 作者:ホリー・ジャクソン 東京創元社 Amazon 前作もいろいろツ…

22014 クリス・ウィタカー 「われら闇より天を見る」 感想(文末に読んだ人しかわからないネタバレあり)

今年のミステリベスト1を取りまくっただけあるわ われら闇より天を見る 作者:クリス ウィタカー 早川書房 Amazon 「それが、ここに流れてるあたしたちの血。あたしたちは無法者なの」 アメリカ、カリフォルニア州。海沿いの町ケープ・ヘイヴン。30年前にひと…

22013 アンソニー・ホロヴィッツ「殺しへのライン」

東京創元社さんの先読みキャンペーンでゲラで提供していただいたものを読みました。 殺しへのライン (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 東京創元社 Amazon 『メインテーマは殺人』の刊行まであと3ヵ月。プロモーションとして、探偵ダニエル・ホ…

22011 ジャナ・デリオン「ミスコン女王が殺された」 感想

ワニ町シリーズ第2作。前巻が面白かったのでアグレッシブに2作目も読みました。 軽く読めるし美味しそうな料理はよく出てくるし、主人公と仲間たちの軽妙で動きの想像つくやりとりが楽しくてずっといい雰囲気。気の利いたイケオジが出てくるのも良い感じです…

22003 米澤穂信「黒牢城」軽いネタバレ感想

角川は実力のある人気の作家に歴史もの、時代ものを書かせるのが上手ですよねえ。そういうアプローチができる編集者がいらっしゃるのかしら。 米澤穂信先生の本は時々読んでいて、「氷菓」と小市民シリーズは少し。一番好きなのは「折れた竜骨」で、サイン本…

22002 ジャナ・デリオン「ワニの町へ来たスパイ」 ネタバレ感想

これは気持ちがいい。こういうのを読みたかったのです。 ワニの町へ来たスパイ 〈ワニの町へ来たスパイ〉シリーズ (創元推理文庫) 作者:ジャナ・デリオン 東京創元社 Amazon 超凄腕CIA秘密工作員のわたしは、潜入任務でちょっぴり派手に暴れたせいで、狙…

22001 皆川博子「インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー」 後半にネタバレあり感想

なんと3部作になってしまったシリーズの3作目。 インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー (ハヤカワ・ミステリワールド) 作者:皆川 博子 早川書房 Amazon 18世紀、独立戦争中のアメリカ。記者ロディは投獄された英国兵エドワード・ターナーを訪ねた。なぜ植民…

21022 ホリー・ジャクソン「自由研究には向かない殺人」ふわふわネタバレ感想(読んだ人にしかわからないやつ)

今年は東京創元社さんが強いなー!まだ「ヨルガオ殺人事件」は読んでないけど。 自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫) [ ホリー・ジャクソン ]価格: 1540 円楽天で詳細を見る 自由研究には向かない殺人 (創元推理文庫) 作者:ホリー・ジャクソン 東京創…

22004 アガサ・クリスティ 「クリスマス・プディングの冒険」 #KindlePaperwhite

表題作は特に、今時期読まなかったら偏屈拗らせない限り1年後のばしになってしまうと思っていま読みました。 クリスマス・プディングの冒険 (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,橋本 福夫 早川書房 Amazon クリスマス・プディングの冒険 (ハヤカ…

21020 リチャード・オスマン「木曜殺人クラブ」 ふわっとネタバレあり

処女作とは思えないほど書き方がうまい。 木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ) 作者:リチャード オスマン 早川書房 Amazon 未解決事件の調査をして暇をつぶす老人グループ〈木曜殺人クラブ〉。入居する施設の関係者が殺されたのをきっかけに、彼らは真相究…

21021 アガサ・クリスティ「おしどり探偵」 #KindlePaperwhite

おしどり探偵 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]価格: 1056 円楽天で詳細を見る おしどり探偵【電子書籍】[ アガサ クリスティー ]価格: 1056 円楽天で詳細を見る おしどり探偵 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー 早川書房 …

21018 アガサ・クリスティ「火曜クラブ」(ネタバレあり)

この2冊タイトル違いで同じ本らしい 火曜クラブ (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,中村 妙子 早川書房 Amazon ミス・マープルと13の謎【新訳版】 (創元推理文庫) 作者:アガサ・クリスティ 東京創元社 Amazon ハヤカワポケミスの新刊「木曜殺人…

21014 アンソニー・ホロヴィッツ「その裁きは死」 ネタバレ注意

読み始めてから今日まで結構経ちました。間にあれやこれやそれらの本が入ってきちゃったので。 いきなりネタバレから始めますから、ここから先を読むのは作品を読んだあとがいいでしょうねえ。 その裁きは死 ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文…

21013 ディーリア・オーエンズ「ザリガニの鳴くところ」

これはすごいのでみんな読みましょう。 【2021年本屋大賞 翻訳小説部門 第1位】ザリガニの鳴くところ 作者:ディーリア・オーエンズ 早川書房 Amazon ノースカロライナ州の湿地で男の死体が発見された。人々は「湿地の少女」に疑いの目を向ける。6歳で家族に…

Kindle Paperwhiteを活用したい(Kindleで欲しい本を晒す)

先日セールで買って、さっきクリスティをKindle Paperwhiteを使って読了しました。 Kindle Paperwhite 防水機能搭載 wifi 8GB ブラック 電子書籍リーダー Amazon Amazon 確かに読みやすい。私は紙も電子書籍も別に大きな違いを感じないです。でも電子書籍の…

21012 アガサ・クリスティ「ゼロ時間へ」(ふんわりネタバレ)

( ゚д゚) ←読了2分前から読了1分後までの私の表情 有名な作品なので、ふんわりネタバレします。下手人の名前とかは出さないけど。 ゼロ時間へ (クリスティー文庫) 作者:アガサ・クリスティー,三川 基好 早川書房 Amazon 残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった…

21011 ジョン・グリシャム「グレート・ギャツビーを追え」

これは邦題が大勝利。 「グレート・ギャツビー」を追え (単行本) 作者:ジョン・グリシャム 中央公論新社 Amazon プリンストン大学図書館の厳重な警備を破り、フィッツジェラルドの直筆原稿が強奪された。消えた長編小説5作の保険金総額は2500万ドル。その行…

21010 M・W・クレイヴン「ストーンサークルの殺人」

あー面白かった。 ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者:M W クレイヴン 早川書房 Amazon イギリス、カンブリア州のストーンサークルで次々と焼死体が発見された。マスコミに「イモレーション・マン」と名付けられた犯人は死体を猟奇的に…

21006 アレックス・パヴェージ「第八の探偵」(発売前故ネタバレなし)

早川書房さんが発売前の作品をゲラの状態で読ませてくれるキャンペーンをされていたので応募したら当たりました。前に、なんだったかな。応募したときは外れたんだけど。 他所の出版社のイベントでは2回参加したことがあるのでこれで3度目。前のもこのブログ…